岸田國士戯曲賞受賞作家 松田 正隆の名作 『水いらずの星』を越川 道夫監督が映画化! 梅田 誠弘『由宇子の天秤』× 河野 知美『ザ・ミソジニー』W主演
のぞきこむ底 にある水面 6年ぶりに再会した夫婦が言葉で紡ぐ、二人だけの最期の時間 制作決定&イメージ写真解禁 リリースご掲載のお願い
フルモテルモ配給作品 映画『水いらずの星』の制作が2022年7月に決定した。制作決定に伴い、作品タイトルと監督及び主演の発表、イメージ写真が解禁された。
『アレノ』『海辺の生と死』の越川 道夫監督が、海の底で息を潜め漂うように生きる元夫婦が6年ぶりの再会をきっかけに、取り戻せぬ時を虚実の混ざった言葉で紡いでいく、脚本家・松田 正隆の戯曲『水いらずの星』を映画化することが決定しました。主演は、『由宇子の天秤』の梅田 誠弘と『ザ・ミソジニー』の河野 知美。スタッフ、キャストのコメントと併せて、写真家 上澤 友香(うえさわ ゆか)による、本作のイメージ写真も解禁されました。
このイメージ写真は、映画『水いらずの星』で描かれる世界から遡ること6年、男と女が幸せに暮らしていた時代から映画へと辿りつくまでの物語を想定して撮影されたビジュアルです。今後、本作の公式Twitter、インスタグラム(■Twitter: @Mizuirazu_movie ■Instagram: mizuirazu_movie )にて映画公開まで随時アップされ、『水いらずの星』という作品を、時代を超えて写真でも映画でも楽しめる贅沢な内容となっています。ヘアメイクは西村 桜子(にしむら さくらこ)が担当。映画『水いらずの星』は、2023年公開予定です。
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<STORY>
時代の流れで、造船所の仕事を諦め佐世保のビデオ屋でバイトをしている男は、ある日余命が僅かだと宣告される。そんな時浮かんだのは6年前他の男と出ていった妻の顔だった。瀬戸内海を渡り、訪れた雨の坂出。しかし、再会した妻は独り、男の想像を遥かに越えた傷だらけの時を過ごしていたのだった。逃げる女と追いかける男。生きているのか死んでいるのかわからない二人がたどり着く安泰の地とは...。
■監督&原作&主演プロフィール/コメント全文
<監督:越川 道夫(こしかわ みちお)>
1965年生まれ、静岡県出身。助監督、劇場勤務、演劇活動、配給会社シネマ・キャッツ勤務を経て1997年に映画製作・配給会社スローラーナーを設立。ラース・フォン・トリアー監督『イディオッツ』(98)、アレクサンドル・ソクーロフ監督『太陽』(05)などの話題作の宣伝・配給を手がける。また、数多くの映画賞を受賞した熊切 和嘉監督『海炭市叙景』(10)、ヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』(12)などをプロデュース。2015年、『アレノ』で劇場長編映画監督デビュー。『アレノ』は東京国際映画祭に正式招待されたほか、第30回高崎映画祭で最優秀主演女優賞とホリゾント賞をW受賞。2017年には『海辺の生と死』、『月子』、『二十六夜待ち』の3本の監督作品が公開。『海辺の生と死』で第27回日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞。2020年には『あざみさんのこと』、2021年には『アララト』が公開された。
<コメント>
私が壁ノ花団の演劇『水いらずの星』を見たのは、2016年のことでしょうか。松田 正隆さんの戯曲、水沼 健さんの演出の二人芝居。出演されていたのは金替 康博さんと内田 淳子さんです。金替さんと内田さんには、それぞれ私が制作したり監督した映画で縁がありました。逃げる女、彼女の前にふらりとあらわれた元夫、降り続く雨、天窓から差し込む白い光、スプーンの上の義眼、点滅する赤いランプ、水没する世界。見終わって、いつまでも続く演劇の余韻に耐えかねて、私は内田さんに戯曲をねだりました。それ以来、コピーした松田さんの戯曲を繰り返し読み、作品を妄想したものでした。河野 知美さんから一緒に映画をと誘いうけ、思いついたのがこの『水いらずの星』です。コピーを渡すと、すぐに声に出して読み始め、涙を流していた河野さんの姿を覚えています。相手役は梅田 誠弘さん。作者である松田 正隆さんに、基本的にこの戯曲のままで、と言いました。なぜなら、私はこの作品が好きなのですから。映画化はまだ始まったばかりです。
<原作:松田 正隆(まつだ まさたか)>
1962年生まれ、長崎県出身。劇作家・演出家。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。マレビトの会代表。『坂の上の家』で第1回OMS戯曲賞大賞、『海と日傘』で第40回岸田國士戯曲賞、『月の岬』で第5回読売演劇大賞最優秀作品賞を、『夏の砂の上』で第50回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞。主な作品にフェスティバル・トーキョー2018参加作品『福島を上演する』2020年ロームシアター京都レパートリーの創造『シーサイドタウン』など。
<コメント>
