産業用アプリケーションに向けた3D LiDAR(測域センサ)の開発で 米国ルモーティブ社との協業を推進
北陽電機株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役:尾崎 仁志)は、独自のソリッドステートスキャン技術を持つ米国のスタートアップ企業ルモーティブ社(本社:米国ワシントン州レドモンド)と、産業用アプリケーションでの使用を狙った、次世代の高度な3D LiDARの商品化に向けて、共同開発を進めています。
北陽電機は2004年に国産では初めてサービスロボットの環境認識のための革新的な超小型測域センサ(LiDAR)を開発し、搬送機器をはじめ様々な市場にも利用が拡大し、独創的な機械的、光学的設計は20年近くにわたって市場で成功を収めてきました。
ルモーティブ社は、液晶偏向特性を利用し、駆動部分(メカ)を一切使用せずに、レーザービームの照射方向を変えることが出来る、独自のビームステアリング技術LCM(Light Control Metasurface)チップの開発に成功し、量産可能な生産技術によりモジュールとして供給を開始しています。また、LiDARモジュールのリファレンスデザインも提供しており、顧客の市場投入を促進しています。
今回、ルモーティブ社との協業により、ルモーティブ社のLCM技術を使用した3D LiDARを共同で開発し、北陽電機のLiDAR製品設計技術を融合することで、市販向け製品として量産化を行います。
この製品により、従来のメカ方式のスキャン技術では実現できなかった革新的なアプリケーションを実現するとともに、今後、LiDARの利用拡大が見込まれるAGV/AMR、サービスロボット等のアプリケーションを中心とした事業拡大を狙っていきます。
この共同開発による新型3D LiDAR(測域センサ)は、量産型製品としては2024年1月より販売を開始する見込みですが、そのプロトタイプ(製品名:YLM-X001)として、2023年7月より供給を開始します。主な仕様は以下の通りです。
【詳細】
検出距離 : 0.1m~10m(反射率10%)
視野角(FoV) : 120°(H)×90°(V)※
※ V(垂直)方向の視野角(FoV)はソフトにより変更可能です。
距離精度 : 距離×0.5%
解像度 : 最大VGA(640×480)(デフォルトはQVGA)
角度分解能 : 最大0.188°(デフォルトは0.375°)
フレームレート: 10Hz以上
サイズ : 119mm(W)x85mm(D)x79mm(H)
(プロトタイプ 製品 YLM-X001の場合)
【ルモーティブ社について】
ルモーティブ社の受賞歴のある光半導体ソリューションは、モバイル機器、自律走行車、ロボットなどの次世代コンシューマ、モビリティ、産業オートメーション製品において、高度なセンシングおよび知覚機能を実現します。特許取得済みのLCM(Light Control Metasurface)ビームステアリングチップは、高性能、優れた信頼性、低コストという他に類を見ない組み合わせを統合したソリューションとして提供します。ルモーティブ社は、Fierce Electronicsの2021 Startup of the Year賞、2つのCES 2022 Innovation賞、2022 SPIE PRISM賞、権威あるEdison賞など、業界で計り知れない高い評価を受けています。投資家には、Gates Frontier、MetaVC Partners、Quan Funds、Samsung Ventures、Uniquest、USAAが含まれます。
【ルモーティブ社 概要】
会社名 : Lumotive Inc.
所在地 : 米国ワシントン州レドモンド
設立 : 2018年
代表者 : Sam Heidari, Ph.D.(CEO Board Member)
事業内容: LCM(Light Control Metasurface)の開発、モジュールの販売
URL : https://www.lumotive.com/
【北陽電機 概要】
会社名 : 北陽電機株式会社
所在地 : 大阪市西区江戸堀1-9-6 肥後橋ユニオンビル
設立 : 1946年
代表者 : 代表取締役 尾崎 仁志
事業内容: 産業用センサの開発、製造、販売
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- 企業動向
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