プレスリリースを配信する際、「新商品の発売」といった切り口で出すことが一番多いのではないでしょうか?しかし「発売」のタイミングは一度きり。発売時に出したプレスリリースが記事に繋がらず、思ったようにPRができなかったという経験が広報を担当する方には「あるある」かもしれません。
また、発売後も継続して商品に関するPRをしていきたい時にどうやって情報を発信していけば良いのかお悩みの方も多いかと思います。
そこで今回は商品発売前後のプレスリリースの配信方法について解説していきます。
(今回は「商品発売」として書いていますが、サービス系の場合は「ローンチ」に置き換えてOKです)
目次
実は「一度きり」じゃない!切り口の変え方
多くの方は、商品のPRをしたい=「発売を知らせたい」と考えるため、図の中央にある「発売」のタイミングでプレスリリースを配信されるかと思います。
しかしメディア側は毎日多くのプレスリリースを受け取るため、1回のみの配信だと見逃されてしまう可能性もあります。
そこで大事なのが「切り口を変えながら複数回PRしていくこと」。
「商品の発売」というネタでも視野を広げると実はその前後にもプレスリリースの「ネタ」になる切り口は複数存在しています。
「開発開始」についてお知らせを出す
「商品詳細が決まっていなければ出せないのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるとは思いますが、「開発に着手した」という情報も十分プレスリリースのネタとして利用することができます。
商品概要のような細かい情報が決まっていない段階では「なぜその商品を開発するに至ったのか」や「開発の進捗状況」、「おおよその発売時期」などを記載すると良いでしょう。
また開発に関する情報を早いうちから出すことによって、開発段階から発売までを追った密着取材などへ向けた“ネタ提供”にもなります。
半年前~3ヶ月前に発売予定の情報を出す
媒体によって記事を作成するタイミングは異なります。雑誌であれば発売の2~3ヶ月以上前から誌面の企画をする編集会議が開かれるため、その時点でプレスリリースが編集部の手元に届いていなければいけません。
そのため商品発売の半年~3ヶ月前に第1弾の情報として発売情報を出しておくと良いでしょう。
このタイミングでは商品の最終デザイン画像が仕上がっていなかったりするケースもあるかと思います。そういった場合は「イメージ図」をつけても問題ありません。
発売間近に詳細情報を盛り込んで出す
発売直前になったら商品に関する「最新情報」を加えて出しましょう。
半年前の段階では決まっていなかったことなどを追加の情報としてリリース内に盛り込みながら、打ち出し方を変えることで鮮度の高い情報として見せることができます。
また「開発秘話」のようにストーリー性がある情報はメディア側から好まれる傾向にあるため、第1弾のタイミングで書いていない場合は、このタイミングで入れて商品理解を深めてもらえるような文章にしましょう。
発売後に「売上実績」として反響をリリース
たいていの場合、商品を発売したらプレスリリースの配信もそこで終了しますが、まだまだアピールポイントはあります。その方法の1つが「売上実績」。
「発売から○ヶ月で累計○○個販売!」といった業績報告は、ビジネス系(経済・経営)メディアが企業動向として扱いやすいネタです。一般向けの商品であってもビジネス面でPRし記事になることでまた違った媒体で露出場所を増やすことができます。
ただし実績の数が小さい場合は逆効果。発売からの期間と販売数を見た際にインパクトがある数字になるようにしましょう。
発売後の反響を企業の状況を利用してPRも可能
「売上実績」の以外にも発売後、企業活動にポジティブな影響が出た場合は、そこをネタとしてプレスリリースを配信しましょう。
商品を発売したことによって社会課題の解決に繋がった、発売の反響を受けて企業で新たな活動が開始したといった内容でも問題ありません。
特に報道で頻繁に取り上げられている「社会性の高い話題」に繋がるものはメディア側からの需要が高い情報になりますので、世の中の背景を織り交ぜながら打ち出すことを忘れずにしましょう。
さいごに
今回は「新商品の発売」を軸に、複数回PRするための切り口について解説しました。
発売日は1回しかないからとプレスリリースも1回だけに限定するのではなく、複数回・違った切り口でPRすることで記事化に繋げるチャンスを増やしたり、取り上げられる媒体の幅を広げたりすることができます。
様々な視点を持って商品PRをしていきましょう。