ABB変圧器事業部はVOC(揮発性有機化合物)削減に取組んでいます
ABB変圧器事業部は、米国の自動車/1台が年間排出するVOC(揮発性有機化合物)の約2万5,000台分に相当する、274トンを削減することを目標に全世界的な取組みを展開しています。
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UHVDC電源トランス
対象は変圧器に使用される塗料です。従来の溶剤系塗料は、他の汚染物質や太陽光と反応し有害なオゾンやスモッグとして知られる他の酸化剤を生成する、VOCを放散します。これらは、地上において深刻な呼吸器障害を引き起こす可能性があります。
サプライヤから納入されるものを含め、すべてのABB製変圧器のタンクの塗料を、2012年までに溶剤系塗料からVOC削減塗料に切り替える計画をしています。この取組みはABBの50ヶ所の変圧器工場と28ヶ所のサービスセンターで展開されます。
典型的な溶剤系塗料は、50%のVOCを含んでいますが、代替塗料では8~15%のみです。
「この取組みにより、我々はVOC排出量を大幅に削減できるでしょう。」と、マルクス・ハイムバッハ(ABBパワープロダクト事業部変圧器事業部責任者)は述べています。
「これは、ABBが市場のリーダーとして、製品の性能、信頼性、安全性と環境負荷の低減の面において、業界の新たなベンチマークを設定するという決意の表れでもあります。」
ABBは、過去10年間、既に発変電及び送配電用変圧器の一部でVOC削減塗料を使用しており、良好な結果を得ています。これらの経験と適格なサプライヤとの協業により、ABBはISO12944-2に基づいた低VOC塗装システムを開発しました。
2000年には、VOC排出量削減のための重要なステップとして、ABB上海モーターカンパニーに納入されるモーターのコーティングや保護用の塗料のサプライヤに、ベンゼン、トルエンおよびキシレンの使用を中止することを要求しました。2008年から、ABB上海モーターカンパニーは水性塗料のみを使用するようになり、工場では80%、年間で20トンものVOC排出量の削減を達成するという素晴らしい成果を収めました。
「私たちは、製品の環境性能を向上させる、このような取組みを歓迎します。」と、エイドリアン・ウィリアムズ(ABB環境担当責任者)は述べています。
「VOC排出量の削減のみならず、エネルギーの消費を抑え、コストを削減する新たな塗装の標準工程を生み出すこのような取組みは、持続可能な未来へ投資することへの、ABBの決意と姿勢を表しています。」
VOC削減塗料の恩恵はこれだけにとどまりません。製造期間及び納期の短縮、確かな保護を提供する堅牢な塗装仕上げなども付随します。追加費用の影響はなく、実際VOC削減塗料の使用により、アプリケーションおよび乾燥行程でのエネルギーコストを軽減することができます。
ABBはグリーン変圧器プログラムの一環として、損失の低減と効率の向上、過負荷容量を増加し、環境への負荷を最小限に抑えるためのさまざまな革新的ソリューションを考案してきました。
(写真 http://www.atpress.ne.jp/releases/21486/1_1.jpg )
VOC削減塗料の取組みは、最小ユニットから、上の写真のような800キロボルトの巨大なUHVDC電源トランスまで、ABB製変圧器の全ての製品をカバーしています。
持続可能性へのABBのアプローチは、すべての利害関係者の利益のために、経済的な成功、環境管理や社会の進歩とのバランスを取ることです。
当社は、それが技術的および経済的に可能である限り、すべての製品とプロセスにおける有害物質使用を段階的に廃止することに取り組んでいます。
■ABBについて ( http://www.abb.com/ )
ABBは、世界のおよそ100カ国に130,000人の従業員を擁する電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながらお客さまの業務効率を最適化するソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。
■ABB株式会社について ( http://www.abb.co.jp/ )
ABBの日本法人であるABB株式会社は、国内において電力およびオートメーション事業を、製造、販売、サービス分野にわたって展開しています。
また、ABBの日本国内における活動は、ABB株式会社と3つの合弁事業から構成されており、ABBジャパングループとして約700名の従業員、12都市にわたる販売/サービスネットワークを擁しています。
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