中小企業の無料経営相談所 岡崎ビジネスサポートセンター「オカ...

中小企業の無料経営相談所  岡崎ビジネスサポートセンター「オカビズ」 愛知県初、女性が所長に就任、開設から8年で累計相談2万件達成

~ 売り上げ増加、より持続可能な企業体質作りをサポートする9年目へ ~

 岡崎市の無料経営相談所「岡崎ビジネスサポートセンター(通称 オカビズ)」は、2021年10月1日(金)に高嶋 舞がセンター長に就任しました。公的な経営相談所で女性がセンター長に就任するのは愛知県で初めてです(当センター調べ)。さらに2021年10月14日(木)には開設から約8年で累計相談2万件を達成。9年目を迎えるにあたり企業の持続化にとって多様な人材の活躍が重要視される中、また多様な起業ニーズが加速する中、オカビズがフラグシップとなって後押しします。


オカビズ センター長・高嶋 舞(左)、チーフコーディネーター・秋元 祥治(右)

2万件達成セレモニー


■新センター長就任の経緯/多様なニーズに応えるため、多様性を重視したチームオカビズを推進

 オカビズは2013年10月に開設し、秋元 祥治前センター長のもと「各社の強みを引き出し、売上アップをサポートする」ことを重視し、これまでに約3,000社のべ約20,000件のご相談にお応えし、さまざま支援事例が生まれています。

 昨年、コロナ禍へ突入し時代の潮目が一変。中小企業の持続可能な体質の重要性やプチ起業などの多様な起業ニーズの加速をより感じました。そこで、従来の「売上アップの支援」に加え、デジタル化や長期的な顧客フォロー、またプチ起業や副業・兼業など変化した多様なニーズにより応えられるよう、オカビズの多様性をより活用できるチームビルディングのために高嶋舞が新しくセンター長に就任いたします。

 また、新たにチーフコーディネーターという役職を新設し、より長く続くための中小企業のイノベーション創出のサポート体制を強化します。それに伴い、秋元はチーフコーディネーターに就任し、これまで同様に経営相談業務を引き続き行って参ります。


相談風景


■新体制の概要/100年企業を目指す中小企業の多様な人材の活躍推進を。

 従来の短期的な「売上アップの支援」に加え、「デジタル化支援」や「ブランディング」、「リピーター(常連客)の獲得支援」など長期的な事業発展につながるサポートをより強化します。さらに、コロナ禍で加速した起業や副業・兼業などのニーズにも応えて参ります。

 その実現のために、オカビズに所属するビジネスコーディネーターやデザインアドバイザー、ITアドバイザー、コピーライター、中小企業診断士などの専門性をより発揮できる相談体制の構築や新サービスを打ち出していく予定です。


<新体制>

センター長 高嶋 舞(前・副センター長)

チーフコーディネーター 秋元 祥治(前・センター長)


<プロフィール>

【高嶋 舞】

 02年、第4回にっぽんど真ん中祭り実行委員長(観客動員102万人)。09年、ちいさな企業の応援団をコンセプトに独立、14年法人化。09年度経産省地域力連携拠点全国最年少コーディネーター、13年よりオカビズの立ち上げに参画し、副センター長に就任。受賞歴に、内閣府「女性のチャレンジ支援賞」。11年度よりぎふ女性経営者懇談会委員、15年度より「あいち・ウーマノミクス研究会」委員などの公職を歴任。3児の母。


【秋元 祥治】

 01年より人材をテーマにした地域活性に取り組む「G-net」を創業し、03年法人化、現在理事。中小企業支援と若者をつなぐ成功事例として全国的に評価されている。また、13年・33歳でオカビズセンター長に就任。全国20か所以上に広がる「Bizモデル」の開設・運営支援を進めている。受賞歴に、内閣府「女性のチャレンジ支援賞」、「ニッポン新事業創出大賞」支援部門特別賞ほか。内閣府「地域活性化伝道師」・中小企業庁よろず支援拠点事業全国本部アドバイザリーボード・中小企業庁「認定支援機関連絡協議会WG委員」等、公職も多数。21年より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部客員教授就任。



