<自転車の安全利用促進委員会レポート> 奈良県教育委員会主催「令和6年度交通安全教室講習会」にて 「自転車通学指導セミナー」を8月19日(月)に開催 奈良県の教職員約100名が参加
自転車の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会は、2024年8月19日(月)に奈良県教育委員会主催のエルトピア奈良で行われた『令和6年度学校安全教室推進事業交通安全教室講習会』にて自転車通学指導セミナーを実施し、奈良県内の幼稚園・保育園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・特別支援学校等の教職員約100名が参加されました。
奈良県は、通学時の自転車事故加害者割合が高く、当委員会の調査では2022年に発生した1万人あたりの通学時の自転車事故のうち加害者(第1当事者)となった割合が中学生13.3%(全国ワースト22位)、高校生26.67%(全国ワースト7位)と、高校生は約4件に1件が生徒自身加害者(第1当事者)の事故となっており、交通安全教育指導の重要性が高まっています。
講師の遠藤 まさ子(自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト)は、幼・小・中・高校生の自転車事故の傾向や特徴、事故データに触れ、自転車を取り巻く法律、学生のリスク予測・技術力の向上のポイント等を挙げ、全国の学校で実際に行われている交通安全の取り組み事例を具体的に紹介しました。
よく見られる交通違反に関し、「車の運転免許を持っていない学生の多くは、道路標識等を正しく理解できておらず、青切符導入に際し改めて交通ルールを確認し、指導が必要です。理解しないままだと周りの人に危険を及ぼしてしまうこともあるので何度も伝えることが重要です。」と説明しました。また、自転車自体の安全性について指導していくことの重要性に触れ、「安全基準をクリアしたBAAマークの貼られた自転車を選ぶことや、日ごろのメンテナンスの重要性を指導していくことで、事故を未然に防ぐことができます。」と説明しました。
【参加した教職員の感想】
・低学年に関しては、家庭で遊びながら交通ルールを学べるものを保護者会で紹介したい。
・色々なコンテンツを活用して、被害者になる可能性だけではなく、加害者になる可能性もある事を伝えていきたい。
・通学用自転車購入の際には、BAAマーク付きを推奨したい。
■参考資料
≪講師略歴≫
遠藤 まさ子
自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト
自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い各誌に寄稿。自転車の中でも子ども乗せ自転車、幼児車、電動アシスト自転車を得意とし、各種メディアで自転車の利活用、安全指導等解説を行う。
≪自転車の安全利用促進委員会≫
自転車の安全利用促進委員会とは、一般社団法人自転車協会の協力を受け、安全安心な自転車利用のための啓発活動を行う団体です。自転車の利用者の方々に快適な自転車生活を送って頂くため、購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報発信を行っています。また、活動の一環として教職員や学生を対象とした、自転車通学指導セミナーも全国で開催しています。
≪BAAマーク≫
BAAマークは、一般社団法人自転車協会が定める自転車安全基準に適合した自転車に貼られています。自転車安全基準には全部で約90項目の検査項目があり、ブレーキ制動性能、フレーム・駆動部の強度、ライトの光度、リフレクターの反射性能などの検査に合格する必要があります。
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