「食物アレルギー」 6割がアトピー、7割が気管支炎を併発
2008.05.22 09:30
報道関係各位
プレスリリース 2008年5月22日
株式会社日本医療データセンター
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日本医療データセンター『JMDCデータで読むヘルスケアレポート』vol.6
乳幼児の「食物アレルギー」、喘息やアトピーなど併発多数
医療データでは、6割がアトピー性皮膚炎、7割が気管支炎
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医療データベースの構築・分析及び健康保険組合へのソリューション提供を
行う、株式会社日本医療データセンター(所在地:東京都千代田区、
代表取締役:木村 真也)は、0~6歳の乳幼児食物アレルギー患者が病院で
診断・投薬されたデータを分析したところ、急性気管支炎と診断された患者が
全体の67.9%、アトピー性皮膚炎は58.9%、湿疹は47.1%にのぼることを発表
しました。
この結果は、2006年4月1日から2007年3月31日までの1年間に
日本医療データセンターが契約する健保組合加入者296,840人のレセプトデータ*
を解析したもので、乳幼児「食物アレルギー」患者720人のデータを抽出し、
「食物アレルギー」患者が持つ他の病気について調査したところ判明したもの
です。
*レセプトとは:診療報酬明細書のこと
「食物アレルギー」患者の併病上位5疾患は、1位の急性気管支炎
(「食物アレルギー」患者総数の67.9%)に続き2位と4位にアトピー性皮膚炎
(同58.9%)および湿疹(同47.1%)が入っており、呼吸器系疾患だけでなく
皮膚疾患も併病しやすいことが明らかになりました。
「食物アレルギー」疾患の受診開始年齢**(「食物アレルギー」で初めて病院
受診した時の年齢)では、1歳以下が最も多く(同83%)乳児に特徴的な疾患で
あることも示しています。
この分析から、北里大学医学部 佐藤 敏彦准教授(公衆衛生学)は、以下の
ようにコメントしています。
「食物アレルギーは成長とともに耐性ができていき、徐々に少なくなると
いわれています。成人まで残った場合には症状も強く治りにくいとされている
ため、乳児で発症した場合に、早い段階からアレルゲン(アレルギーの原因物質)
を避け、自然寛解(自然に症状が出なくなること)を待つことが大切かと思い
ます。」
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■受診開始年齢別(*) 食物アレルギー患者数(人)
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【男性】 【女性】
1歳以下 291 208
2歳 73 45
3歳 41 30
4歳 29 29
5歳 20 9
6歳 28 11
7~19歳 56 43
20歳以上 31 36
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※分析期間: 2006年4月~2007年3月
※分析対象:「食物アレルギー」患者980人
**受診開始年齢とは
レセプトには病名ごとに「診療開始日」が記載されています。
上記のグラフは、診療開始日と患者さんの生年月日から受診時の年齢を算出し、
集計したものです。
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■子どもの食物アレルギー患者の5疾患
(患者数と食物アレルギー患者に対する割合)
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・急性気管支炎 489人(67.9%)
・アトピー性皮膚炎 424人(58.9%)
・急性上気道炎 400人(55.6%)
・湿疹 339人(47.1%)
・急性咽頭炎 293人(40.7%)
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※分析期間:2006年4月~2007年3月
※分析対象:0~6歳の食物アレルギー患者 720人
■本件に関する問い合わせ先
株式会社日本医療データセンター ヘルスケア事業部
担当: 小沼、岸村
TEL : 03-3511-6781
FAX : 03-3511-6782
MAIL: FAQ@jmdc.co.jp
■関連情報
メタボリックシンドローム対策レシピ「Pep! eco-recipe(エコレシピ)vol.12」
http://www.jmdc.co.jp/eco-recipe に詳しい情報が掲載されています。
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◇JMDCデータで読むヘルスケアレポートとは
株式会社日本医療データセンターが、月1回発表するレポートで、
同社独自の技術を用いたJMDCデータ***を利用して、リアルな患者のデータから、
日本人の健康や疾病の傾向を分析するものです。
***JMDCデータ:株式会社日本医療データセンターが約33万人(2007年11月現在)
の健康保険組合加入者から収集した健康診断の情報やレセプト情報を解析した
データ。個人を特定しないよう加工され、時系列での処理が可能なため、
治療の経過などを疫学的に検証することが可能。
◇日本医療データセンター( http://www.jmdc.co.jp/ )
個人を特定しない医療データ生成・分析を行うことができる、日本で初めての
会社として、健康保険組合および製薬会社などにデータ活用ソリューションを
提供しています。かつては個人情報の問題と、医療機関ごとに異なる用語や
フォーマットによりデータとして利用することが難しかったレセプトですが、
日本医療データセンターでは、これまで約1,080万件(2008年3月末時点)の
レセプトデータの処理実績で培ったノウハウから、傷病、医薬品、診療行為、
投薬などの分析マスターを独自で作成いたしました。
本年4月から開始された特定保健指導の本格的実施により、データの基盤整備と
解析手法のニーズが拡大してゆきます。日本医療データセンターは、こうした
施策を改善に繋げるために、「データによる検証」を提言し一翼を担って
まいります。
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