今秋のお彼岸、3割がお墓参りを予定お墓について「悩み、心配ご...

今秋のお彼岸、3割がお墓参りを予定 お墓について「悩み、心配ごとがある」80.8% 望む埋葬の場所、スタイルはさまざま

「オレンジページくらし予報」では、秋のお彼岸を前に、20歳以上の女性を対象に「お墓参り」について調査を実施しました。寄せられた回答からは、お墓参りが家族の絆を再確認する大切なきっかけになっていることがわかり、また、少子化、人口の大都市集中などによる「家族のあり方の変化」と連動し、これからのお墓に対する考え方が大きな転換期を迎えつつある、と考えさせられる結果となりました。

今秋のお彼岸、お墓参りの予定は?
今秋のお彼岸、お墓参りの予定は?

【ダイジェスト】
今秋のお彼岸、3割がお墓参りを予定
お墓について「考えていること、悩み、心配なことがある」80.8%
望む埋葬の場所、スタイルはさまざま


今秋のお彼岸、3割がお墓参りを予定

「この秋のお彼岸に、自分、または配偶者の実家のお墓参りに行く予定はありますか?」という問いに、33.3%が「ある」と回答。3人に1人がこの秋のお彼岸に、先立たれたご家族やご先祖様のもとへお参りに行くということになります。また「誰と一緒にお墓参りに行くことが多いですか?」と聞いたところ、「夫婦で」59.0%、「親と」42.5%、「子どもと」30.1%が上位3位となり、身近な家族とお墓参りに行くことが多いことがわかります。「必ず行くイベントになっているので、親と出かけるきっかけになって嬉しいです」(30代・フルタイム)、「結婚して初めて旦那の実家のお墓参りに連れて行ってもらった時に、旦那と家族になったことを実感できて嬉しかった」(20代・専業主婦)など、お墓参りが家族の絆を深める良い契機となっているようです。

お墓参りに行く機会は、お彼岸以外にも命日、お盆、お正月などさまざまなタイミングがありますが、お参りの頻度について質問したところ、自分の実家のお墓は「半年に1回」が一番多く、23.3%。配偶者の実家のお墓は「一年に1回」が一番多く、21.9%という結果になりました。お墓までの片道の所要時間は、自分の実家、配偶者の実家とも1時間未満が約半数を占めますが、一方で4時間以上という日帰り可能圏外ともいえる回答もそれぞれ2割前後ありました。ご先祖様を偲び、家族の絆を確かめる大切な機会ではあるものの、進学、就職、結婚などにより、本人、もしくは親世代の時点でお墓のある地元を離れたなど、気軽にお参りに行くことが簡単ではない状況もけっして少なくないことが読み取れます。


お墓について「考えていること、悩み、心配なことがある」80.8%

「お墓について、考えていること、悩み、心配なことなどはありますか?」という質問への回答では、「特に悩み、心配なことはない」と答えたのは19.2%。つまり残りの8割以上の方が何らかの悩みごとや、心配を抱えているということになります。一番多い「将来、自分の子どもにお墓のことで迷惑をかけたくない」は全体で38.6%、既婚者に限定すると46.0%と半数近くに。次いで「自分や配偶者の後にお墓の世話をしてくれる人がいない」は全体で24.8%と、これからのお墓の管理についての悩みが上位に入りました。子どもが遠方に住んでいる、独身のままでいる、結婚していても子どもがいないなどの要因により、お墓を継ぐ人がいなくなってしまう場合や、子どもがいても、少子化によってひとりの負担が大きくなることを危惧するということもあるかもしれません。

悩み、心配ごとがある一方で、今後のあり方として「自分の代で『墓じまい』を考えている」は全体で10.4%、「お墓の引越しを考えている」は全体で2.5%と控えめな結果に。いろいろと心配には思っているものの、具体的な行動に出るのはまだ、と先送りにしていたり、自分や配偶者の死や、代替わりを早々と考えることは良くないと捉えていたり、結局、今あるお墓に入るしかないと考えていたり、そんな状況の方が多いのでしょうか。

また、「あの世でも夫と一緒はイヤ!」「舅、姑の入っているお墓に自分も入るなんて考えられない!」など、配偶者の実家のお墓に入りたくないという妻の声が大きく取りざたされることがありますが、「配偶者(その実家)と同じお墓に入りたくない」と答えた既婚女性は15.0%と、今回の調査ではさほど目立つ結果ではありませんでした。しかし世の妻たちの中には、夫とは別に葬られたいと思っている人が一定数いる、ということには変わりはないようです。


望む埋葬の場所、スタイルはさまざま

さらに「どのようなお墓に埋葬されることを望みますか? 今のお気持ちに一番近いものをお選びください」と尋ねたところ、「今はまだ考えていない」25.0%という回答が1位になりました。何かきっかけがないと自分のお墓や埋葬については思い至らないのが現実かもしれません。続く2位は「散骨」という結果に。お墓という「モノ」自体に入らないことで将来の心配ごとを減らす意味もあるのでしょうか。「永代供養」や「その他」の自由回答で挙げられた共同埋葬、樹木葬なども同じような考えからと思われます。「旦那の実家はお墓を持たない主義。後々のことも考えてのこと。その方がいいかもしれません」(40代・専業主婦)、「最近自分の知り合いの中にお墓を作らず永代供養を頼む人が増えてきました。ひと昔前までは薄情に思う事が多かったですが、誰にも迷惑をかけずきちんと終活するという姿勢は立派だと思うようになってきました」(50代・パート)、「こちらで墓地を一応購入しておりましたが、子供はいますが孫がいませんので、迷惑をかけるし、いまは共同埋葬地を考えています」(60代・専業主婦)というような声も寄せられました。

時代と共に家族の形が変わっていく今、お墓があり、お参りをすることで「家族であること」への意識が深まる事実があることがわかりました。その反面、かつては「当たり前」だったお墓を受け継いでいくことの「重さ」にとまどいを感じ、何か手を打ちたいがなかなか行動に移せない、というジレンマを抱える人が少なくないことが浮かび上がった調査結果となりました。


アンケート概要
●調査対象:オレンジページくらし予報モニター会員・国内在住、20歳以上の女性
(有効回答数960人)
●調査方法:インターネット調査 ●調査期間:2016年8月24日~8月30日

●「オレンジページくらし予報」について
オレンジページくらし予報とは、オレンジページ社のモニターのなかでもアクティブな会員1万人の声を集めたリサーチ・コミュニティです。当社のモニターには、〈一般女性よりも「食意識」「生活全般に対する意識」が高い〉という特徴があります。くらし予報では、20代後半から50代の生活者が感じていることを引き出します。食意識を軸に対象者を6つのタイプに分類し、調査、比較検討することも可能です。 WEB上でのアンケート調査、キッチンスタジオ「オレンジページサロン」を利用した座談会など、ご相談に応じて展開いたします。

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失敗なくおいしく作れるレシピ情報が支持され、今年創刊31周年を迎えた生活情報誌。30~40代の主婦を中心に幅広い読者層を誇ります。発行部数=336,755部(2015年印刷証明付発行部数)。

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