atpress

衛星データとAIで 「花粉症対策 × 森林経営 × カーボンクレジット」を実現する リモートセンシング解析サービスを正式リリース

サービス
2025年4月9日 09:45
FacebookTwitterLine

株式会社woodinfo(代表取締役:中村 裕幸)は、衛星画像・ドローン・地上実測を組み合わせてスギ雄花着生量と花粉飛散量を高精度に可視化する「統合型モニタリングシステム」の実証を完了し、その成果をもとに「花粉発生源解析サービス」の提供を開始しました。本システムは経済産業省 令和5・6年度「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業」の支援を受け、山口県長門市市有林(協力:山口県農林総合技術センター、リフォレながと)および鹿児島大学附属高隅演習林(協力:鹿児島大学農学部)で検証を実施。衛星画像のみで雄花着生位置と密度を推定するモデルの正答率は71%に到達し、地上検証によって信頼性が確認されました。


高解像度衛星画像による雄花密度マップ

高解像度衛星画像による雄花密度マップ


■花粉発生源解析サービスの概要

利用者が対象森林の位置図を送付すると、花粉発生源の座標情報と推定飛散量を数値データとして納品します。出力形式はシェープファイルやCSVに対応しており、既存のGIS・森林管理システムへ容易に取り込めます。解析には、Pleiadesなどの高解像度衛星とSentinel 2などの中分解能衛星を組み合わせたマルチバンド解析を採用することも可能です。無線型RTKとドローン撮影による地上検証で継続的に精度を向上させていくほか、現状では人の目視によるスギ雄花着生のランク判定もドローンで代行、自動化を実現しました。



■実証で得られた効果

実証解析による試算では、花粉高密度林分を限定的に伐採した場合、年間花粉飛散量は20〜30%低減し、伐採コストも15%削減できる見込みです。さらに、中分解能衛星を6日周期でモニタリングする手法を組み合わせることで、施業効率は従来比で最大157%向上する計算となりました。これらの数値は、花粉症対策と森林施業の費用対効果を客観的に示す根拠となります。



■ボランタリークレジット創出への展開

本プロジェクトで培った衛星画像解析技術は、森林由来のボランタリークレジット創出業務にも応用を開始しています。衛星データによる樹冠レベルのバイオマス量推定と、伐採・再造林後のCO2吸収量モニタリングを組み合わせ、クレジット検証に必要なデータをリモートセンシングで提供します。これにより、従来の地上調査に比べて大幅なコスト削減とスピードアップが可能となり、国内外の企業が求める高精度かつ透明性の高い森林クレジット創出を支援します。



■会社概要

株式会社woodinfo

代表者 : 代表取締役 中村 裕幸

所在地 : 〒167-0021 東京都杉並区井草5-18-13 KIビル 403

設立  : 2011年7月

事業内容: ・森林・木材流通業に特化したシステム開発・販売

      ・スマート林業、スマートシティプロジェクト実施

      ・森林調査計測と生態系分析

資本金 : 2,400万円

URL   : https://www.woodinfo.jp/