VeevaとBioforum社がRedHill Biopharma社に協力して、新型コロナウイルスに対するオパガニブの第2相/第3相試験データの価値を最大化

~ RedHill社がVeeva Vault CDMSとBioforum社を選択して、重症の新型コロナウイルス感染症患者に対するオパガニブの有効性を評価する国際共同第2相/第3相試験において、クリニカルデータマネジメントを最適化 ~

Veeva Systems【NYSE:VEEV】(本社 : カリフォルニア州プレザントン、日本法人 本社 : 東京都渋谷区、日本法人代表取締役 : 岡村 崇、以下 Veeva) とBioforum社は、補助酸素処置による治療を必要とする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症の肺炎入院患者を対象にした、ファーストインクラスのスフィンゴシンキナーゼ2(SK2)選択的阻害剤であるオパガニブ(Yeliva®、ABC294640)[1]の経口投与による有効性を評価する国際共同第2相/第3相試験において、RedHill Biopharma社【Nasdaq: RDHL】(以下、RedHill社)に協力することを発表しました。(本リリースは、Veeva米国本社が発表した報道資料の抄訳です。原文は下記よりお読みいただけます。)

オパガニブの第2相/第3相試験は、広範かつ厳密なデータを短期間で収集するために、世界各地の最大40の試験実施医療機関で最大270人の被験者を登録することになっています。この試験に対応するため、RedHill社はVeeva Vault CDMSを採用しました。Vault CDMSは、電子データ収集(EDC)、コーディング、データクリーニング、レポート作成のための最新クラウドプラットフォームで、臨床試験の構築および展開プロセスをスリム化して効率化する、柔軟なEDCをRedHill社に提供します。データにフォーカスしたグローバルな医薬品開発業務受託機関(CRO)であり、Veevaの認定パートナーであるBioforum社は、長年のクライアント企業であるRedHill社により、今回のCOVID-19臨床試験におけるVault CDMSの実装および設定担当として選ばれています。

RedHill社のクリニカルアフェアーズ担当ヴァイスプレジデントであるAida Bibliowicz氏は、次のようにコメントしています。「独自の抗炎症機序と抗ウイルス機序を兼ね備えたオパガニブは、疾患の主要増悪因子を阻害し、重症のCOVID-19患者に対する安全で有効な救命治療という、未解決の深刻な医療ニーズに応えることが期待できます。当面の目標は、オパガニブの緊急使用のための承認申請の可能性を後押しするため、早ければ2020年第4四半期中にもクリニカルデータを収集することです。したがって、臨床試験の効率化と試験データの品質と完全性が極めて重要であり、その確保のためにBioforum社とVeevaの協力が得られることをうれしく思います。」

Vault CDMSは、治験依頼者とCROパートナーが臨床試験の構築から実施までを協力して管理できるようにします。Vault CDMSの一部であるVeeva Vault EDCは、臨床試験データ収集のための直感的なインターフェースを備え、柔軟性を重視して設計されています。そのため、臨床試験の体制を迅速に構築し、試験期間中もダウンタイムが発生することなく試験デザインを変更できます。

VeevaのVault CDMS、試験実施医療機関および患者向けソリューション担当のゼネラルマネージャーであるHenry Levyは、次のようにコメントしています。「RedHill社のオパガニブは、パンデミックを克服するために必要な医薬品候補として期待されています。当社のテクノロジーとBioforum社とのパートナーシップがイノベーション推進のお役に立てることをうれしく思います。RedHill社と共に、COVID-19患者の命を救い、症状を改善する可能性があるこの重要な治療法を前進させることを楽しみにしています。」

Bioforum社の共同創業者兼プレジデントであるAmir Malka氏は、次のようにコメントしています。「この重要なCOVID-19臨床試験に貢献できることを誇りに思います。RedHill社との長年にわたるパートナーシップを継続し、今回もグローバル臨床開発プログラムを迅速に前進させ、患者の生活に意味のある改善をもたらす治療法を提供する取り組みを支援します。Veevaと協力することで、RedHill社のようなクライアント企業が試験デザインから立ち上げ、実施、申請に至るまでの臨床開発のあらゆる段階を効率化するお手伝いをすることができるものと確信しています。」

オパガニブ(Yeliva®、ABC294640)の臨床試験の詳細は、https://www.redhillbio.comをご覧ください。

オパガニブ(ABC294640、Yeliva®)について

新規化学物質「オパガニブ」は、抗がん、抗炎症、および抗ウイルス活性を示す独自開発のファーストインクラスの経口投与スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)選択的阻害剤であり、さまざまながん腫、ウイルス性疾患、炎症性疾患、および消化器疾患をターゲットにしています。SK2を阻害することにより、がん増殖、ウイルス複製、および病的炎症に関連する複数の細胞性の経路に影響を与えます。

オパガニブは、米国食品医薬品局(FDA)から胆管がん治療用のオーファンドラッグ指定を受けており、進行性胆管がんに対する前期第2相試験および前立腺がんに対する第2相試験で評価が行われています。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する国際共同第2相/第3相試験および米国における第2相試験でも評価が進められています。

