建設業の枠を超えたイノベーションを目指す アクセラレータプログラム、第3弾 『TAKASAGO ACCELERATOR 2020』の採択企業が決定!
AIで建物設備の異音を検知するサービスを目指して、「Hmcomm株式会社」を採択!
高砂熱学工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長COO:小島 和人、以下「当社」)は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:村林 聡)とeiicon company(本社:東京都港区南青山、代表:中村 亜由子)が運営するオープンイノベーションプラットフォームAUBA(アウバ)と共同で運営するアクセラレータプログラム『TAKASAGO ACCELERATOR 2020』(※1)において、2020年9月、事業検証へ進む企業としてHmcomm株式会社(エイチエムコム、本社:東京都港区、代表取締役CEO:三本 幸司、以下「Hmcomm」)を採択したことをお知らせいたします。
1. 採択の経緯
ビルや工場等の設備管理の現場では、機器等の不具合を人間が微小な異音を聞き分けながら確認しており、その大半は熟練技術者の経験を必要としています。一方で、熟練技術者の高齢化や、入職者の減少など、設備管理業界の人材不足は深刻な課題になっています。今回採択したHmcommは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)発のベンチャー企業として、AIを用いた音解析の技術を有しており、その応用研究として異音を検知する技術を開発しています。当社グループが持つ設備管理のノウハウと、同社の異音検知技術および異音検知プラットフォーム「FAST-D」(※2)を掛け合わせることで、これまで熟練技術者の暗黙知である知識や経験を標準化し、早期に設備異常を発見できる技術を開発できると判断しました。この開発が実現すれば、(1)設備の安定稼働、(2)設備管理の省力化、(3)点検業務の非属人化による安定した品質の提供、に繋がると考えています。
2. 採択企業について
企業名 :Hmcomm株式会社( https://hmcom.co.jp/ )
代表者 :代表取締役CEO 三本 幸司
設立経緯 :2012年7月設立。産総研独自の音声認識技術に着目した
三本代表取締役が、産総研技術移転ベンチャー制度を利用し、
2014年8月に「産総研技術移転ベンチャー」に認定。
音声認識技術の移転を受ける。
事業内容 :産総研独自のディープラーニングによる音声認識処理技術により、
要素技術の研究・開発、ソリューションサービスを提供。
音声処理プラットフォーム「The Voice」と
異音検知プラットフォーム「FAST-D」を基盤とし、
「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより
社会に貢献する」を理念としています。
協業プラン:「AI異音検知による機械室・空調設備等の予兆検出」
3.今後の予定
2020年10月~:採択企業との実証実験や事業展開の検討
当社、Hmcomm、そして当社グループ会社で建物の
保守メンテナンス事業を行うTMES株式会社(本社:東京都港区、
代表取締役社長:中村 章)と3社共同で進めてまいります。
2021年3月 :成果報告会(Demoday)
成果報告会をもって、事業化に向けた本格的な開発段階へ
進むかどうかを判断します。
当社グループは、空調設備工事で培った技術を基に、総合的なエンジニアリングサービスを目指し、常に新しい分野へのチャレンジを続けています。今後も建設業の枠を超えた協業を進め、「環境クリエイター」として、人々が豊かに暮らせる環境作りに挑戦してまいります。
【高砂熱学工業株式会社について】( https://www.tte-net.com )
1923年創業以来、空調設備の設計・施工を中心に、人にやさしい快適空間の創出、高品質プロダクツ製造環境の構築、AIを活用した設備の最適な運転や省エネのコンサルティングなど、建物のライフサイクル全般にわたってトータルにサービスを提供。快適で心地よい環境を創造する「環境クリエイター」を目指している。日本全域・中国・東南アジア・インド・メキシコに展開。
<補足資料>
※1. 『TAKASAGO ACCELERATOR 2020』概要( https://eiicon.net/about/takasago-accelerator2020/ )
『TAKASAGO ACCELERATOR 2020』は、当社とともに新たなビジネスを生み出すオープンイノベーションプログラムです。第3回目となる本プログラムでは、「環境クリエイターとして、豊かに暮らせる未来の地球を創る。」のコンセプトのもと、「建設/設備管理現場の効率化・自動化」「オフィスで働く人のウェルネスを向上させる環境づくり」「循環型社会の実現に向けた環境ビジネス創造」の3つのテーマで募集。2020年4月よりエントリーを開始、2020年6月より審査を行いました。
■高砂熱学工業アクセラレータプログラム 過去実績
・第1回 高砂熱学工業アクセラレータ(2017年度募集)
LiLz株式会社との、IoTカメラと機械学習を活用したメータ自動読み取りサービスの共同開発
設備管理の現場業務の効率化と品質向上を目的として、IoTカメラと機械学習でメーターの読み取りを自動化するクラウドサービス「LiLz Gauge(リルズゲージ)」をLiLz株式会社(本社:沖縄県宜野湾市、代表取締役社長:大西 敬吾)と共同開発。現場での実証実験を経て、2020年6月よりサービス開始。
<採択後の受賞実績>
・九州・山口ベンチャーアワーズ「大賞(スタートアップ部門)」、「NICT賞」(2018年10月)
・平成30年度起業家万博「ソフトバンク賞」、「日本マイクロソフト賞」(2019年3月)
・CEATEC AWARD 2019 トータルソリューション部門「グランプリ」(2019年10月)
・第2回 高砂熱学工業アクセラレータ(2018年度募集)
株式会社ネインとの、ヒアラブルIoTデバイスを活用した音声点検サービスの共同開発
建設・設備管理の現場における、作業効率の大幅な向上・作業員の負担軽減を目的として、ヒアラブルIoTデバイスを活用した音声点検サービスを株式会社ネイン(本社:東京都渋谷区、代表取締役兼CEO:山本 健太郎)と共同開発。現場での実証実験を経て、2020年3月よりサービス開始。
※2. 異音検知プラットフォーム「FAST-D」について( https://fast-d.hmcom.co.jp/ )
FAST-D(Flexible Anomaly Sound Training and Detection)とは、「AI異音検知」を利用することができるサブスクリプション型のサービスです。各業界シーンでよく使われる異音検知のAI学習モデルを「標準学習モデル」として用意しており、クラウド利用で容易に異音検知サービスを利用することが可能です。各企業の現場や利用シーンに特化した異音検知を行いたい場合は、実証実験(PoC)等を行いながら最適な異音検知のAI学習モデルを作成することも可能です。
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