「養豚県ちば」が誇るブランド豚を“ピッグ”アップ紹介! 千葉の畜産品が集結「令和5年千葉県畜産フェア」も11月3日開催
千葉県は美味しい「ブランド豚」が群雄割拠する全国屈指の“養豚県”!
2023年11月3日「令和5年千葉県畜産フェア」の開催を控えるなかで、今回は「おとなの週末」編集長・門脇氏を“食のスペシャルナビゲーター”として迎え、食欲の秋に注目の千葉が誇る「ブランド豚」について徹底的に深堀り!生産者のこだわりやおすすめの調理方法、そして味わえるお店まで一挙にご紹介します。
<“食のスペシャルナビゲーター”が、ちばのブランド豚の魅力や特徴をレビュー!>
■プロフィール
「おとなの週末」編集長・門脇 宏(かどわき・ひろし)氏
1969年生まれ。2015年より「おとなの週末」編集長を務める。もともと豚肉好きで、好きな豚肉のメニューはやっぱり『とんかつ』と『生姜焼き』。年齢のせいか、ロースよりヒレを好むようになってきたのが少し寂しくもある。好きなお酒はワイン。
■門脇氏 コメント
はじめまして。「おとなの週末」編集長の門脇です。今回、私が試食させていただいた千葉県産の4種のブランド豚はどれも個性豊かで、味わい深いものばかり。知らないのはもったいない!
ぜひ、千葉の豚肉を体験してみてください。
<全国屈指の“養豚県ちば”には、こんなストーリーが!!>
■“養豚県ちば”の歴史
千葉県の養豚の始まりは天保年間(1830年代)とされていますが、産業として盛んになったのは、明治期に入ってからと考えられています。明治期には、飼料として甘藷(サツマイモ)や醤油粕、鰯粕などが使用され、こうした千葉県の特産品の産地と豚が育てられた地域が重なり、養豚業も発展してきました。
大正期に、三菱財閥創設者である岩崎彌太郎の長男で、三代目社長の岩崎久彌が印旛郡富里村七栄に開設した「末廣農場(すえひろのうじょう)」は、種豚200頭を飼育し、年間1,000頭の種子豚を供給するなど、優良な種豚の産地として、千葉県の養豚の礎を築きました。
かつての末廣農場は残されていませんが、昨年6月に、新たな「末廣農場」が富里市に観光・交流拠点施設としてオープンし、その歴史を今に伝えています。
末廣農場 所在地: 千葉県富里市七栄650番地206
URL : https://suehiro-gs.com/
■プロも認める!千葉のブランド豚
千葉県には、個性豊かで美味しいブランド豚が数多くあります。なかでも旭市や香取市、富里市などがある北総エリアは、養豚が盛んです。
特に希少な「中ヨークシャー種」の純粋種である「ダイヤモンドポーク」は、“伝説の豚肉”とも言われ、きめ細やかな肉質と芳醇な香り、コクのある旨みをさらに際立たせるために、こだわりの専用飼料で一頭一頭、時間をかけて丁寧に大切に育てられています。今では千葉県の養豚を語るうえで外すことのできないブランド豚の代表格です。
<12人の匠たちが追い求める、上質な味わい「東の匠SPF豚」(東庄町)>
千葉県香取郡東庄町(とうのしょうまち)の養豚農家が、本当に納得のいく豚を育てたい、誇りの持てる養豚業を実現したいという思いをキッカケにSPF豚(※1)の生産に乗り出し、1978年、「東の匠SPF豚」の歴史がスタートしました。現在、JAかとり東庄SPF豚研究会では、12人の養豚の匠たちが、日々研究を重ね、その美味しさを追求し続けています。白く甘みのある脂身と、歯切れが良く味わい深い赤身の絶妙なマッチングは、健康で元気に育った豚肉の証です!
~畜産女子の愛情で育つ豚 愛東ファーム株式会社~
JAかとり東庄SPF豚研究会のメンバーである「愛東ファーム株式会社」では、女性スタッフが、豚の出産から肥育までキメ細かに管理しています。母親の愛情にも似た優しいまなざしに見守られ、スクスク育った「東の匠SPF豚」。豚本来の旨味がありながら、肉質も柔らかく子どもからお年寄りまで美味しく食べられる、やさしい味わいが魅力です。
http://higasinotakumi.com/minorikawa.html
【ナビゲーター門脇氏の注目ポイント!】
ひと口食べただけで「健康に育てられているな」と実感できる豚肉ですね。豚肉本来のやさしい旨みを楽しむために、調理法はシンプルが一番。厚めのロースを塩とローズマリーで「ポークソテー」にするのもいいし、「とんかつ」ならロースを塩で。薄切りなら「しゃぶしゃぶ」を、シンプルな味付けでいただくのがオススメ。コクのある白ワインと相性バッチリです!
