ボッテガ・ヴェネタがロンドンのChiswick Houseで 「The Hand of the Artisan」展を開催
11月9日、ロンドンのChiswick Houseにて、ボッテガ・ヴェネタは「The Hand of the Artisan」展を開催いたしました。この展覧会は、ゲストの皆さまをヴェネト地方を発祥とするボッテガ・ヴェネタの職人技の伝統の世界へ誘い、堪能していただくユニークなイベントです。Chiswick Houseにある8つの部屋に、ボッテガ・ヴェネタの名作や新作のタブローを展示し、モンテベッロ・ヴィチェンティーノにあるアトリエの職人たちがその場で巧みな技を披露しました。1729年に竣工したChiswick Houseは、パッラーディオ様式の建物です。
パッラーディオ様式の創始者である建築家アンドレア・パッラーディオはヴェネト地方出身で、ボッテガ・ヴェネタの創業の地ヴィチェンツァにすばらしい邸宅建築を残しており、ボッテガ・ヴェネタにとって長年インスピレーションの源であり続けています。
このイベントでは、ジョセフィーヌ・ドゥ・ラ・ボームのライブパフォーマンスと、ザ・ポストマンによるDJも行われました。ゲストの皆さまには、ヴェネト州のプロセッコと名シェフ、ジョルジオ・ロカテッリによるヴェネト地方の料理をお楽しみいただきました。
ポピー・デルヴィーユ、アリゾナ・ミューズ、ジャケッタ・ウィーラー、ペニーレ・タイスベック、サビーヌ・ゲッティ、アリス・ネイラー=レイランド、レディー・アメリア・ウィンザー、レディー・キティ・スペンサー、レディー・ヴァイオレット・マナーズ、レディー・アリス・マナーズ、J.J. マーティン、メディーナ・ヴィスコンティ・ディ・モドローネ、ヴィオラ・アリヴァベーネ、ジャック・フォックス、エリック・アンダーウッド、オーティス・フェリー、アンバー・ル・ボン、シルヴィア・ハッジュー、ジュリア・ハッジュー
がボッテガ・ヴェネタのルックに身を包み出席しました。
職人技は、1966年の創業以来、ボッテガ・ヴェネタの脈打つ心臓というべき存在です。1970年代に生まれた「自分のイニシャルだけで十分(When Your Own Initials Are Enough)」というモットーがそのことを見事に示しています。ボッテガ・ヴェネタのレザーグッズだけがもつ特別な佇まいを生み出しているのは、今も昔も、美を創ることを目指す職人技とイノベーションです。機能に寄り添う形。この上なく優美で、タイムレスに。ロゴではなく職人技を前面に打ち出すボッテガ・ヴェネタは、自分らしさを表現したい人が選ぶラグジュアリーブランドです。
「The Hand of the Artisan」展では、観客は、Chiswick Houseの部屋をひとつひとつ探索するうちに、ボッテガ・ヴェネタの最もアイコニックな製品の誕生秘話を発見していきます。
- 「ノットの部屋」では、ボッテガ・ヴェネタを代表するモチーフの
歴史をたどります。レザーのノットが、時を経て1つの貴重なアイテムとなり、
そこからノットクラッチを含むさまざまなノットファミリーへと
進化した歴史をご覧いただけます。
- 「カバの部屋」では、カバを制作する、卓越した熟練の職人技を
ご覧いただけます。カバは、内側も外側と同じように美しい、シームレスな
歴史に残るトートバッグであり、つくるのには、職人が2人がかりで
丸2日間かかります。マイヤーとボッテガ・ヴェネタの職人たちが
心から対話を重ねて作り出された最初の名品です。
- 「ジュエリーの部屋」では、ジルコニアを使った石のセッティングの
デモンストレーションをご覧いただけます。ボッテガ・ヴェネタの
ジルコニアは、独自の手法で面をカットし、エナメル加工されており、
他にはない輝きを放ちます。ボッテガ・ヴェネタのジュエリーが
何世代にもわたって受け継がれてきた品のように見えるのは、
この手法があればこそです。
- 「パルコ パッラーディアーノの部屋」では、パッラーディオ様式の庭園の
1日の移り変わりにインスピレーションを得てつくられた香りが、
観客をポエティックな旅に誘います。
- 「『自分のイニシャルだけで十分(When Your Own Initials Are Enough)』の部屋」
では、イントレチャートの編み込みを実際に試していただき、職人たちが
ひとりひとりのためにつくるキーリングが、私たちの哲学を象徴する言葉に
息吹を吹き込むようすをご覧いただきます。
