近大工学部と東広島市教育委員会が教育連携に関する覚書を締結 不登校児童・生徒への支援など地域の教育課題の解決をめざす
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2025年3月24日 16:30近畿大学工学部(広島県東広島市)と東広島市教育委員会(広島県東広島市)は、令和7年(2025年)3月24日(月)、教育連携に関する覚書を締結しました。
【本件のポイント】
●近畿大学工学部と東広島市教育委員会が教育連携に関する覚書を締結
●不登校児童・生徒を対象とした支援プログラムを構築し、社会的自立を促すことをめざす
●早期の学校体験や市教育委員会からのゲスト講師の招致を通じ、質の高い理系教員を養成
【本件の内容】
近畿大学工学部は東広島市教育委員会と連携し、令和元年(2019年)から大学教員による市内の小・中学校への出前講座「科学の芽育成講座」を実施しています。また、eSTEAM教育の取り組みとして、令和3年(2021年)から市内の中学校で大学教員が工学分野の最先端授業を実施する「小・中一貫教育推進事業」などさまざまな教育連携を行ってきました。このたび、新たに教育連携に関する覚書を締結することで、これまでの連携をさらに強固にし、学校間の人的・知的交流を通じて教育上の諸課題に対応することにより、東広島市並びに大学における教育の充実及び発展を図ります。
今後は、これまでの取り組みに加えて、教員養成に係る講義に東広島市教育委員会から指導主事などの講師派遣を予定しています。
さらに高屋町内の小・中学校での学校体験活動に、教員をめざす大学1~3年生を受け入れます。学校体験活動では、学校行事、部活動、授業運営の補助などを想定し、大学4年生で行う教育実習より前に実施することで、早い段階で教員という職業への理解を深め、教育に関する関心・目的意識をより一層向上させることをめざします。
また、近畿大学工学部の卒業生で、東広島市内の公立中学校に赴任した現役教諭を対象に赴任校の管理職と本人との面談を実施し、教職課程の改善点をヒアリングし、カリキュラムや学生指導の改善につなげます。
加えて、高屋町内の不登校児童・生徒への支援の仕組みづくりを進め地域の教育課題の解決に貢献することをめざします。東広島市では、2023年度(令和5年度)調査において小学生1,000人当たりの不登校児童数は24.2人、中学生1,000人当たりの不登校生徒数は72.0人といずれも年々増加傾向にあり、早急な対応が求められています。そこで、近畿大学工学部の教職課程の学生や教職員などの人的資源や、施設、設備を生かし、高屋町内の不登校児童・生徒が自主的に活動できるプログラムを構築し、学習や体験活動を通して社会的に自立を促すことをめざします。
今回の教育連携の一環となる「不登校児童・生徒を対象とした支援プログラムの構築」は、近畿大学工学部教育推進センター教授 松岡敬興らが、「東広島市・近畿大学Town&Gown構想」の令和7年度(2025年度)新規COMMONプロジェクトとして取り組む予定です。
<本協定による連携事項>
(1)教員養成に関すること
(2)教員の資質向上に関すること
(3)教育上の諸課題への対応に関すること
(4)その他、双方が必要と認めること
【連携事業の具体案】
<すでに実施している事項>
①大学教員による市内小・中学校での出前講座「科学の芽育成講座」
②大学教員による市内中学校での大学教員による工学分野の最先端授業の提供(eSTEAM教育の取り組み)
<今後予定している事項>
①近畿大学工学部教職課程履修者を対象とした、東広島市教育委員会の指導主事を交えた講義の実施
②高屋町内の小・中学校での近畿大学工学部教職課程履修者の学校体験活動の受け入れ
③近畿大学工学部卒業者の赴任校(市内公立中学校)へのヒアリングの実施
④高屋町内の小・中学校での不登校児童・生徒への支援体制の構築
【関連リンク】
工学部 機械工学科 教授 樹野淳也(タツノジュンヤ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/415-tatsuno-junya.html
工学部 教育推進センター 教授 松岡敬興(マツオカヨシキ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/2522-matsuoka-yoshiki.html
工学部
https://www.kindai.ac.jp/engineering/