■【PIG UP!】東の匠「SPF豚」を味わうならココ!『しゃぶ茶房』
東の匠SPF豚の赤身の旨味と脂身の甘さを引き出した定食が味わえます。
所在地: 東京都新宿区歌舞伎町2-19-14
アパホテル東新宿歌舞伎町1階
URL : https://www.sharetaste.jp/shabu-sabou
■時間をかけて美味しくなる、サツマイモ育ちの「千葉県産いも豚」(旭市)
「いも豚」は、その名のとおりイモを食べて育った豚。サツマイモを中心に、デンプン質の多いイモ類を配合した飼料で育てられています。イモ類はカロリーが低いため、豚の成長はその分遅くなり、トウモロコシ主体の飼料で育つ豚よりも出荷まで1~2週間長くかかりますが、イモのデンプン質が豚の体内で良質な脂にゆっくりと変わることで、その脂身はとろけるように甘く、旨みやコクをとじ込めた赤身はジューシーで柔らかいのが特徴です。直売所では、肉のほか、ソーセージやベーコンなどの加工品も人気!
~健康で美味しい豚肉を追求する旭食肉協同組合・いも豚研究会~
旭食肉協同組合では、生産者とともに2ケ月に一度、より健康で美味しい豚を育てるための研究会を開催しています。飼料会社と栄養成分や割合などについて研究し、試食を重ねて、皆様に質の高い豚肉をお届けできるよう取り組んでいます。
所在地: 千葉県旭市二の5944番地
URL : https://ask-ham.com/
【ナビゲーター門脇氏の注目ポイント!】
最大の特長はその脂身の甘さですが、決してくどくなくあっさりとした印象です。赤身の部分は締まりもあって、旨みがギュッと凝縮されています。自然な味わいのいも豚はどんな調理法も受け止める懐の深さが魅力なので、「焼肉」や「生姜焼き」などの定番料理はもちろん、これからの季節なら白菜やネギ、春雨とともに胡麻油を効かせた「ピェンロー鍋」もいいですね。ワインなどのお酒より、ご飯が食べたくなる豚肉です。
■【PIG UP!】「千葉県産いも豚」を味わうならココ!『銀座 照庵』
「千産銀消」をコンセプトに、都心から近い、千葉の新鮮な食材を使用した和食を楽しめます。
所在地: 東京都中央区銀座7-2-12
URL : http://www.ginza-syouan.com/
■細かなサシが入った高級“霜降り”豚「柏幻霜ポーク」(柏市)
20年前に広島で出会った「幻霜スペシャルポーク」に魅せられ、関東にこの感動を届けようと、東日本で唯一、その種豚を導入し、工夫を重ねて美味しく育てられた「柏幻霜ポーク」。ストレスを与えないように兄弟豚だけで飼育し、エサは食パン主体の独自飼料を、愛情を込めて毎日手作りしています。さらに、通常は生後約6カ月で出荷するところを約8カ月かけてゆっくりと育てることで、淡灰紅色の赤身にきれいなサシが入った、極上の豚になります。
~幻の霜降り豚を育てる 株式会社惣左衛門~
1964年から養豚場として経営し、約20年前から「柏幻霜ポーク」の生産に尽力しています。「柏幻霜ポーク」はサシが入っているにも関わらず、脂がしつこくなく上質で、赤肉も十分な旨味があると評価されています。低コレステロールでヘルシーなお肉なので、是非お試しください!
