<開催迫る>世界遺産条約制定50周年記念シンポジウムを 1月20日(土)京都大学にて開催!
文化遺産国際協力コンソーシアムは、文化庁、外務省との共催で、世界遺産条約制定50周年記念シンポジウム「世界文化遺産の50年:日本の貢献のこれまでとこれから」を京都大学国際科学イノベーション棟シンポジウムホールで開催します。1月20日(土)に開催が迫ってまいりましたのでお知らせいたします。
本年度は、2024年に登録30周年を迎える世界遺産「古都京都の文化財」を擁する京都を舞台に、ユネスコよりエルネスト・オットーネ文化担当事務局長補を基調講演に招きます。世界遺産のこれまでを振り返るとともに、その発展の中で日本が果たしてきた役割について考えます。
文化遺産国際協力コンソーシアム(会長:青柳 正規)は、故平山郁夫画伯の構想の下、外務省と文化庁が共管で設立した組織体で、文化遺産の国際協力に携わる様々な分野の専門家や諸機関が参加しています。
【開催概要】
名称:令和5年度文化遺産国際協力コンソーシアム シンポジウム
世界遺産条約制定50周年記念
「世界文化遺産の50年:日本の貢献のこれまでとこれから」
主催:文化遺産国際協力コンソーシアム、文化庁、外務省
後援:国際協力機構、国際交流基金、日本イコモス国内委員会
趣旨:
2022年はユネスコ総会で世界遺産条約が採択されてから50周年、また日本で同条約が発効してから30周年という節目の年でもありました。今日では「世界遺産」という言葉は、遺産保護の世界だけでなく一般社会にも広く定着しています。
条約締結以降の日本の動きを振り返れば、世界遺産を糸口に国際的な議論に参加することで、日本の遺産保護の考え方や取り組みに対する世界的な理解を広げてきた一方で、日本の文化財保護制度が世界遺産制度から受けた影響も決して少なくありません。また、今や世界遺産の保存と活用は、日本の国際協力でも重要な一分野を占めています。
2024年、登録30周年を迎える世界遺産「古都京都の文化財」を擁する京都市は、2017年に地球環境問題の一つとして文化観光の質の向上を盛り込んだ「京都宣言」を採択するなど、世界遺産を有する都市として弛みない先進的な取り組みを続けています。本シンポジウムは、そのような京都の地で、世界遺産という制度が文化遺産保護に果たしてきた功績を辿るとともに、その発展の中で日本が果たしてきた、あるいは今後果たすべき役割についてあらためて考え、世界遺産のこれまでとこれからを見つめる機会にしたく思います。
日時 :2024年1月20日(土)13:00~17:30(12:30開場)
会場 :京都大学 国際科学イノベーション棟 5階シンポジウムホール
開催方式:対面開催/オンライン同時配信(YouTubeライブ)
定員 :会場 250名/オンライン 定員なし
参加費 :無料(要事前登録)
言語 :日本語・英語(同時通訳有)
特設ページ: https://www.jcic-heritage.jp/news/20231115/
プログラム:※プログラム内容は予告なく変更となる場合があります
13:00-13:05 開会挨拶 青柳 正規(文化遺産国際協力コンソーシアム会長)
13:05-13:15 趣旨説明「世界文化遺産の50年:はじまりとこれまで」
藤井 郁乃(文化遺産国際協力コンソーシアム事務局)
〇第一部「世界遺産条約と日本の貢献」
13:15-13:35
基調講演「世界遺産制度の持続的な実行における日本への期待(仮)」
エルネスト・オットーネ(ユネスコ文化担当事務局長補)
13:35-14:15
講演「世界遺産条約と日本の貢献、アジアから声を発する意義と日本の役割」
稲葉 信子(筑波大学 名誉教授/放送大学客員教授)
14:15-15:05
ディスカッション
モデレーター:西 和彦
(文化庁 文化遺産国際協力室
世界文化遺産部門 主任文化財調査官)
パネリスト :エルネスト・オットーネ、稲葉 信子
―――――― 休憩(10分) ――――――
〇第二部「世界遺産保護における日本の実践」
15:15-15:50
報告1「文化遺産の研究・保護に関わる技術移転の取り組み」
庄田 慎矢(奈良文化財研究所 企画調整部国際遺跡研究室長)
15:50-16:25
報告2「持続可能な観光が世界文化遺産に果たす役割」
熊田 順一(JTB総合研究所 主席研究員)
―――――― 休憩(10分) ――――――
16:35-17:25
パネルディスカッション
モデレーター:西 和彦
パネリスト :畠山 健太郎(外務省 大臣官房 国際文化協力室長)、
稲葉 信子、庄田 慎矢、熊田 順一
17:25-17:30
閉会挨拶 岡田 保良(文化遺産国際協力コンソーシアム副会長)
【講演者プロフィール】
■エルネスト・オットーネ(ユネスコ文化担当事務局長補)