■オカビズ8年の歩み

・2013年の開設から8年間、約3,000社、2万件弱の相談を受けてきた。(当初目標 年間相談件数600件)

・平成28年の調査では、利用者の7割が「売り上げが上がった」「売り上げが上がる見込みがある」と回答。

・2020年2月、新型コロナ感染症の拡大を受け、「事業者の医者」としていち早く、コロナの中での資金繰り支援を実施。また同時に、コロナ禍に関連する事業創出をサポートし、1年半で100個をサポートした。


■オカビズ8年目の成果

 岡崎市が2013年10月に開設してから8年間、売上アップに特化したサポートを公的産業支援施設として実施。特にコロナ禍の、さらにウィズコロナ期においては、補助金や給付金などの資金的なめどが瀕死状態を脱しつつありながら、繰り返される緊急事態宣言とその緩和の狭間で対策に苦慮する事業者から具体的な売上アップの方法を相談したいと過去最多の相談依頼がありました。

https://www.oka-biz.net/


<8年目の実勢を伝える3つのポイント>

1.年間相談件数は過去最多の大台3,000件超

 8年目の相談件数は、過去最多の3,036件となりました。緊急事態宣言とその解除が繰り返され、そのたびに休業協力金の申請や時短営業の中でできる売上アップなどの相談が多く寄せられました。売上アップに関する相談(販路開拓、情報発信、新商品・新サービス)は72.6%で、相談件数としては例年と同等程度の高い水準で推移しています。また、イオンモール岡崎の相談ブース開設でスモールビジネスのご相談が増えたり、コロナ禍での事業転換・リスク管理などの観点から創業のご相談も多く、創業相談は13.7%と8年間の中でも高い比率になっています。

 また、ご利用者の再利用率(リピート率)は84.7%と例年と同レベルで高い水準を維持しています。これはオカビズに行くと価値がある、事業に貢献してくれると事業者が判断してくれている結果だと考えています。


2.イオンモール岡崎に相談拠点開設/マックスバリュ岡崎美合店と連携で、地域とつながり販路を強化

 2020年10月末、イオンモール岡崎内にオカビズの相談拠点が開設。平日でも多くの人の流れがある同店で、これまでオカビズを知らなかった層や女性の個人事業主などの新規相談が増えました。またイオンモール岡崎の協力も得て、同相談ブースを不定期に開放し、相談事業者が1日限定で出店できる「トライアルスポット」を開始。マーケティングのチャレンジの場、PRの場としてこれまでに6事業者が出店し、各社が新たな気づきや課題を得たり、初めての販売機会にチャレンジしました。

 また、2020年11月にオープンしたマックスバリュ岡崎美合店さまとの連携はオープン前からご意見交換を重ね、オカビズからご紹介した地域事業者の良品が実際に店頭販売へつながるケースも続々と誕生。イオンモール岡崎、マックスバリュ岡崎美合店、両店ともに大手量販店でありながらそれぞれの特色の中で地域とのつながりを大切にされる取り組みがオカビズと共鳴し、様々な連携の形となって事業者へ還元できていると言えます。


3.コロナ禍支援/新商品・新サービス開発のサポート強化継続、「IT診断」など特別サービス開始も

 ウィズコロナ、アフターコロナでは、前年に続き短期的に事業の流れが変わるサポートを意識して提供してきました。生活のスタイル、価値観が変わる中で、小回りの利く中小事業者が小さく新しい展開をスピ―ディに投じることで、大手に先んじてニーズをくみ取れる可能性が高いと考えているからです。前年から注力した新商品・新サービスの開発は累計で100件を超え、中には街の画材屋「彩雲堂」の同系色絵具セット「だけえのぐ」のように、3日間で全国から数百セットの受注を受けるほどの売上を作った事例も誕生しました。

