CROが臨床試験の迅速化に向けて大きく変化していることが 世界規模の調査で明らかに
~CROは情報交換を合理化し、臨床試験のスタートアップを迅速化するために 手作業によるプロセスの削減とシステムの最新化を推進~
Veeva Systems【NYSE:VEEV】(本社:カリフォルニア州プレザントン、日本法人 本社:東京都渋谷区、日本法人代表取締役:岡村 崇、以下 Veeva)は、臨床開発業務のプロフェッショナルを対象にした、過去最大規模の調査の1つである「Veeva 2019 Unified Clinical Operations Survey:Annual CRO Report」の調査結果を公開しました。それによると、臨床試験パフォーマンスの改善に向けた業界全体の動きの中で、医薬品開発業務受託機関(CRO)が著しい進展を遂げており、パートナーとのコラボレーションを強化して臨床試験パフォーマンスを改善するために、手作業によるプロセスの削減と臨床試験実施における主要領域の最新化を進めていることが明らかになりました。(本リリースは、Veeva米国本社が発表した報道資料の抄訳です。原文はこちらからお読みいただけます。)
■臨床試験におけるコラボレーションの合理化
調査対象となったすべてのCROは、臨床試験パートナー間の情報交換を効率化する必要性を挙げています。現在、CROは様々な方法でスポンサーや試験実施医療機関と、臨床試験データや文書を共有していますが、その多くは手作業です。CROがスポンサーや試験実施医療機関と情報交換する主な手段は電子メールで、ほとんどのCROが依然として書類の発送やファイル共有を利用しています。
CROは、情報交換の現状に大きな課題を抱えており、トラッキングとレポーティング(71%)、文書の保存場所が不適切または不明(59%)、さらにコラボレーションやコンプライアンスの制限など、数多くの問題を引き起こしているとしています。
そのため、CROは臨床試験パートナーとの情報交換の簡素化に向けた変革に着手しており、手作業によるプロセスの削減(77%)、コラボレーションの合理化(65%)、臨床試験の品質改善(64%)、臨床試験実施の迅速化(64%)といった大きな効果が得られることを期待しています。
■臨床試験スタートアップの迅速化
臨床試験のスタートアップは、臨床試験において最も多くのリソースを必要とする段階の1つであると同時に、効率化と迅速化を進める最大の機会でもあります。すべてのCROが臨床試験のスタートアップに大きな課題を抱えていると答えており、全体の4分の3以上がこの領域の管理にスプレッドシートを使用しています。
臨床試験のスタートアッププロセスにおいて、最も急速に大きくなりつつある課題として挙がったのは、試験実施医療機関との契約と予算管理です。CROの大多数(70%)が最大の課題として挙げており、その割合は2018年より11ポイント増えています。これは変革の主な推進要因としても挙がっています。
また、大多数(80%)のCROにとって、臨床試験のスタートアップ期間の短縮も主な推進要因となっています。過半数のCROはスプレッドシート/手作業によるプロセスの削減(60%)、スポンサーや試験実施医療機関とのコラボレーションの強化(55%)、事前のリソース計画の改善(55%)も臨床試験のスタートアッププロセスの迅速化につながるとしています。
■先進的な臨床業務アプリケーション導入の拡大
CROでは、手作業によるプロセスを削減し、臨床試験パフォーマンスを改善するために、臨床業務用テクノロジーの採用が進んでいます。RTSM、eTMF、およびCTMSシステムの利用は2017年以来、最も拡大しています。さらに、サイクルタイム短縮のためにstudy start-up専用のアプリケーションを採用するCROの割合は、スポンサーを上回っています(スポンサーの23%に対しCROは35%)。
手作業によるプロセスを機能特化型テクノロジーに置き換えることで効率化はされますが、同時にサイロ化をもたらしています。アプリケーションのサイロ化の結果として、統合(73%)と複数のアプリケーションにわたるレポーティング(64%)の2つが、大きな課題として挙がっています。
CROは、臨床試験の実施を改善するために、分断化された臨床試験プロセスやシステムを合理化する必要性を挙げています。臨床業務アプリケーションの統合については、すべてのCRO(100%)がその必要性を認めています。統合の主な促進要因としては、可視性とオーバーサイトの向上(74%)、臨床試験実施の迅速化(68%)、ステークホルダー間のコラボレーションの強化(63%)が挙げられています。
Veeva Vault Clinical担当ヴァイスプレジデントであるJim Reillyは、次のようにコメントしています。「CROは、臨床試験を迅速化するために、試験の実施とコラボレーションを改善しようという業界全体の動きを牽引しています。現在広く行われている手作業の断片的なプロセスを削減する機関が増えるに従い、医薬品開発は現在よりもはるかに合理化され、臨床試験パートナーとのコラボレーションも臨床試験全体にわたって改善されるでしょう。」
「Veeva 2019 Unified Clinical Operations Survey:Annual CRO Report」は、臨床開発環境の統合化に向けたCROの動向を調査し、世界各地からCROの経験談と意見を集めました。この年次調査では、統合化された臨床開発業務モデルの推進要因、障壁、メリットを詳細に調べ、臨床開発システムおよび業務プロセスを統合化して試験実施プロセス全体でステークホルダー間のコラボレーションを進めようとしている、業界の動向を調査しています。レポート全文は https://veeva.com/jp/CROreport にてご覧いただけます。
Veeva 2019 Unified Clinical Operations Survey:Annual CRO Report
https://veeva.com/jp/CROreport
【Veeva Systems社について】
Veeva Systems社はグローバルなライフサイエンス企業向けにクラウドベースのソフトウェアを提供するリーディングカンパニーです。世界最大規模の製薬会社からバイオテクノロジー分野の新興企業まで、800社を超える顧客に技術革新への取り組みや卓越した製品力によって、お客様の成功にコミットする様々なサービスを提供しています。Veevaは、サンフランシスコのベイエリアに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカに拠点を展開しています。
詳しくは、 https://veeva.com/jp/ をご覧ください。
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