オパガニブは前クリニカルデータにて抗炎症活性と抗ウイルス活性を示しており、肺炎などの肺炎症性疾患や肺線維症を軽減する可能性があります。オパガニブは、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対して強力な抗ウイルス活性を示し、ヒト肺気管支組織のin vitroモデルではウイルスの複製を完全に阻害しました。さらに、気管支肺胞洗浄液中のIL-6およびTNF-alphaレベルを低下させることにより、インフルエンザウイルス感染による致死率を低下させるほか、緑膿菌誘発肺障害を改善することが前臨床のin vivo試験[2]で明らかになっています。

オパガニブは、もとは米国に本社を置くApogee Biotechnology社によって開発されたもので、がん増殖、炎症系、消化器系、および放射線防護の各種モデルに対する前臨床試験に加え、進行性の固形がんを有するがん患者を対象とする第1相試験にも成功しています。

コンパッショネート・ユース制度の下、イスラエルの先進病院においてオパガニブによるCOVID-19患者(WHOの順序尺度に基づく)の治療が行われました。先頃、オパガニブによるこれらのCOVID-19重症患者の初めての治療データが公開されました。[3] 治療成果を分析した結果、同病院で遡及的に調べた症例対照群との比較において、コンパッショネート・ユース制度の下でオパガニブによって治療した患者では、臨床転帰と炎症マーカーの両面で非常に有効であることが示唆されました。オパガニブ投与群の患者は全員が人工呼吸器の必要なく退院したのに対し、症例対照群は33%の患者に人工呼吸器が必要でした。また、高流量式鼻カニューレ離脱までの中央値は、対照群の15日に対し、オパガニブ投与群では10日に短縮されました。

オパガニブの開発は、国立がん研究所(NCI)、生物医学先端研究開発局(BARDA)、国防総省、FDA希少疾病用医薬品開発室(OOPD)などの米国連邦政府および州政府機関からApogee Biotechnology Corp社に授与された補助金や契約によって支えられています。

オパガニブに関する進行中の試験は、公的および民間によって支援されている臨床試験に関する情報を公開している、米国国立衛生研究所(NIH)のWebベースのサービス(https://www.clinicaltrials.gov)に登録されています。


【RedHill Biopharma社について】
RedHill Biopharma社【Nasdaq:RDHL】は、主に消化器疾患に重点を置いたスペシャルティバイオ医薬品企業です。RedHill社は、成人向けオピオイド誘発性便秘治療薬「Movantik®」[i]、成人向けヘリコバクターピロリ感染症治療薬「Talicia®」[ii]、および成人向け旅行者下痢症治療薬「Aemcolo®」[iii]の販売を行っています。RedHill社の主な後期臨床開発プログラムとしては、(i) 肺非結核性マイコバクテリア感染症(NTM)に対するピボタル第3相試験が計画されているRHB-204、(ii) さまざまな適応症をターゲットにしたファーストインクラスのSK2選択的阻害剤で、COVID-19に対する第2相/第3相試験ならびに前立腺がんおよび胆管がんに対する第2相試験が進行中のオパガニブ(Yeliva®)、(iii) クローン病に対する最初の第3相試験から良好な結果が得られているRHB-104、(iv) 急性胃腸炎および胃炎に対する第3相試験ならびに慢性下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)に対する第2相試験から良好な結果が得られているRHB-102(Bekinda®)、(v) がんおよび炎症性消化器疾患をターゲットにしたファーストインクラスのセリンプロテアーゼ阻害剤で、第2相試験段階にあり、COVID-19に対しても評価が行われているRHB-107、(vi) カプセル化腸溶製剤であるRHB-106などがあります。RedHill社の詳細はhttps://www.redhillbio.comをご覧ください。

[1] オパガニブは治験薬であり、市販されていません。
[2] Antiviral Res., Transient inhibition of sphingosine kinases confers protection to influenza A virus infected mice, 2018
[3] MedRxRiv, Compassionate Use of Opaganib For Patients with Severe COVID-19, 2020
[i] Movantik®(ナロキセゴール)の完全な処方情報はhttps://www.Movantik.comをご覧ください。
[ii] Talicia®(オメプラゾールマグネシウム、アモキシシリン、リファブチン)の完全な処方情報はhttps://www.Talicia.comをご覧ください。
[iii] Aemcolo®(リファマイシン)の完全な処方情報はhttps://www.Aemcolo.comをご覧ください。


【Veeva Systems社について】
Veeva Systems社はグローバルなライフサイエンス企業向けにクラウドベースのソフトウェアを提供するリーディングカンパニーです。世界最大規模の製薬会社からバイオテクノロジー分野の新興企業まで、900社を超える顧客に技術革新への取り組みや卓越した製品力によって、お客様の成功にコミットする様々なサービスを提供しています。Veevaは、サンフランシスコのベイエリアに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカに拠点を展開しています。詳しくは、https://veeva.com/jp/をご覧ください。