 ほかにもコロナ禍でさらにWEB上での集客や情報発信が重要となっている背景から、「飲食店のIT診断サービス」を開始。有料無料の情報発信サイトが乱立する中で、限られた時間・人的資源をどこに注力するのがよいのか、現状のチェックや期待する姿などをITの専門アドバイザーが初回から対応。ピンポイントの課題に早く対応できるアドバイザーから案内することで、長い時で1か月ほど新規相談をお待ちいただくような状況を解消してきました。



■9年目の事業方針

 創業100年を超える企業が多数存在するなど長寿企業が育つ土壌のある岡崎市において、例えば100年のように長く続く企業が1社でも多く生まれるように支援してまいります。そのために、私たちはこれまでの「売上アップの支援」に加え「リピーター(常連客)の獲得支援」など長期的な事業発展につながるサポートも強化いたします。また多様な起業ニーズに応じ、多様な人材が長く活躍する岡崎を作るために支援して参ります。


(1) 各社の強みを見つけ、売上アップをサポートする

・ひきつづき1回1時間の個別経営相談により、各社の強みを見つけ、専門家チームと連携して新商品開発や販路開拓などを通じて売上アップをサポートいたします。


(2) 「100年愛される企業づくり」のサポート強化

・ファンマーケティングに関するセミナー等の実施/11月10日(水)に応援購入セミナー実施予定

・他地域のビズと連携をしたゲストアドバイザーの強化

・オカビズアドバイザーによる中小企業の役に立つ動画の配信

・DX(デジタル)化サポート


(3) 新たなビジネスの土壌創出/起業創業のサポート強化

・スモールビジネスのセミナーやゼミなどの実施

・金融機関と連携をした創業塾の実施



■挨拶

<新センター長 高嶋 舞よりあいさつ>

「より長く、より自分らしく、より愛される」企業作りのためのイノベーションを

 オカビズはこれからもこれまでと変わることなく、「ちいさな企業の応援団」として、中小企業の皆さんに寄り添い、秋元も含めてチーム一丸となって、短期的に事業の流れが変わるサポートをしていきます。


 また、この激動の社会の中で、その変わった流れをつなげ、さらに発展させていくところも、一緒に取り組みたいと思っています。多くの企業の方とご一緒する中で、中小企業はそこで働く多様な人が活躍し、その強みを活かすことで、可能性が広がり、より愛されより長く続くと感じています。

 女性も男性も、子育てや介護があってもなくても、障がいがあってもなくても、シニアでも若者でも、国籍がどこでも・・・多種多様な価値観や考え方、環境を持つ全ての人がそれぞれらしく活躍できる社会の実現は、これからの地域経済にとって欠かすことができません。企業の中で、そして起業家として、多様な人材が活躍できる岡崎になるよう、私たちはその活躍やチャレンジをサポートします。

 9年目のオカビズも、事業者さんが、創業者さんが、一社でも一人でも多く「オカビズに行ってよかった」と思ってもらえるよう、一所懸命に努めてまいります。


<チーフコーディネーター 秋元 祥治よりあいさつ>

 立ち上げからいよいよ9年目を迎えます。当初、産業支援では異例の32歳でセンター長を拝命し、8年間、アドバイザーやスタッフとともに一生懸命に走ってきました。

 オカビズは8年間で約3,000社2万件弱の相談を受け、地域の中で一定の役割を果たしてきたと感じています。一方で、近年の大きな社会変化を受け、体制を一新することで、さらに地域の中での必要とされる役割をより遂行できると感じ、今回の体制変更を決断しました。

 私はこれからも引き続きこれまで同様にチームのメンバーとして相談業務にあたり、地域の方々に寄り添います。今後も企業の皆さんにイノベーションを起こし続けられるよう、サポートして参ります。

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