コロナ禍が明けて以降、観光産業の復調に伴い、宿泊施設にも注目が集まっています。
特にホテル・旅館の最新情報は、国内旅行者のみならず海外からの訪日観光客も関心を示すことから、インバウンド消費が話題に上がる昨今において、メディア各社も記事化しやすいテーマと言えるでしょう。
そこで本記事では、ホテル・旅館のプレスリリース事例を取り上げ、書き方で良かったポイントを解説いたします。
プレスリリースの事例紹介
それでは実際に「@Press(アットプレス)」から配信された、特に優れたプレスリリース事例をご紹介いたします。
事例1. 飛騨高山の旅館「本陣平野屋 花兆庵」が新たに6室のスイートルームをリニューアルオープン!
株式会社本陣平野屋の運営する飛騨高山の旅館「本陣平野屋 花兆庵」は、「飛騨高山の旅館「本陣平野屋 花兆庵」が創業30周年を経て新たに6室のスイートルームをリニューアルオープン!〜 急増するインバウンドツーリストにも対応〜」というタイトルのプレスリリースを配信しました。
プレスリリースには、以下の内容が含まれています。
- インバウンド人気の紹介
- リニューアルした客室のコンセプト
- リニューアルした客室ごとのタイプ
本事例では、宿泊利用者のインバウンド比率を取り上げ、欧米客からの人気を紹介している点がポイントに挙げられます。
昨今注目の「インバウンド」は、記事化に結びつきやすいテーマであり、観光、およびマーケティング用語としても様々な媒体で目にするワードです。
よって当然ながらインバウンドに関する情報を積極的に取り入れることは、メディアの目に留まる可能性も高くなるため、記事化への近道と言えるでしょう。
また、タイトルや本文で「飛騨高山の旅館」というフレーズを採用している点もポイントです。
「飛騨高山」という地域性のあるキーワードを採用することで、積極的に掲載を狙いたい観光関連のメディアの他にも、該当地域のメディアの目にも留まりやすくなる可能性が高いため、上手く活用していきましょう。
事例2. 一棟貸し古民家宿「小浜町家ステイ」で『若狭ふぐ』『越前がに』を楽しめるデリバリープランが登場!
福井県小浜市の古民家宿「小浜町家ステイ」は、「一棟貸しの古民家宿「小浜町家ステイ」でゆっくり滞在しながら 『若狭ふぐ』『越前がに』を楽しめるデリバリープランが登場! 2024年2月9日(ふぐの日)から販売開始!」というタイトルのプレスリリースを配信しました。
プレスリリースには、以下の内容が含まれています。
- 一棟貸しの古民家宿「小浜町家ステイ」の紹介
- 新しく生まれたデリバリープラン(料理提供)の紹介
- リリースを通じて伝えたいことのまとめ
まず本事例では、時事(地震被災)に配慮した導入文がポイントに挙げられます。
本事例の配信時期は、令和6年能登半島地震後ということもあり、北陸地域に属する企業のプレスリリースは、特に注意を払う必要があるタイミングでした。
しかし本事例においては、冒頭で被災された方へのお見舞いを添え、その上で地域活性化への取り組みを果たす文言を記載することで、被災の中プレスリリースを発信する意義がしっかりと説明されていました。
また、最後にも「私たちからお伝えしたいこと」の中でコンセプトやリリースのポイントがまとめられており、全体を通して「誰に・何故・何を伝えたいか」が明確なプレスリリースに仕上がっています。
さらに掲載内容では、古民家での食事シーンがイメージしやすい写真がポイントになっており、インバウンド観光でも人気の“和の伝統体験”の要素が巧みに強調されていました。
事例3. 佐賀・うらり武雄 Garden Terrace Spa Resortsが4/27で1周年 3つの特別宿泊プランをご準備
ガーデンテラスホテルズ初の温泉旅館ブランド「うらり武雄 Garden Terrace Spa Resorts」は、「佐賀・うらり武雄 Garden Terrace Spa Resortsが4/27で1周年 佐賀牛やお花見を楽しめる、3つの特別宿泊プランをご準備」というタイトルのプレスリリースを配信しました。
プレスリリースには、以下の内容が含まれています。
- 温泉宿の魅力の紹介
- 3つの特別宿泊プランの紹介
- 施設の基本情報
まず本事例では、1周年企画として“期間限定の特別プラン”を施策している点がポイントに挙げられます。
期間限定や特別プランなど限定性の高い情報は、消費者からの注目度が高く、ユーザーへ有益な情報を届けることを目的としているメディアに取っても価値の高い情報であるため、記事化に繋がりやすい内容であったことが窺えるでしょう。
また本事例では、宿泊プランごとに情報が分かりやすくまとめられている点もポイントになっており、開催期間や金額といった具体的な情報が網羅されていました。
メディアが取り上げるプレスリリースでは、読み手に対してより具体的な情報を発信することが重要となるため、本事例のように限定性が高く情報量が豊富で参考度の高いプレスリリースは、まさに記事化を狙いやすいと言えるでしょう。
「ホテル・旅館」のプレスリリースを作成するときに抑えたいポイント
メディア(記者・編集者)や、最終的に商品を購入する消費者の関心をつかむためには、プレスリリースの書き方を工夫する必要があります。
最後に本項で「ホテル・旅館」のプレスリリースを作成するときに抑えたいポイントをご紹介します。
注目度の高い要素「インバウンド」や「和の伝統/体験」などを強調する
昨今の観光業界における「インバウンド」や「和の伝統/体験」は人気が高く、フレーズを取り入れるだけでも注目度を高めることができます。
特に、訪日外国人向けの記事や特集は様々なメディアで取り上げているので、グローバルな視点も取り入れつつ自社ホテル・旅館のプレスリリースを構成していきましょう。
立地や名産物など地域性のある情報を積極的に強調する
主に観光拠点として利用されるホテル・旅館では、観光地名や地域名などの地域性の高いキーワードを活かすことも重要なポイントです。
観光名所や名産物に絡めたタイトルや見出しを用いることで、メディア担当者含め、より多くの人からプレスリリースへの関心度向上が期待できるでしょう。
期間限定プランや特別プランなど、限定性の高い施策を併用して情報価値を高める
ホテル・旅館では、リニューアルや周年記念のPRに加えて、「期間限定」や「特別プラン」といった限定性の高い施策を併用するのも大変効果的です。
限定性のある内容が含まれることでプレスリリースの情報価値が一気に高まるため、消費者に対する訴求効果は勿論、メディア側の配信意義も高めることができるでしょう。
ホテル・旅館の部屋や施設の特徴が分かりやすい“文字なし画像”を用いる
ホテル・旅館を取り上げる際、泊まる部屋の内装や施設の特徴は、特に読者ニーズが高い情報になります。
よって施設内の写真を豊富に掲載することで、より読者に寄り添ったプレスリリースを実現することができるでしょう。
またその際に、“文字なし画像”を用いる点も非常に重要です。
“文字なし画像”はメディアが転用しやすく、記事化のハードルを下げることができるので、ホテル・旅館の事例に限らずとも意識したい重要ポイントとして押さえておきましょう。
さいごに
昨今は、ホテルや旅館で過ごす快適さだけでなく、旅行を通じて得られる特別な体験を求めて宿泊される方も増えてきています。
よってプレススリリースにおいても、独自のサービスや周辺観光地の魅力を押し出し、メディア各社の注目を効果的に集めていきたいところです。
是非とも本記事で取り上げたポイントを参考にし、メディアと読み手から注目されるプレスリリースを打ち出していきましょう。
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