チリ大学で演劇学士号(1995年)、パリ第九大学ドーフィンヌ校で文化施設政策管理修士号(1998年)を取得。2001年~2010年、サンティアゴのCentro Cultural Matucana 100館長。2011年~2015年、チリ国立交響楽団、チリ国立バレエ団(BANCH)、チリ交響合唱団、ヴォーカル・カメラータを管理するチリ大学芸術文化拡張センターの事務局長。2015年~2018年チリ初の文化・芸術・遺産大臣として先住民局、移民ユニットを創設し、著作権法と遺産保護を強化するとともにラテンアメリカおよびカリブ海地域における図書・読書推進センターの議長も務めた。2018年より現職。
■稲葉 信子(筑波大学 名誉教授/放送大学 客員教授)
1990年東京工業大学で工学博士号を取得。1991年~2002年文化庁文化財保護部建造物課文化財調査官。2000年~2002年文化財保存修復研究国際センター(在ローマ)出向。2002年~2008年東京文化財研究所文化遺産国際協力センター。2008年~2020年筑波大学大学院世界遺産専攻教授。専門は建築学及び国際遺産保護政策論。世界遺産条約については文化庁勤務時代から現在に至るまで、世界遺産委員会が企画する条約に関する政策決定のための国際専門家会議に多数出席するほか、アジアを中心に世界遺産の保全管理、人材育成に従事。アンコール国際調整委員会アドホック専門家。日光、平泉、富士山、長崎・天草の潜伏キリシタン関連資産、百舌鳥・古市古墳群、北海道・北東北の縄文遺跡群など世界遺産の保全にかかる各種委員会委員。
■庄田 慎矢(奈良文化財研究所 企画調整部国際遺跡研究室長)
東京大学大学院修士課程、韓国忠南大学校博士課程修了。文学博士。英国ヨーク大学考古学科名誉訪問研究員、同セインズベリー日本藝術研究所客員研究員として国内外の研究活動に従事。編著書に『アフロ・ユーラシアの考古植物学』(クバプロ、2019)、『青銅器時代の生産活動と社会』(学研文化社、2009)、『炊事の考古学』(共著、書景文化社、2008)、『AMS年代と考古学』(共著、学生社、2011)、An Illustrated Companion to Japanese Archa-eology 2nd edition(共編、Archaeopress、2020)など。
■熊田 順一(JTB総合研究所 主席研究員)
1992年明治大学商学部卒業。株式会社日本交通公社に入社後、訪日インバウンド事業、海外オンライン販売事業、訪日オンライン販売事業に携わる。2014年7月より日本人として初めて国連世界観光機関(UNWTO)へ観光庁の推薦で派遣。3年間アジア太平洋部門のシニアオフィサーとしてアジア太平洋観光行政部門の窓口をUNWTOで務める。2017年4月より株式会社JTB総合研究所に主席研究員として着任し、国際関係とサステナビリティ分野の担当として活躍。2030年に地球全体で達成を目指す「持続可能な開発目標2030‐SDGs 2030」と観光の研究の第一人者であり、持続可能な観光地経営やサステナブルツーリズムの地域への導入等のコンサルティングを得意とする。
■西 和彦(文化庁 文化遺産国際協力室 世界文化遺産部門 主任文化財調査官)
1996年より文化庁において建造物保護を中心に文化財行政を担当。国際文化財保存修復研究センター(在ローマ)プロジェクトマネージャー(2005~2006年出向)を経て、国内文化財の保護に並行して各地の世界遺産推薦や世界遺産委員会に関わる。2022年4月より現職。国際文化財保存修復研究センター(ICCROM)理事。著作に「近代和風建築」(『日本の美術、第450号』、2003年)「世界文化遺産の思想」(2017年、共著)など。
■畠山 健太郎(外務省 大臣官房 国際文化協力室長)
2002年東京大学法学部卒業、同年外務省入省。イェール大学(米国)にて2006年に修士号(東アジア研究)を取得。外務省北米局北米第一課、国際法局条約課、アジア太平洋局地域政策課、在中国日本大使館等での勤務後、総合外交政策局総務課外交政策調整官、同局政策企画
室長を経て、2023年9月から現職。外務省国際文化協力室は、広報文化外交の一環として、ユネスコや国連大学などの国際機関を通じた多国間協力を担当し、文化遺産保護や教育の普及などの分野で積極的な国際貢献と日本への理解促進のための取組を行っている。
【文化遺産国際協力コンソーシアム 概要】
代表者: 会長 青柳 正規
所在地: 〒110-8713 東京都台東区上野公園13-43
東京文化財研究所文化遺産国際協力センター内
設立 : 2006年6月
URL : https://www.jcic-heritage.jp/
TEL : 03-3823-4841
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