所在地: 千葉県柏市手賀611
URL : https://sozaemon.shop-pro.jp/
【ナビゲーター門脇氏の注目ポイント!】
薄切りのロース肉を焼いたり、しゃぶしゃぶにしていただきましたが、脂身は舌の上でふわっと溶け、栗やナッツを思わせる香りの肉は良い意味で少し野生味を感じさせてくれます。また、この豚肉から作られた生ハム(ハモンセラーノ)はナッツのような香りと深い旨み、余韻がいつまでも続く逸品で、国内最高レベルではないかと思います。柏産の梨に巻いた「梨の生ハム巻き」や、佐渡産の黒イチジクなど合わせるのもステキです。
■【PIG UP!】「柏幻霜ポーク」を味わうならココ!『松戸中華そば 富田食堂』
言わずと知れた千葉の名店「中華蕎麦とみ田」の直営店である「松戸中華そば 富田食堂」では、柏幻霜ポークを使用した贅沢なチャーシューが乗った特製つけ麺を味わうことができます。
所在地: 千葉県松戸市松戸1239-1関根ビル1F
URL : https://www.tomita-cocoro.jp/
■乳酸菌のチカラで、まるで恋をしているよう!?「恋する豚」(香取市)
「恋する豚」とは、「豚が恋をする」というイメージからつけられたブランド名です。生産者は1農場だけで、生きた乳酸菌や麹菌を多く含んだ自社開発の発酵飼料で育てられた「恋する豚」は、口あたりはなめらかで、くさみが少なく、脂のほのかな甘みが口に広がり、あと味がすっきり。ついついまた食べたくなってしまう美味しさです。ほかのブランド豚と比べて、美味しさの指標であるグルタミン酸とイノシン酸の含有量が多いのも、その特徴です。直営レストランもあり、その味わいを楽しめます。
~「豚が恋する」環境づくりを追求!株式会社恋する豚研究所~
「恋する豚研究所」では、豚を育て、加工し、食べる人に届けるまで、顔の見える関係を大切にしています。「恋する豚」の品種は、LWDの三元豚(※2)で一般的なものですが、「育て方」を重視し、美味しい豚を育てるための環境づくりを追求しています。また、グループ全体として農福連携にも取り組み、地域全体の活性化を目指しています。
所在地: 千葉県香取市沢2459番1
URL : http://www.koisurubuta.com/
【ナビゲーター門脇氏の注目ポイント!】
ロースにはきめ細かなサシが入っており、モモ肉には赤身肉ならではの締まりの良さがうかがえて食欲をそそります。しゃぶしゃぶでいただくとなめらかな口あたりとほのかに甘みのあるやさしい味わいが舌に伝わってきます。インパクトの強い、濃い味が求められがちな今の世の中で、このようなやさしく自然な味わいを届けてくれる生産者がいることに感銘を受けました。すっきりとした味わいの豚肉なので、調理法は「しゃぶしゃぶ」がベスト。ポン酢や胡麻だれで食べるのもいいですが、「EXVオリーブオイルと塩だけ」という潔い食べ方をオススメしたいですね。
■【PIG UP!】「恋する豚」を味わうならココ!『eggs上野桜木 cafe&salon』
カラダとこころが喜ぶごはん。恋する豚のやさしい味わいをそのまま生かしたメニューが一番人気!
所在地: 東京都台東区上野桜木2-9-2
URL : https://www.eggs-puka.com/course/cafe/
<「とんかつ まい泉」も惚れ込んだ豚肉を育てる養豚マイスターに聞く千葉県産の豚肉の魅力>
国内でも屈指の“養豚県ちば”ですが、そこには千葉ならではの文化や風土とともに、豚に愛情を注ぎながら、飼料や飼育技術にこだわり続ける、まさに職人とも呼べる生産者があってこそ。そこで今回は、「とんかつ まい泉」も惚れ込んだ、養豚マイスターであり、県内外に“千葉の豚の魅力”を発信する活動に取り組む「堀江ファーム」代表の堀江光洋さんに、千葉の豚の魅力や、まい泉と共同開発された「甘い誘惑」についてお話を伺いました。
■堀江 光洋(ほりえ みつひろ)さんプロフィール
堀江ファーム代表取締役。千葉県富里市七栄で養豚家として50年以上活躍される養豚マイスター。黄綬褒章を始め受章歴多数。県内外で千葉豚の魅力を発信するナイスポークチバ推進協議会のアドバイザーも務める。
■インタビュー内容
●「千葉の養豚」を受け継ぐ
―養豚業に携われたきっかけと、現在扱われている豚について教えてください。