『水いらずの星』は、2000年に羊団という演劇集団に書き下ろした戯曲です。それまで書いてきた写実的な日常の劇からなんとか離脱したい思いがありました。たとえ登場人物に霊的な存在を構想したとしても、台詞を書きその言葉が俳優にとり憑けばむしろ身体があらわになるということを演劇の面白さとして自覚した契機になりました。タイトルは昔読んだサルトルの「水いらず」と太陽に一番近い惑星をイメージしていたように思います。この度、映画化されるということを聞いて驚いています。この戯曲がどのような跳躍を遂げてスクリーンによみがえるのか、今から楽しみでなりません。
<男役:梅田 誠弘(うめだ まさひろ)>
1983年生まれ。鳥取県出身。22歳から俳優活動を開始。小劇場での出演を重ね、自身でユニットを結成しプロデュース公演等も行った。31歳の時に春本 雄二郎監督初長編作品『かぞくへ』(18)のオーディションを受け、準主演の洋人役として出演を果たす。以降『獣道』(19年/内田 英治監督)などに出演。『由宇子の天秤』(21/春本 雄二郎監督)にて今年の高崎映画祭最優秀新進俳優賞を受賞し高い評価を得る。現在公開中の『鬼が笑う』(22/三野 龍一監督)では中国人労働者を熱演。このほか話題作『PLAN75』(22年/早川 千絵監督)やSKIPシティ国際Dシネマ映画祭コンペ作品『命の満ち欠け』(22/小関 翔太・岸 建太朗監督)に出演するなど、今後の更なる活動が期待される。
<コメント>
この作品に参加できることをとても光栄に思います。松田 正隆さんの『水いらずの星』の脚本を拝見させていただいたときとても強烈な作品であると感じました。生活を共にし、お互いの存在をぶつけ合いながら長い時間を過ごした2人の間にはとても濃い世界観ができあがるのだなと。そしてその2人の世界はこの世もあの世も超えて絡み合った想いとなってただただ漂い続けいくというような、そんな感覚を受けました。そんな作品を越川 道夫監督と作り上げていけることをとても嬉しく思います。河野 知美さんと力を合わせてしっかりと形にしていきたいと思います。
<女役:河野 知美(こうの ともみ)>
1981年生まれ。神奈川県出身。シンガーソングライターとして、渋谷で路上ライブをしているところをスカウトされる。その後、俳優へと転身。商業映画デビューを『星砂の島のちいさな天使マーメイドスマイル』(10/喜多 一郎監督)、で果たし、初主演作『父の愛人』(14/迫田 公介監督)にてアメリカのビバリーフィルムフィスティバルにてベストアクトレス賞を受賞。その特異な存在感で、日仏合作映画『サベージ・ナイト』(15/Kristof Sagna監督)やHBO MAX『TOKYO VICE』(22/マイケル・マン監督)で海外作品にも出演。俳優業の他、プロデューサーとしても映画製作に携わり、2022年には主演作『truth~姦しき弔いの果て~』(21/堤 幸彦監督)、『ザ・ミソジニー』(22/高橋 洋監督)が9月9日に公開。23年にも2本の映画公開が決定している。
<コメント>
越川監督に、河野と映画を作るなら松田 正隆さん原作『水いらずの星』だと思う。と言われ、台本を読み終えたとき、今までの自分をまるごと優しく抱きしめてもらえたような。大丈夫と言われたような感覚で、全身が震えたのを覚えています。名前のない「女」と「男」という役は、どんな事があっても強くたくましく生きる力があり、一方で愛する人の前では弱くはかない。愛されたいと切に願う「あなた」そのものだと思います。越川監督が掛ける橋を渡って、この二人の時間が不器用に絡まりながら、寄り添いながら流れ着くラストシーンに梅田 誠弘さんと、人間らしい愛らしさを持って泳ぎきることができれば幸いです。
<写真家:上澤 友香(うえさわ ゆか)プロフィール>
1989年長野県生まれ。三部 正博氏に師事後2015年に独立。主にファッションやカルチャーの分野を中心に雑誌や広告で活動中。クライアントワークの他にライフワークとして、「nascence」というプロジェクトを立ち上げ、誕生や喪失、母と娘の関係性をテーマに、展示に向けて作品を制作している。
<ヘアメイク:西村 桜子(にしむら さくらこ)プロフィール>
1991年神奈川県生まれ。国際文化理容美容専門学校卒業後、4年間のサロンワークを経てヘアメイクに。主にcm、映画、ドラマ、MVなどを中心に活動。更に活動の幅を広げるため、着付けを習得。リアルでストーリー性のあるもの、個々の個性を生かすメイクを心掛けている。
【クレジット】
タイトル : 水いらずの星
監督 : 越川 道夫『アレノ』『海辺の生と死』『夕陽のあと』
原作 : 松田 正隆『紙屋悦子の青春』『海と日傘』『夏の砂の上』
主演 : 梅田 誠弘『由宇子の天秤』『鬼が笑う』『かぞくへ』
河野 知美『truth~姦しき弔いの果て~』『ザ・ミソジニー』
プロデューサー: 古山 知美
企画・製作 : 屋号 河野知美 映画製作団体
制作協力 : 有限会社スローラーナー/ウッディ株式会社
配給 : フルモテルモ/Ihr HERz株式会社
■Twitter : https://twitter.com/Mizuirazu_movie
■Instagram : https://www.instagram.com/mizuirazu_movie/
(C)2022松田正隆/屋号 河野知美 映画製作団体
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