味の素株式会社 「宴会・飲み会に関する実態調査」第2報 宴会・飲み会を若年層と変わらない頻度で 参加する元気な70代! 飲み会後の「体調に変化はない」が約8割、 「脱水になりやすい自覚」は約1割 ~楽しい飲み会の後は、経口補水液による“水活”で、 水と塩分(電解質)の補給を~
2016.03.03 11:00
超高齢社会に進む日本。2015年の総務省の統計によると、総人口に占める高齢者(65歳以上)の割合は、過去最高の「3.7人に1人」と先進国でも群を抜いており、就業者総数に占める高齢者の割合も、10.7%と過去最高を記録しています。味の素株式会社 ウェルネス事業部では、宴会・飲み会での体調の変化や脱水に関する意識の実態を把握するため、年に1回以上、宴会・飲み会でお酒を飲む30~70代の男女500人を対象に、アンケート調査を実施しました。
-
宴会・飲み会の終了後もしくは翌朝の体調の変化
調査の結果、飲み会シーズンを挟む12月~4月の宴会・飲み会の参加回数は、50代が7.4回でトップ、次いで70代が7.1回、一方で、飲み会後に「体調に変化がある」人は30代で70.0%、逆に、70代は83.0%が「体調に変化はない」ことがわかりました。また、脱水になりやすいと自覚しているのは、30代が最も多く23.0%、70代は10.0%でした。
一般に、加齢に伴い適切な水分補給のタイミングが遅れたり、身体に生理的な変化が起こったりすることで、高齢者は脱水が進みやすい、といったことはあまり知られていません。
味の素株式会社は、アルコール摂取による体の渇きを潤すために、適切な水分補給を行うと共に、素早く体に水分補給する『経口補水液』を賢く取り入れる“水活”を、提案します。
<監修>神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 教授 谷口 英喜先生
◆トピックス
1. 宴会・飲み会の参加回数、70代でも平均7回以上
2. 30代は「体調に変化がある」が7割、70代は「体調に変化はない」が8割
3. 70代の6割は経験や自覚症状で「脱水になりにくい体質」と判断
4. 65歳以上になったら、脱水への意識を。これからは飲み会の後は賢く”水活”
◆調査概要
調査期間:2015年12月15日~12月17日
調査方法:インターネットリサーチ(Qzoo会員)
調査対象:年に1回以上、宴会・飲み会でお酒を飲む30~70代男女
500名(年代ごとに各100名)
調査企画:味の素株式会社
1. 宴会・飲み会の参加回数、70代でも平均7回以上
12月~4月の宴会・飲み会への平均参加回数
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_2.jpg
12月~4月の時期に宴会・飲み会に何回くらい参加しているか質問したところ、平均参加回数で50代(7.4回)に次いで70代(7.1回)、30代と60代がそれぞれ6.1回となっています。参加回数の多い70代ですが、80.0%が非勤労者であり、仕事に関係なくお酒の席を通したコミュニケーションが活発であることが伺える結果となっています。
2. 30代は「体調に変化がある」が7割、70代は「体調に変化はない」が8割
宴会・飲み会の終了後もしくは翌朝の体調の変化
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_1.jpg
宴会・飲み会後の体調の変化について聞いたところ、「変化がある」と答えた人の割合が、30代(70.0%)、40代(56.0%)、50代(51.0%)、60代(40.0%)と、年代が高くなるにつれ減少し、70代では逆に8割の人が「変化がない」と回答。30代と70代では、それぞれの割合が逆転した結果となっています。
宴会・飲み会ではつい飲みすぎてしまうか
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_3.jpg
一方で、宴会・飲み会でつい飲み過ぎてしまうか聞いたところ、30代~60代は「つい飲み過ぎてしまう」と回答した人と「体調に変化がある」と回答した人が、ほぼ同数だったのに対し、70代は「つい飲み過ぎてしまう」と回答した人(35.0%)が「体調に変化がある」と回答した人(17.0%)より多い結果となりました。30代~60代は、飲み過ぎから起こる体調の変化を感じていますが、70代は飲み過ぎても体調の変化を感じていないことがわかります。
また、「体調に変化がある」とした人が感じる体調の変化は、口渇感(57.3%)、体のだるさ(56.4%)、頭痛(45.7%)と続き、体の渇きが原因で起こる体調変化を特に感じていることもわかりました。
3. 70代の6割は経験や自覚症状で「脱水になりにくい体質」と判断
脱水症になりやすい体質だと思うか
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_4.jpg
脱水になりやすいと思うか聞いたところ、全体では「なりにくい」と回答した人が約6割、「わからない」は3割、「なりやすい」と回答した人は約1割となっています。