【Forward-looking Statements Regarding Veeva and its Products】
This release contains forward-looking statements, including the market demand for and acceptance of Veeva’s products and services, the results from use of Veeva’s products and services, and general business conditions (including the on-going impact of COVID-19), particularly within the life sciences industry. Any forward-looking statements contained in this press release are based upon Veeva’s historical performance and its current plans, estimates, and expectations, and are not a representation that such plans, estimates, or expectations will be achieved. These forward-looking statements represent Veeva’s expectations as of the date of this press announcement. Subsequent events may cause these expectations to change, and Veeva disclaims any obligation to update the forward-looking statements in the future. These forward-looking statements are subject to known and unknown risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially. Additional risks and uncertainties that could affect Veeva’s financial results are included under the captions, “Risk Factors” and “Management’s Discussion and Analysis of Financial Condition and Results of Operations,” in the company’s filing on Form 10-Q for the period ended July 31, 2020. This is available on the company’s website at veeva.com under the Investors section and on the SEC’s website at sec.gov. Further information on potential risks that could affect actual results will be included in other filings Veeva makes with the SEC from time to time.

【Forward-looking Statements Regarding RedHill and Opaganib】
This press release contains “forward-looking statements” within the meaning of the Private Securities Litigation Reform Act of 1995. Such statements may be preceded by the words “intends,” “may,” “will,” “plans,” “expects,” “anticipates,” “projects,” “predicts,” “estimates,” “aims,” “believes,” “hopes,” “potential” or similar words. Forward-looking statements are based on certain assumptions and are subject to various known and unknown risks and uncertainties, many of which are beyond the Company’s control and cannot be predicted or quantified, and consequently, actual results may differ materially from those expressed or implied by such forward-looking statements. Such risks and uncertainties include, without limitation, the risk of a delay in compiling clinical data to support potential applications for emergency use authorizations of opaganib; the risk that the antiviral activity in the in vitro study will not be demonstrated in clinical trials; the risk that the U.S. Phase 2 clinical study evaluating opaganib will not be successful and the risk that completion of enrollment for this clinical study will be delayed; the risk that the Company will not initiate the Phase 2/3 study for opaganib in certain geographies, will not expand this study in additional countries and that it will not be successful; the risk that other COVID-19 patients treated with opaganib will not show any clinical improvement; the risk of a delay in applying for emergency use authorizations; the development risks of early-stage discovery efforts for a disease that is still little understood, including difficulty in assessing the efficacy of opaganib for the treatment of COVID-19, if at all; intense competition from other companies developing potential treatments and vaccines for COVID-19; the effect of a potential occurrence of patients suffering serious adverse events using opaganib under compassionate use programs, as well as risks and uncertainties associated with (i) the initiation, timing, progress and results of the Company’s research, manufacturing, preclinical studies, clinical trials, and other therapeutic candidate development efforts, and the timing of the commercial launch of its commercial products and ones it may acquire or develop in the future; (ii) the Company’s ability to advance its therapeutic candidates into clinical trials or to successfully complete its preclinical studies or clinical trials; (iii) the extent and number and type of additional studies that the Company may be required to conduct and the Company’s receipt of regulatory approvals for its therapeutic candidates, and the timing of other regulatory filings, approvals, and feedback; (iv) the manufacturing, clinical development, commercialization, and market acceptance of the Company’s therapeutic candidates and Talicia®; (v) the Company’s ability to successfully commercialize and promote Movantik®, Talicia® and Aemcolo®; (vi) the Company’s ability to establish and maintain corporate collaborations; (vii) the Company’s ability to acquire products approved for marketing in the U.S. that achieve commercial success and build and sustain its own marketing and commercialization capabilities; (viii) the interpretation of the properties and characteristics of the Company’s therapeutic candidates and the results obtained with its therapeutic candidates in research, preclinical studies or clinical trials; (ix) the implementation of the Company’s business model, strategic plans for its business and therapeutic candidates; (x) the scope of protection the Company is able to establish and maintain for intellectual property rights covering its therapeutic candidates and commercial products and its ability to operate its business without infringing the intellectual property rights of others; (xi) parties from whom the Company licenses its intellectual property defaulting in their obligations to the Company; (xii) estimates of the Company’s expenses, future revenues, capital requirements, and needs for additional financing; (xiii) the effect of patients suffering adverse events using investigative drugs under the Company’s Expanded Access Program; and (xiv) competition from other companies and technologies within the Company’s industry. More detailed information about the Company and the risk factors that may affect the realization of forward-looking statements is set forth in the Company’s filings with the Securities and Exchange Commission (SEC), including the Company’s Annual Report on Form 20-F filed with the SEC on March 4, 2020. All forward-looking statements included in this press release are made only as of the date of this press release. The Company assumes no obligation to update any written or oral forward-looking statement, whether as a result of new information, future events or otherwise unless required by law.

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