今回のイベントは、モンテベッロ・ヴィチェンティーノのアトリエにある、ボッテガ・ヴェネタのプライベートアーカイブの一部もご覧いただける、特別な機会です。このアーカイブは一般に公開されることはめったにありません。
ボッテガ・ヴェネタでは、職人技が今も生き続けています。数十年にわたってノウハウを磨き続けてきた職人たちは、マイヤーの指揮のもとで、より機能的で、よりサステナブルで、より美しい製品づくりをめざし、新しい方法や技術を追求し続けてきました。「The Hand of the Artisan」展では、新しい「2018年クルーズコレクション」の一部も展示します。メンズの「ギャラクシー」は、イントレチャートのレザーの上にスパイラルを描く星々を思わせるシルクプリント(セリグラフ)が施されています。ウィメンズでは、16世紀のドイツの画家アルブレヒト・デューラーにインスピレーションを得て、30色を超える複雑なカラーパレットを駆使した、すばらしいボタニカルプリントのドレス、シューズやバッグをつくっています。
イタリアの「暮らしのアート(Art of Living)」も、ボッテガ・ヴェネタの文化や由来にとって欠かせないものです。ヴェネト州の1地方であるコルネリアーノ・ヴァルドッビアーデネのプロセッコと、ロンドンでミシュランの星を取得したシェフ、ジョルジオ・ロカテッリによる特別なヴェネト地方の料理のメニューがあればこそ、モンテベッロ・ヴィチェンティーノの体験をロンドンで実現することができるのです。
パッラーディオをめぐるつながり
ボッテガ・ヴェネタはアンドレア・パッラーディオが世を去ってから数百年後に設立されたブランドではありますが、創業の地にはヴィラ・ラ・ロトンダやテアトロ・オリンピコなど、彼の傑作建築がたくさんあります。クリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーは長年パッラーディオを尊敬し、シンメトリーや合理性、機能と一体化した美についての彼の思想を称賛してきました。「パッラーディオは尽きることのないインスピレーションの源です。彼は職人として出発し、古典的フォルムの探究に没頭し、その知識を、不朽にして革新的なデザインの創造に活用したのです」とマイヤーは話しています。
ロンドンはヴィチェンツァから900マイル(約1,450キロ)離れていますが、パッラーディオのつながりがあります。パッラーディオが16世紀につくりだした建築作品の原則は、世界に大きな影響を与えました。17世紀初めにはイギリスの建築家イニゴー・ジョーンズがこれを英国に輸入すると、その美学は非常に人気を集めました。今日でも、ロンドンや英国のいたるところで、パッラーディオ様式の建物をたくさん目にします。1729年に第3代バーリントン伯爵リチャード・ボイルと彼のアソシエートのウィリアム・ケントが完成したネオパッラーディオ様式のChiswick Houseの建物と庭は、パッラーディオのヴィラ・ラ・ロトンダにインスピレーションを得たと言われています。うれしいことに、今回のイベントを通して、ボッテガ・ヴェネタは、Chiswick Houseの庭園と建物と所蔵品の保護管理を行っているChiswick House & Gardens Trustへの支援を行うことができました。
Chiswick Houseについて
Chiswick Houseは、ロンドン西部の古典様式庭園の中にある18世紀のヴィラです。第3代バーリントン伯爵リチャード・ボイルと彼が庇護していた画家兼造園家兼建築家のウィリアム・ケントが設計した、英国内で最も初期の、また最も優れたネオパッラーディオ様式建築です。バーリントン伯爵が亡くなると、建物と庭は娘の一家であるデヴォンシャー公爵キャヴェンディッシュ家が相続しました。1929年に第8代公爵が亡くなると、Chiswick Houseはミドルセックス州議会に売却されました。その後、1959年には、建物のみ、国が修復するため、英国建設省の所有となりました。2017年4月には、ほぼ70年ぶりに、建物と庭の両方が同一管理者のもとで維持管理されることになりました。
Chiswick House & Gardens Trustは、イングリッシュ・ヘリテッジとハウンズローロンドン特別区が共同で設立した登録慈善団体です。同トラストは、英国の指定建造物グレード1に指定されている建物と、指定庭園グレード1に指定されている庭園の保護と充実を目的としています。建物と庭園は、1929年から公立公園として人々に親しまれています。
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