新資格「データサイエンス数学ストラテジスト」 オンライン(IBT)形式の資格試験を9/21から開始 データサイエンスの基盤となる数学スキルを認定する 資格試験の特設サイトを9/3にオープン
算数・数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定、以下「数検」)を実施・運営している公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海、以下「当協会」)は、データサイエンスの基盤となる数学スキルとコンサルティング力を兼ね備えた専門家として認定する新資格「データサイエンス数学ストラテジスト」の資格試験を2021年9月21日(火)から開始することに先立って、本資格の特設サイトを2021年9月3日(金)に公開いたしました。
なお、本資格試験(IBT形式)の申し込み受付および資格試験の開始は、9月21日(火)の予定です。
「データサイエンス数学ストラテジスト」特設サイト
<本リリースのポイント>
(1)新資格「データサイエンス数学ストラテジスト」の特設サイトを9月3日(金)に公開
(2)資格試験(IBT形式)の申し込み受付および資格試験を9月21日(火)に開始予定
(3)学習方法として、「e-ラーニング講座」と「公式問題集」を用意
■資格制度新設の背景
近年、国や経済団体から価値ある新しいものを創造する基盤として「数学」を重要視する報告書等が相次いで公表され、文理を問わず高校や大学などにおける数理・データサイエンス・AI教育の充実が提案されています。少子化が進み、Society5.0の時代が到来するにあたって、データサイエンス、AI戦略、ビッグデータ、IoT等に対応できる人材の需要は高まっており、今後、国は年間約25万人(リテラシーレベルでは50万人)を育成することを目標に掲げています。
このような背景があるなか、当協会は、30年にわたって培ってきた数学に関する検定事業の実績と知見を生かし、データサイエンス戦略(データの把握や分析など)において必要とされる数学的スキル・リテラシーの理解度・習熟度を測定し認定する「データサイエンス数学ストラテジスト」の資格制度を、2021年9月に新設することにいたしました。
■資格の概要
<中級>
受験資格 : なし
対象の目安 : 社会人・大学生・高校生
数学のレベル(目安) : 数検準2級程度(数学I・Aまで)
問題数(5肢択一問題): 30問
試験時間 : 90分
合格基準 : 60%(18問)以上
受験料 : 7,000円
<上級>
受験資格 : なし
対象の目安 : 社会人・大学生・高校生
数学のレベル(目安) : 数検2級・準1級および大学初学年程度まで
問題数(5肢択一問題): 40問
試験時間 : 120分
合格基準 : 70%(28問)以上
受験料 : 9,000円
データサイエンスを主とした事業戦略・施策(データの把握や分析など)においては、数学的なリテラシーが必要とされています。これまで当協会は、算数・数学に関する検定事業や算数・数学への興味関心を高める普及活動で実用的な数学を推奨してきました。このたび新設する「データサイエンス数学ストラテジスト」資格は、データサイエンスの基盤となる基礎的な数学(確率統計・線形代数・微積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)の2つを合わせて体系化したデータサイエンス数学に関する知識とそれを活用できるコンサルティング力を兼ね備えた専門家として、一定の水準に達した方を認定するもので、中級と上級の2つの階級があります。また資格試験は、5肢択一のIBT(Internet Based Testing)形式で行います。
■資格のメリット
本資格を学習および取得することで、以下のようなメリットがあります。
<社会人の方>
・忙しい社会人が数学をすべて学び直すのではなく、データサイエンスに必要な数学を効率的に身につけられる。
・データサイエンスを主とした事業戦略・施策に関わるデータサイエンス数学の一定の知識を理解し、業務データを数値的に解釈して、ビジネス課題の解決に貢献できる。
<大学生・高校生・高専生の方(文系・理系を問わず)>
・数理・データサイエンス・AI人材としての素養があることをアピールでき、就職先の幅が広がる。
・就職後にデータサイエンス戦略(データの把握や分析など)の即戦力として活躍できる。
・情報・データサイエンス・AI系学部への進学に活用できる。
■受験方法について
本資格試験は、個人受験または団体受験で受験できます。個人受験は、「CBT-Solutions」「アガルートアカデミー」のいずれかの外部サービスから申し込み、受験が可能です。団体受験は、企業や学校などで一括申し込みを行って受験するものですが、団体ごとに合わせたプランをご提案いたしますので、まずは当協会までお問い合わせください。
<個人受験の流れ>
(1)申し込み手続き
「CBT-Solutions」または「アガルートアカデミー」の受験申込サイトにアクセスして、「データサイエンス数学ストラテジスト」資格試験の申し込み手続きをします。
(2)受験
試験有効期限までに、資格試験を受験します。
(3)結果
試験終了後、合否結果が画面上に表示されます。「合格」「不合格」のほか、総得点、評価コメントなどが試験結果として表示されます。
(4)オープンバッジの発行
各階級の認定基準に到達された方には、オープンバッジを発行いたします。
※オープンバッジとは?
