不老長寿テックスタートアップTAZ Inc.が、 安全性の高い食品成分による老化細胞除去効果を実証し 『Senolytic food(老化細胞を除去する食品)』の概念を 国際会議ARDDで研究発表
不老長寿テックの研究開発を展開するTAZ Inc.(代表取締役社長:高橋 祥子、本社:東京都文京区、以下 TAZ)は、安全性の高い食品成分による老化細胞除去効果を実証し、2024年8月26日よりデンマークのコペンハーゲン大学で行われる国際会議Aging Research and Drug Discovery(ARDD)で『Senolytic food(老化細胞を除去する食品)』の概念について研究成果を発表しました。
■研究の背景・目的
ヒトの体内では、加齢に伴い増殖能力を失った「老化細胞」が蓄積することが知られています。これらの細胞は、動脈硬化や脂肪肝などの加齢性疾患や老化現象の一因となります。近年、老化細胞を体内から除去することによって、これらの病態の発症を遅らせることが可能であるとする研究結果が報告されています。老化細胞の除去は、健康寿命の延長に寄与する可能性があり、これを実現するための安全かつ効果的な方法の開発が急務とされています。一方で、世界で発見されている老化細胞除去成分の多くは抗がん剤であり、私たちの研究チームでは安全性の高い食品成分を用いた老化細胞除去の方法を模索することを目的としました。
■研究方法・研究結果について
私たちの研究チームは、代謝過程で過剰に生成されるアンモニアが老化細胞の恒常性を支えるメカニズムに着目しました。この着眼点を基に、安全な食品成分を用いてアンモニアの排出を促進し、老化細胞を効果的に除去する方法を開発しました。78週齢の老齢マウスを対象に実施した動物実験において、特定の食品成分を4週間摂取させることでアンモニアが有意に排出され、同時に老化細胞のマーカーが肝臓や腎臓を中心に有意減少することを確認しました。これにより、老化細胞の除去における食品成分の有効性が明らかになりました。
今回の研究成果は、『Senolytic food(老化細胞を除去する食品)』の開発に向けた重要な一歩となり、将来的には老化や加齢性疾患の予防に対する新たな選択肢を提供することが期待されます。今後も継続的な研究を通じて、この新しいアプローチが実際の健康増進にどのように役立つかをさらに詳細に解明していく所存です。
なお、本研究成果については特許出願中です。
発表演題:Demonstrating Senescent Cell Clearance Through “Senolytic Foods” in an Aged Mouse Model
■会社概要
TAZ Inc.(株式会社たづ)は、起業家兼生命科学者の高橋 祥子が「不老長寿をすべての人に」を掲げて設立し抗老化テック関連の創薬研究・商品企画開発を行う東京大学発バイオテクノロジースタートアップ。抗加齢成分のスクリーニング研究や、加齢に伴う疾患に特有のバイオマーカーの開発、さらにはそれらの疾患に対する創薬研究を行っています。医療機関と連携した抗老化関連商品の研究開発と商品企画も積極的に進めています。
会社名 : TAZ Inc.(株式会社たづ)
所在地 : 東京都文京区本郷3-38-10 BIZComfort本郷38
代表者 : 代表取締役社長 高橋 祥子
事業概要: 抗老化関連の研究開発・商品企画開発
企業URL : https://taz-co.jp/
■代表者プロフィール
代表取締役社長 高橋 祥子
2010年京都大学農学部卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻博士課程在籍中の2013年に、ゲノム解析スタートアップの株式会社ジーンクエストを起業し、代表取締役社長就任。2015年同博士課程修了。2023年不老長寿テックスタートアップ「TAZ Inc.」設立、代表取締役就任。世界経済フォーラムYoung Global Leaders、Newsweek「世界が尊敬する日本人100」に選出等。現在は東北大学特任教授(客員)、文部科学省科学技術・学術審議会委員、東京大学経営協議会委員、東北大学ベンチャーパートナーズ社外取締役等も務める。著書『生命科学的思考』等。
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