「シニア世代の脳波TIPS」を開発
~脳波データよりTVCM広告への反応に特徴~
株式会社東急エージェンシー(本社:東京都港区 代表取締役 社長執行役員:高坂俊之)は新たなクリエイティブメソッドとして、脳波データを基にした「シニア世代の脳波TIPS」を開発したことをお知らせいたします。
当社は、「データとクリエイティビティ」を融合し、お客さまの事業成長に効果を発揮する統合ソリューションの開発、提供に取り組んでいます。
「脳波プロジェクト」(※1)では、TVCMの広告クリエイティブ表現において、脳波データ(※2)に基づいて、どのようなメッセージが購買行動につながるのかを研究しています。このたびシニア世代のTVCM視聴時の脳波実測データについて、クリエイターの経験、知見およびストラテジックプランナーの戦略視点で研究・分析し、「シニア世代の脳波TIPS」としてまとめました。
●「シニア世代の脳波TIPS」
テレビの接触度が高く、購買行動における重要ターゲットであるシニア世代(60~70歳)を調査対象として、「美容」「健康」「保険」カテゴリについて、それぞれのTVCM視聴時の脳波の動きを分析しました。その結果、世代別にみたシニア層特有の特徴だけでなく、性別における特徴も確認できました。
【TIPS1】
<シニア女性は「ポジティブ」がお好き>
シニア女性に向けたメッセージには、「老い」についてネガティブに描くのは避けるべき。コンプレックスを刺激するよりも、解決することによって得られる明るい結果をイメージしたほうが、興味喚起や好意度につながる。
【TIPS2】
<シニア男性は「論理的」な伝え方で、興味を喚起される>
「課題・問題」がどのように解決されるかを論理的に説明したCMに対し、興味を抱く傾向がある。何の商品か、商品機能・特徴の順に、説明するCM構成が理解されやすい。
【TIPS3】
<シニアは「歌もの、ダンスCM」すべてが好きなわけではない>
歌もの、ダンスものは、情報の詰め込み過ぎに注意。歌、メロディ、映像、ダンス、商品特徴と次々に情報が伝えられると理解が追いつかない。商品名とシンプルな特徴のみを覚えてもらうためなら、動きや音とともに伝えることは受け入れられる。
※1 「脳波プロジェクト」
脳波データの分析を基に、クリエイティブメソッドおよび広告表現の開発を行う、当社内の脳波研究開発プロジェクト。クリエイター、ストラテジックプランナー、デジタルプランナー、データアナリストのメンバーで構成。これまでに300名を超える脳波データを分析し、2023年春には20~40代の脳波TIPSも開発。
※2 分析に使用している「脳波データ」
XICA社による実測データ。「脳波データ」「対象者へのアンケート」「クリエイティブ要素」の関係性を独自のアルゴリズムで分析することで、CM効果につながるクリエイティブ要素を明らかにし、クリエイティブ開発に活かす仕組み。CM視聴時に電極を頭部に装着することで得る16か所の脳波形を、下記3つの波形に変換し、見える化したデータ。
・感情距離:対象への感情距離(接近・逃避)の度合い
・感情強度:無意識下での感情の大きさ・反応の度合い
・注目度 :情報に対し、どれくらい能動的な処理をしているかの度合い
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