PC・デジタル家電の2011年上半期 No.1メーカーがまとまる
調査・報告
2011年7月20日 14:00 株式会社BCN(本社:東京都千代田区、取締役社長:奥田 喜久男)は7月20日、PC・デジタル家電の実売データを集計する「BCNランキング」に基づき、106ジャンルについて2011年上半期(1月~6月)に最も販売数量が多かった「上半期No.1メーカー」を発表した。

【サマリー】
●2011年上半期のPC・デジタル家電市場は、前年同期比で、販売数量が8.3%増、販売金額が5.3%減。
●アナログ放送の停波を目前に控えたテレビ市場は、前年同期比で販売数量が29.9%増、販売金額は10.6%減。液晶テレビ2ジャンルをシャープが獲得し、プラズマテレビはパナソニックが獲得。
●急速に市場が立ち上がってきているスマートフォンとスレートPCでは、アップルが首位に。
●携帯オーディオ部門は、半期を通じてソニーがNo.1に。
【上半期PC・デジタル家電市場のトピック】
■震災影響するも4月以降はアナログ停波に向けて力強い伸び
2011年上半期のPC・デジタル家電市場は、2011年1月から6月までの市場全体の前年同期と比較して、販売台数が108.3%、販売金額が94.7%となった。3月は、震災の影響で台数3.2%減、金額22.4%の大幅減になったものの、4月以降は薄型テレビなどの地デジ化需要がけん引し、台数がプラスに転じた。6月には台数120.9%、金額は125.1%と伸び率が拡大した。
【注目ジャンルのトピック】
■テレビ――震災を経ても台数は3割増、単価下落で金額は2桁減
エコポイント終了に伴う駆け込み需要は、3月の震災で空振りに終わった。しかし7月のアナログ停波を目前に、地デジ化特需の最終局面に突入。販売台数は前年同期比で29.9%増と堅調だ。一方、販売金額は同89.4%と2桁減。主力の32型の値下がりや、小型テレビの増加に伴う平均単価の下落が響いた。
■デジカメ――震災の影響色濃く、今なお続く品薄で大きく前年割れ
レンズ交換型は、ミラーレス一眼の台頭もあり、販売台数前年同期比で10.3%増と好調だった。しかし同金額は3.3%減。震災が部材の払底を招き、5月以降は台数・金額とも大きく前年を割り込んだ。レンズ一体型は台数こそ6.5%減と1桁マイナスで踏みとどまったが、金額は21.9%と大きく落ち込んだ。
■パソコン――上半期は前年同期を上回る堅調な伸び
パソコン市場は、チップセット不具合による春モデルの一部発売延期で、春商戦が例年よりひと月ずれ込んだものの台数で前年を上回った。メインマシン買い替えや地デジパソコンへの切り替え需要がデスクトップの伸びをけん引。iPad 2の発売や相次ぐAndroid搭載の新製品投入でスレートPC市場が立ち上がり始めた。
■スマートフォン――揺るがぬアップルの独走
スマートフォン市場は2010年秋ごろより新製品の相次ぐ発売で急拡大した。2011年6月の携帯電話に占めるスマートフォンの台数比率は52.9%にまで増加。2011年上半期は、4月に「iPhone4」ホワイトモデルを発売し、台数を伸ばしたアップルが23.4%の台数シェアを占めてNo.1を獲得した。
■携帯オーディオ――半期を通じてソニーがトップに
2011年上半期の携帯オーディオ市場では52.1%でソニーが1位になった。 2010年8月にソニーが台数シェアでアップルを上回り、BCNが2001年11月集計を開始して以来初めて1位を獲得。2011年に入ってからも5割以上の台数シェアをキープし、今回上半期集計でもNo.1を獲得した。
【下半期展望】
■下半期はスマートフォンなどポスト地デジアイテムに注目
2011年下半期は7月のアナログ停波、PC・デジタル家電がもっとも売れる年末商戦を控える。テレビやレコーダー、地デジチューナーなどのジャンルでは地デジ化に向けて売れ行きを伸ばしているが、8月以降にはポスト地デジアイテムとしてスマートフォンやスレートPCなどの新しいジャンルの市場拡大が進むと予想される。
BCNでは、2011年に年間で販売数量が最も多いメーカーを表彰する「BCN AWARD 2012」を2012年1月に発表する。下半期は年間No.1に向けて、新ジャンルを中心として各社のシェア争いがさらに活発になりそうだ。
(各ジャンルの上半期No.1詳細は添付の画像・PDFに掲載)
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