年代別に見てみると、「なりやすい」と答えた人は30代(23.0%)が最も多く、60代(9.0%)と70代(10.0%)は、約1割と低い結果となりました。また、60代と70代に関しては、「なりにくい」と答えた人の割合が他の年代と比べて高く、約6割を占めました。脱水になりやすいかどうかの判断について、なりやすいと回答した30代は、「のどが渇く」「脱水症になったことがある」などの経験や自覚に基づき判断しており、なりにくいと答えた70代の55.2%が、「のどが渇かない」「脱水症になったことがない」などの経験や自覚に基づいた判断に加え、32.8%は「水分補給をしている」など対策を講じていることから判断していることがわかりました。
4. 65歳以上になったら、脱水への意識を。これからは飲み会の後は賢く“水活”
高齢者が脱水になりやすい理由
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_5.jpg
イマドキの70代は、30代より飲み会に多く参加し、飲み会後の体調変化を感じない人は8割と、元気いっぱいな印象を持ちます。しかし、65歳以上の人は、一般的に脱水になりやすい傾向があるということを、楽しい飲み会を今後も楽しんでいくために、気に留める必要があります。
65歳以上の人が脱水になりやすい理由は、ほとんどが加齢が原因で起きる生理現象です。どんなに元気な高齢者でも、状況によっては脱水症になる可能性はあります。例えば、高齢者は筋肉量の減少に伴い、身体の水分量は、若い頃に比べて10%ほど減り、約50%になります。普段の状態で体内水分量が少ないため、若い時ではなんともなかった量の水分が不足しても、脱水になる可能性が高くなります。さらに、喉の渇きを感じる機能(口渇中枢)が衰えるので、体から水分がなくなっていても、気がつきにくくなります。つまり、夏の炎天下だけでなく、宴会・飲み会などの後は、若者と比べて体質的により脱水になりやすいので、意識して水分を摂るようにすると安心です。のどが渇いてない場合でも水分を摂りやすくするために、水やスポーツドリンク以外にも、素早く水と塩分(電解質)を体内へ吸収、保持されるよう成分が調整された「経口補水液」※を、賢く取り入れていく“水活”を、おすすめします。
※経口補水液について
◆経口補水液とは
経口補水液とは、体で「水と塩分(電解質)」(体液)が不足している時、通常の体液量に素早く戻すことを目的に、糖分や塩分(電解質)などの組成が設計された飲料水です。塩分濃度は80~115mg/100mlで設計されており、生活の場面や体調に応じて塩分濃度の異なる経口補水液を使用します。
◆日常生活での活用
熱中症時、おう吐・下痢の激しい時、重度の脱水時は「塩分濃度が高い」(115mg/100ml程度)経口補水液が適しており、夏の熱中症対策、冬に多いインフルエンザやノロウィルスによる発熱・軽度のおう吐時、アルコール摂取後など、前脱水や軽い脱水状態の時は、「塩分濃度が低め」(80mg/100ml程度)の経口補水液が適しています。尚、お酒や食事と共に摂取すると濃度が変化し、設計された働きは得られません。単品で、水などで薄めず、そのまま飲むようにしてください。
【まとめ】
アルコールは、適量であれば人の体と気持ちを適度にほぐし、コミュニケーションを円滑にしてくれる、どの世代にも共通の楽しい場を盛り上げてくれる大切な存在ではないでしょうか。一方で、飲み過ぎによる体調不良が煩わしいといった、厄介な一面もあります。
今回の調査結果では、30代から70代へと年代が上がるにつれ、飲み会後の体調の変化を感じない割合が増える結果になりました。実際に体調が変化していなければ問題はないのですが、加齢による感覚機能の低下により、実際には体調が変化しているのに感じていないだけ、といったこともあり得ます。
65歳以上になったら脱水になりやすいことを気に留め、アルコール摂取による体の渇きを潤すため、適切な水分補給と共に、素早く水と塩分(電解質)を体内へ吸収・保持されるように成分が調整された「経口補水液」を賢く取り入れていく“水活”を、提案します。
<監修>神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 教授 谷口 英喜先生
◆谷口 英喜先生 プロフィール
https://www.atpress.ne.jp/releases/92744/img_92744_6.jpg
福島県立医科大学医学部卒業。医学博士(学位)。
現在、神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 教授。神奈川県立がんセンター麻酔科非常勤医師。日本麻酔科学会指導医・日本集中治療医学会専門医・日本救急医学会専門医・日本静脈経腸栄養学会認定医。
主な著書「すぐに役立つ経口補水療法ハンドブック(2010年/日本医療企画)」「『脱水症』と『経口補水液』のすべてがわかる本(2014年/日本医療企画)」「チーム医療に必要な人間栄養の取り組み(2012年/中村 丁次 編・共著 谷口 英喜他/第一出版)」等。
◆情報・画像の引用について
本プレスリースに含まれる情報(テキストや画像)を引用いただく際は、出典が味の素株式会社であることを明示いただき、参照リンク( http://www.ajinomoto.co.jp/nutricare/public/keikouhosui_list/ )を同時に掲載するようお願いいたします。
◆味の素株式会社 栄養ケア(ニュートリションケア)事業について
「おいしさを実現する独自技術」、「100年以上にわたるアミノ酸の知見」、「栄養組成の医療分野での開発の知見」をベースに“少量で高栄養”、“おいしさ”を軸とした「栄養ケア食品」を提供しています。