私が養豚家になったのは昭和40年頃でした。父はかつて千葉県の養豚の礎を築いた「末廣農場」に勤めており、近所の農家は、千葉県が養豚に適した気候ということもあり、豚を飼育していました。子供の頃から農家を生業にしようと考え、「堀江ファーム」の2代目として、現在も「房総ポーク」をはじめ、飼育に手間と時間がかかるため、今では希少価値の高い中ヨークシャー種の「ダイヤモンドポーク」を育てています。
●自然の環境で育つ健康な豚にこだわる
―豚を育てるうえで大切にされていることはなんですか。
まずは「豚を健康に育てること」にこだわっています。また農場の周りには木を植えたりしながら、自然の環境にこだわり、豚のストレスを軽減して健康を維持するように心がけています。そのため、どうしても頭数は限られてしまいますが、自分の培ってきた経験と愛情で豚の体調を管理しています。
●若い世代や県外にも千葉の豚の魅力を発信したい
―千葉県の養豚の魅力や今後取り組みたいことを教えてください。
養豚家が多い県だからこそ、後継ぎも多く、若い世代が大規模経営を行ったり、外国人の実習生を招致するなど、着々と世代交代ができていることは、千葉県が誇る養豚の最大の魅力だと思います。私個人としても、若い世代にどんどん活躍してもらいたいですし、養豚家を目指す新しい人材もサポートできる取組をしていきたいと考えています。実際に20年ほど前から「ナイスポークチバ推進協議会」という生産者組織を設立して、養豚家や消費者の皆さんと繋がれるような活動をしています。今後もこういう活動は継続していき、千葉の美味しい豚の魅力を、より多くの人に知っていただきたいですね。
~あの「とんかつ まい泉」も惚れ込んだ!堀江ファームの豚~
■堀江ファームと「とんかつ まい泉」が共同開発した極上の豚肉「甘い誘惑」
堀江ファームが育てる中ヨークシャー種の豚に惚れ込み、オリジナル豚の共同開発に取り組んだのはあの「とんかつ まい泉」。“とんかつに合う豚肉”をコンセプトに、千葉の養豚を代表する堀江さんの愛情が注ぎ込まれた豚が「甘い誘惑」です。その特徴はきめ細かくやわらかな肉質、そして油で揚げたときに甘くとろける脂身の美味しさ。まさにとんかつにピッタリな豚肉です。
■「甘い誘惑」の飼料には、まい泉の○○を混ぜている!?
実は「甘い誘惑」の飼料にはまい泉の「ヒレかつサンド」の生産過程で切り落とされる「パン耳」が加えられています。小麦に含まれる栄養によって、よりバランスの取れた美味しい豚肉に仕上がります。また、「再利用」という面でもまい泉の中で好循環が生まれています。堀江ファームから豚一頭を丸々仕入れているまい泉では、とんかつに使用する部位以外のお肉もお客さんに楽しんでほしいという想いから、「甘い誘惑」を使った“しゃぶしゃぶ”も店舗限定で提供しています。二つの匠のコラボから生まれる「甘い誘惑」の逸品をぜひお試しください!
【とんかつ まい泉】
「箸で切れるやわらかなとんかつ」をコンセプトに、職人がこだわりをもってお届けするとんかつ専門店。希少な「甘い誘惑」を取り扱う青山本店は、行列の絶えない名店です。
とんかつ まい泉 青山本店
所在地 : 東京都渋谷区神宮前4-8-5
URL : https://mai-sen.com/restaurant/aoyama/
電話番号: 050-3188-5802
営業時間: 11:00~22:00(ラストオーダー21:00)
<千葉の豚肉を堪能できる注目イベント情報!>
「令和5年千葉県畜産フェア」開催!
豚肉をはじめとする千葉の美味しい畜産物が大集結!!
豚・牛の焼肉・加工品のほか、卵・卵加工品、牛乳・乳製品、はちみつなど、千葉が誇る県産品が販売されます。豪華畜産品が当たる!!大抽選会も実施予定。畜産フェア内店舗での買い物、またはアンケートに回答するともらえる抽選券で、豪華畜産品等が当たる抽選会が行われます。
日時: 2023年11月3日(金・祝) 11:00~17:00
場所: 三井アウトレットパーク木更津 ピアストリート
URL : https://www.pref.chiba.lg.jp/chikusan/event/2023/chikusanfair2023.html
【保存版】“養豚県ちば” のブランド豚MAP
【注釈】
(※1) SPF豚とは…Specific(特定の) Pathogen(病原体) Free(無い)という意味で、あらかじめ指定された病原体を持っていない、健康な発育が保証された豚のこと。
(※2) LWDの三元豚とは…ランドレース(L)、大ヨークシャー(W)、デュロック(D)の3品種の掛け合わせで生まれた豚の総称。
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