自動車のカラーデザインコンテスト 「オートカラーアウォード2014」 各賞受賞車について
一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、所在地:東京都千代田区、理事長:小町谷 朝生)では、自動車の色彩が持つ情感の豊かさを積極的に訴えかけてゆく中で、さらに文化的な深みを持った、優れた製品が社会に普及することを目指し、優れた自動車のカラーデザインを顕彰する制度「オートカラーアウォード」を1999年より実施しております。
この度12月13日に文化学園大学(東京渋谷区)にて「オートカラーアウォード2014」の審査会が行われ、各賞が決定いたしましたので、お知らせいたします。
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トヨタ自動車株式会社「LEXUS IS 300h」
1.グランプリ(総合的に最も優れたカラーデザインに贈られる)
●トヨタ自動車株式会社「LEXUS IS 300h」
ソニックチタニウム(エクステリア)/トパーズブラウン(インテリア)
担当デザイナー 北村 陽一朗氏(きたむら よういちろう)氏
【メーカーのアピールポイント】
日本発プレミアムブランドISで追求したプログレッシブラグジュアリー表現とは、シンプルながら一言で表しきれない「奥深さ」を形にすることである。
エクステリアの「ソニックチタニウム」は、チタニウムの硬質なイメージをモチーフに、若干ウォームな色調を付与し、よりダイナミックな陰影感を演出。コントラストはあらゆる光源でも褪せず、夕刻時にはその陰影感が最大化。多様な表情をみせる「奥深さ」を表現。またインテリアの「トパーズブラウン」は、トパーズ(黄玉)の色調が持つモダンさと美しさを追求。
内外で異なる質感/イメージを調和させ、シンプルさと「奥深さ」を表現した。
【発表会での有元 正存審査委員長のコメント】
今回はインテリアのデザインに力を入れたものが多かった。この背景にはライフスタイルオリエンテッドというデザインの考え方があるのだろう。その一方、審査会では「THEクルマの色」という言い方をしていたが、クルマの色の美しさ、かっこよさという方向もある。先のインテリア発のカラーデザインと、このTHEクルマの色という方向の、2つの視点のせめぎ合いだったが、結果、クルマの色の美しさを重視する方向になり、「LEXUS IS 300h」のソニックチタニウムが選ばれた。
ソニックチタニウムは、ハイライトからシェードまで明暗のレンジが広い。陰影感が強くどんな光の状況でもきれいにみえ、ISの造形にもあっている。
2.準グランプリ(グランプリに次いで優れたカラーデザインに贈られる)
●日産自動車株式会社「キューブ 15X ロルブーセレクション」
スオミブルー(PM) #RBK(エクステリア)/ロルブー(X)(インテリア)
担当デザイナー 満月 夕姫(まんげつ ゆき)氏
【メーカーのアピールポイント】
応募色の開発コンセプト「My room meets Scandinavian Interior」。
北欧のカフェを思わせるあたたかなインテリアカラーと大自然の空気を閉じ込めたようなエクステリアカラーがコンセプト。インテリアは、ライトグレーの内装に大きなチェック柄クロスのシートを組み合わせ、キューブならではの遊び心ある空間に。エクステリアは、彩度はやや控えめに、色相は緑みを強くすることにより、ひとひねりある色に仕上げた。「ロルブー」とは北欧の漁師小屋を改装した宿泊施設、「スオミブルー」とはフィンランド語でフィンランドの人々を意味する。「知る人ぞ知る」「マニアックな」「一貫したストーリー」などのイメージはターゲットカスタマーである“大人若者”のマインドを表現している。
【発表会での有元 正存審査委員長のコメント】
グランプリの受賞理由で説明したように、今回はインテリアに力の入ったものが多かった。インテリアをメインにカラーのコンセプトをつくるというのは以前からあったものだが、今回はそれが際立った形で出ており、自動車への価値観の変化がうかがえる。その中で「キューブ 15X ロルブーセレクション」は人気の北欧からインスピレーションを得て、色々な要素がある中で、それをそぎ落として、クルマのインテリアとして魅力的に昇華している。
3.ファッションカラー賞(時代の価値観やライフスタイルを先鋭に表現した優れたカラーデザインに贈られる)
●フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社「ビートルカブリオレ60's」
デニムブルー(エクステリア)/ブラック&アトランティックブルー(インテリア)
プレゼンテーター 永瀬 萌生(ながせ もえみ)氏
【メーカーのアピールポイント】
フォルクスワーゲンの原点である「タイプ1」をベースにしたカブリオレは、1949年に登場。その後北米を中心に時にカルチャーとしての存在感を高め、そして国境を越えあらゆる国で愛されてきた。そんなビートルが歩んできた歴史、それぞれの年代の時代背景を意識しながら、現代風にアレンジされたのがビートルカブリオレ50'S、60's、70'sの3つのモデルである。
この「ビートルカブリオレ60's」は、ヒッピー、フラワームーブメント、自由な1960年代のアメリカ西海岸を想起させるカラーデザイン。内外装ともに水色でコーディネートされている。
【発表会での審査委員 池西 美知子氏のコメント】
決定理由としてまず伝えたいのは、シンプルに、「かっこいい、おしゃれ、乗ってみたい」と思うクルマということである。60'sとあるが、懐古趣味ではなく現代にみてかっこいい、美しいものになっている。
また、今やどんな高級なブランドでもデニムのラインを揃えており、それだけ老若男女問わずに重要になっているデニムを色名に使っている。これは現代のライフスタイルにフィットするカラーであり、高級であると同時に気のおけないカジュアルさを、見事にクルマの色として表現している。
■参考・オートカラーアウォードについて
主催:一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、理事長:小町谷 朝生/東京芸術大学名誉教授)
後援:日本商工会議所、東京商工会議所、公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会、公益財団法人日本デザイン振興会、一般社団法人日本自動車工業会、日本自動車輸入組合、一般社団法人日本テキスタイルデザイン協会、一般社団法人日本塗料工業会、一般社団法人日本自動車販売協会連合会
協力:文化学園大学、文化服装学院
WEBサイト: http://www.jafca.org/seminar/autocolor/
<応募対象車種>
●2013年1月1日~2013年12月末日までに、一般消費者に対し、購入できる旨を発表した車*1
●日本国内市場向けに販売されたカラーデザインである車
*1自治体や法人へのリース導入も含む。
<審査委員会>
●グランプリ・ファッションカラー審査委員 7名で構成
委員長:有元 正存(ありもと まさつぐ)/自動車デザイン評論家
●オートカラーデザイナーズセレクション審査委員
JAFCA自動車色彩分科会メンバー代表で構成。
スズキ株式会社/セージ・オートモーティブ・インテリア株式会社/ダイハツ工業株式会社/トヨタ自動車株式会社/日産自動車株式会社/富士重工業株式会社/株式会社本田技術研究所/マツダ株式会社/三菱自動車工業株式会社
●プロダクツCMFデザイナーズセレクション
家電などのプロダクトメーカー(5社)のデザイナーで構成。
カシオ計算機株式会社/シャープ株式会社/ソニー株式会社/パナソニック株式会社/富士通デザイン株式会社
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