オープンバッジとは、世界的な技術標準規格「IMS Global Learning Consortium」に準拠し発行されるデジタル証明・認証のことです。世界では、すでに年間2,400万個が発行され、資格のほかに免許証や卒業証明書など用途はさまざまに広がっています。オンライン上で公開したり、SNSなどで共有できたりするなど、利便性の高さが特徴です。偽造・改ざんが困難なブロックチェーン技術を応用しており、学習・スキルの証明書として信頼性の高いものとなっています。
オープンバッジのくわしい情報は、下記のWEBサイトでご確認ください。
一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク: https://www.openbadge.or.jp/
■学習方法
本資格の学習方法には、「e-ラーニング講座」と「公式問題集」の2種類があります。
<e-ラーニング講座>
オンライン資格予備校「アガルートアカデミー」が運営している、「データサイエンス数学ストラテジスト」の試験内容に準拠したe-ラーニング講座です。中級コースと上級コースがあり、それぞれ単元ごとに学習することが可能です。
<公式問題集>
「データサイエンス数学ストラテジスト」の試験問題を解く力、考え方を身につけるための公式問題集です。それぞれ中級・上級相当の本試験2回分の問題を掲載しています。
当協会は、「データサイエンス数学ストラテジスト」資格制度の新設を機に、実社会における数学的リテラシーの向上や、企業の効率的な人材育成につなげるためのビジネス数学事業をこれまで以上に推進し、今後も充実させてまいります。
◆資格試験の詳細について
■試験内容
「データサイエンス数学ストラテジスト」の資格試験は、以下の4つの学習分野で構成しています。
【学習分野(1)】AI・データサイエンスを支える計算能力と数学的理論の理解
・確率統計系分野(統計・確率・場合の数 など)
・線形代数系分野(行列・ベクトル など)
・微分積分系分野(微積分・関数・写像 など)
【学習分野(2)】機械学習・深層学習の数学的理論の理解
・基礎理論(活性化関数・類似度・最小二乗法)
・機械学習(回帰・分類・クラスタリング など)
・深層学習(ニューラルネットワーク など)
【学習分野(3)】アルゴリズム・プログラミングに必要な数学リテラシー
・アルゴリズム(探索・ソート・暗号、計算量)
・プログラミング言語に依存しない手続き型思考
・数学的課題解決(論理的思考+数学的発想)
【学習分野(4)】ビジネスにおいて数学技能を活用する能力
・把握力(データ・グラフの特徴の把握 など)
・分析力(売上・損益等財務的な分析 など)
・予測力(データに基づいた業績予測 など)
■問題配分 ※( )は中級
学習分野(1) AI・データサイエンスを支える計算能力と数学的理論の理解:50%
学習分野(2) 機械学習・深層学習の数学的理論の理解:25% (16.7%)
学習分野(3) アルゴリズム・プログラミングに必要な数学リテラシー:12.5% (16.7%)
学習分野(4) ビジネスにおいて数学技能を活用する能力:12.5% (16.7%)
■受験の際に用意する物
試験はインターネット上で行われますが、受験の際には必要に応じて以下の物をご用意ください。
・筆記用具
・計算用紙
・電卓または関数電卓
・表計算ソフト(必要に応じて)
■資格到達目標(概要・能力)
領域1
<データ 集計・分析>
データサイエンスに必要なデータの集計・分析手法の理解・習熟
・データ分析目的の設定、データの収集・加工・集計、比較対象の選定
・データのばらつき度合、傾向・関連・特異点の把握
・時系列データ、クロスセクションデータ、パネルデータの理解
・目的に応じた図表化・可視化(棒グラフ、折線グラフ、散布図) など
領域2
<数学基礎>
データサイエンス戦略・施策に必要な数学の基礎
■算数・中学校数学分野
・四則計算、グラフ、比例と反比例、単位あたりの大きさ、文字式の計算、方程式、1次関数、三平方の定理、思考力を測る問題
■確率統計系分野
・平均値・中央値・最頻値、分散、標準偏差、統計基礎
・割合、順列・組み合わせ、ニ項定理、確率、確率分布
・データの分析、資料の整理・活用、標本調査
■線形代数系分野
・ベクトルの演算(和とスカラー倍、内積)
・行列の演算(和とスカラー倍、積)、行列式
・固有値と固有ベクトル
■微分積分系分野
・指数関数、対数関数、三角関数、2次・多項式関数、写像
・数列、関数と極限、微分・積分
・偏微分、重積分、微分方程式の基礎 など
領域3
<機械学習 基礎>
データサイエンス戦略・施策に必要な機械学習の基礎
・基礎的な理論(活性化関数、距離による類似度、最小二乗法)
・教師あり学習(回帰(回帰直線)、分類(線形識別・混同行列))
・教師なし学習(クラスタリング、次元削減)
・関連研究分野(自然言語処理、データマイニング) など
領域4
<深層学習 基礎>
データサイエンス戦略・施策に必要な深層学習の基礎
・ニューラルネットワークの原理、勾配降下法
・ディープニューラルネットワーク(DNN)
・畳み込みニューラルネットワーク(CNN) など
領域5
<アルゴリズム・プログラミング的思考>
データサイエンス戦略・施策に必要なアルゴリズム、プログラミング的思考
・アルゴリズム(探索・ソート・暗号)、計算量理論
・特定のプログラミング言語に依存しない手続き型思考、情報理論 など
領域6
<数学的 課題解決>
論理的思考と数学的発想を用いて課題を解決に導く
・課題から解答まで矛盾なく導く論理性、一貫性
・課題を読み取り、規則性・法則性を発見
領域7
<コンサルティング>
ビジネスシーンでのデータサイエンス戦略・施策の実現方法の検討、提案
・顧客、ステークホルダーの要望・意見を聞くコミュニケーション力
・戦略・施策の実現方法を検討し、提案するプレゼンテーション力
■サンプル問題(問題例)
【「数検」について】
実用数学技能検定「数検」(後援=文部科学省。対象:1~11級)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測り、論理構成力をみる記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2006年以降は30万人を超え、また、数検を実施する学校や教育機関も16,000団体を超え、公費での活用も広がっています。以来、累計志願者数は600万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は40,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水 静海(帝京大学大学院 教職研究科長・教授、公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利 俊一(帝京大学 先端総合研究機構 特任教授、理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
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