新進気鋭の現代美術作家、石井亨の個展が2018年4月京都で開催 平成の浮世絵、友禅染で描く現代社会
現代美術 艸居(所在地:京都府東山区、代表:藤田裕一)では、2018年4月7日(土)より新進気鋭の現代美術作家 石井亨氏の「石井亨展」を開催いたします。石井氏は日本の伝統的な染織技法である糸目友禅染で鮮やかに現代社会を描くアーティストです。2014年に東京藝術大学の大学院を修了したのち、2015年に文化庁の新進芸術家海外研修員に選出、ロンドンでの2年間の研修を終え2018年の3月に帰国予定です。今回の個展は、ヴィクトリア&アルバート博物館(※2016年5月「NEO NIPPONICA」)での展示も成功させ、海外での評価も高い石井氏の最新作が一堂に会する、またとない個展です。
※芸術とデザイン専門、コレクションの質と内容の豊富さが世界でも突出している英国国立博物館
URL: http://www.toruishii.com/
■友禅染で現代社会を「保存」、平成の浮世絵師
「江戸時代の浮世絵師が当時の風俗を描き出した様に、私は染料を絹に浸透させるという染めの身体行為で、現代社会の象徴的な図像を映し出す。それらの作品は、現代における伝統芸術の価値を新たに生み出すと同時に、現代社会の事象を、染料の蒸し定着により保存することを意図している。」(石井談)
石井氏は日本の伝統的な「糸目友禅染」を現代美術に応用し、既成概念に囚われない、全く新しい作品を創ります。作品を前にした人はまずその鮮やかな色合いと、独特の感性で切りとられた事象に心と目を奪われることでしょう。そしてそれらが友禅染で描かれていることを知り、驚愕します。
代表作「企業戦士」「メトロポリタン」シリーズなど、現代都市社会の事象を主題に据え、糸目友禅染技術と西洋絵画ステイニング技術、アナログとデジタルの表現要素のハイブリッドを試みながら、新たなステイニング絵画の構築、伝統工芸の革新と現代美術の刷新を試みる、それが石井亨の作品です。
■本個展のみどころ「都市夜景」「都市漂着物」
本展は約20点の作品すべてが新作です。2年間のロンドン研修で培った経験、新たなマテリアルとの出逢い、西洋と東洋の絵画および染色表現の探究と発見を礎に、新たな染色(ステイニング)絵画を生み出すことで、現代における伝統芸術の在り方を提起します。「過去と現代」「西洋と東洋」といった対比要素の融合を図り、現代社会における都市風景である以下の2つを主題に据えます。
1つ目、「都市夜景」シリーズは、現代都市の象徴である都市のネオン風景が主題です。夜間の都市に浮遊する広告のネオンライトと電気エネルギーの図像を、染めの行為、すなわち「染料の蒸し定着=保存」として捉え直し、絵画形式で制作することで保存性を高め、伝統芸術の可能性を問います。
2つ目、「都市漂着物」シリーズでは、日々の都市生活に瞬間的に出現する路上のゴミが主題です。都市観察中に自身が偶然に発見して撮影した路上のゴミ写真の図像を、「都市夜景」シリーズ同様、絵画形式で保存することで、伝統芸術の可能性を問います。
■石井亨 プロフィール
1981年 静岡県生まれ
2006年 東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻卒業
2008年 修士課 チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン
テキスタイルデザイン科交換留学(英国)
2010年 東京藝術大学大学院美術研究科工芸科染織専攻修了
2014年 東京藝術大学大学院美術研究科美術専攻博士後期課程修了
※2011年度三菱商事アート・ゲート・プログラム奨学生
2016年 ~ロンドン在住 ※2015年度新進芸術家海外研修 制度研修員
<主な受賞歴>
2007年 第8回スパイラル・インディペンデント・クリエイズ・フェスティバル審査員奨励賞
2011年 「イセ・カルチュラル・ファンデーション学生美術展覧会」
デイビッド・ソロ賞受賞
2013年 東京藝術大学「2013年度博士審査展」野村賞受賞
■個展概要
名称: 石井亨展
会期: 2018年4月7日(土)~
会場: 現代美術 艸居
時間: 10時~18時
■ギャラリー概要
名称 : 現代美術 艸居
所在地: 〒605-0089 京都市東山区古門前通大和大路東入ル元町381-2
(大和大路通から古門前通を東に入り5軒目)
代表者: 藤田裕一
TEL : 075-746-4456
FAX : 075-746-4457
URL : http://gallery-sokyo.jp/
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