40代女性の約半数はセックスレス！ 大人だからこそ深刻な性の悩みをどう解決するか ～オレンジページ『からだの本』編集長に聞く～

『からだの本vol.04』（株式会社オレンジページ刊）では、性生活の悩みに正面から向き合った「40代からのセックス講座」を特集しています。これまで、女性の健康と美容について様々な切り口で情報を発信してきた本誌が、「セックス」自体を掘り下げたのは初のこと。特集に至った経緯や取材で浮き彫りになった実情について編集長・南齋麻緒に聞きました。

性生活の頻度　40代回答

Topics1:アンケートで分かった40代女性の約半数がセックスレスという現実
Topics2:ぬれない・痛い・感じないのは「膣老化」が原因かも！
Topics3:人気AV男優 一徹さんに直撃「40代女性とのセックスどう思う？」

■Topics1：アンケートで分かった40代女性の約半数がセックスレスという現実
『からだの本』編集部が一昨年実施したアンケート調査（※1）によれば、「性生活はまったくない」と答えた40代の人が34.6％とじつに3割以上にのぼりました。さらに、セックスレスの定義「性的接触が1カ月以上ないこと」を当てはめると、なんと約半数の人がセックスレスという驚きの結果が！　30代の回答と比べてみてもセックスレスに該当する数はぐっと増えており、「40代はセックスの変化期である」という実情が浮かび上がってきました。
※1：「Q.あなたの性生活の頻度は？」（オレンジページnetアンケートより　回答数735）

「同じアンケートで、性について知りたいこと（※2）も聞いたところ、30代の回答と比べて、不妊、妊娠・出産がぐっと減り、セックスレスがトップにきました。正直、この結果は編集部としても予想以上でした」と南齋編集長。それが今回の特集へとつながります。
※2：「Q.性について具体的に知りたいことは？」（オレンジページnetアンケートより　回答数735）

読者座談会で聞こえてきた、参加者からの切実な声も編集部の背中を押しました。「子供を産んでからセックスの機会がない、相手から拒否されてしまった、求められるけど痛みが強くて拒むようになった、体のつながりだけではなくいつか気持ちも離れてしまうかもetc.そんな声を聞いていたら、このままだと辛すぎるんじゃないかな、なんとかしなくちゃ！　と強く思ったんです」（南齋編集長）。

セックス・アドバイザーの荻原かおるさんによれば、ネットやスマホなど家庭外での出会いのチャンスが増えたこともあり、〈最近のセックスレスは離婚につながりやすい〉とか。また〈「お互いしたくない」友達夫婦でも、いつ夫の〈男女の回路〉が目覚めるかもわかりません〉とも。「自身もセックスレスによる離婚を経験した荻原さんには、リアルなセックスレス解消法を伺いましたが、印象的だったのが日常の態度。例えば、夫のお土産を素直に喜んでいますか？と。妻に喜んでもらおうと与えたものを拒否されると、夫はもう何も与えたくなくなり、それがレスやEDにつながることもあるそう。それってパートナーとの関係において基本的なことですよね。セックスは心の問題が大きいんです」（南齋編集長）。
〈若い頃のように楽しむためだけではない、でも妊娠のためだけでもない、それが40代のセックス〉とも荻原さんは言っています。


■Topics2：ぬれない・痛い・感じないのは「膣老化」が原因かも！
一方で、女性の体の変化による肉体的なトラブルも深刻な問題です。セックスで悩む40代女性からよく聞かれるのが〈ぬれない・痛い・感じない〉ですが、これは「膣老化」が原因の可能性が！　今回の特集で初めて知ったという読者も多かった「膣老化」は、加齢に伴い、膣の萎縮・乾燥・免疫低下など膣自体が老化してしまうこと。これにより、性交痛や出血、セックスによる膀胱炎やカンジダ膣炎など様々なトラブルが起きることになります。「人によって差はありますが、やがてはすべての女性に起きること。他人事と思わずその変化と対策を知ることが、セックスレスを防ぐことにもつながります」（南齋編集長）。


■Topics3：人気AV男優 一徹さんに直撃「40代女性とのセックスどう思う？」
40代からのセックスについて5人の賢者（※）にそれぞれの専門分野からアドバイスを伺った今回の特集。女性向けAV男優〈エロメン〉一徹さんのインタビューも必見です。読めば気持ちがふっと軽くなる女性への愛にあふれた言葉の数々の中から抜粋して紹介します。
※5人の賢者……人気男優の一徹さん、セックス・アドバイザーの荻原かおるさん、婦人科医の福山千代子先生、鍼灸師の瀬尾港二先生、小説家の窪 美澄さん

「シワも妊娠線も、一生懸命に生きてきた証し。だからいとおしい」
……年齢を重ねた女性は、若いころとは違ってきた自分の肌や体形を引け目に思うかもしれません。でもコンプレックスに感じる必要なんて全然ない！
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「あなたが気にしてるその部分、それこそが魅力かもしれないよ」
……「若くなきゃ」「モデルみたいな体形でなきゃ」と思うのは女性の思い込みで（中略）男性って女性のちょっとふくよかになってきたおなかのお肉をプ二ッてつまんだりするの、大好きなはずですよ。


『からだの本　vol.04』
http://www.orangepage.net/books/1063
「40代からのセックス講座」より
　　　　 　　　　　　　
●南齋麻緒（なんざい・まお）
編集プロダクション勤務後、2000年に（株）オレンジページ入社。『オレンジページ』編集部にて、生活テーマをメインに担当。2011年、副編集長に。2014年、『からだの本』編集長就任。