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自転車月間に合わせ 「自転車の利用実態と安全運転に関する意識調査」を実施

調査・報告
2025年4月24日 14:00
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共栄火災海上保険株式会社(本社:東京都港区新橋1-18-6、社長:石戸谷 浩徳)は、今年も5月の自転車月間に合わせ、全国から20歳以上の1,065名を対象に「自転車の利用実態と安全運転に関する意識調査」を実施しました。

本調査は、日常生活での移動手段として月に1回以上、自転車を利用されている方々の日頃の利用実態を把握するとともに、自転車の運転で危ないと感じたこと、さらに各地域で施行が進められている自転車保険の加入を義務付ける条例についての認知度と自転車保険への加入状況を明らかにすることで、自転車での事故を未然に防ぎ、より安全に安心して自転車を利用することの一考察として、2021年より毎年実施しているものです。

今回の調査では、2026年までに施行が予定されている自転車の交通違反に対する反則金(青切符)導入についての認知度を調査項目に加えて実施しました。



《調査結果サマリー》

<自転車の利用実態>

■「電動アシスト車」利用の目的は「坂道での運転補助」が過半数(Q2)

電動アシスト車の利用理由で最も多かったのは「坂道などの運転の補助」(55.8%)で、年々増加傾向にあります。年代別では、30代の36.0%が「子どもの送迎」をきっかけとして挙げており、全年代の中で最も高い割合となりました。この結果から、子育て世代の30代が子どもを送迎する際に、電動アシスト車を活用している状況がうかがえます。


■年代別の利用頻度では、20代が突出(Q4)(Q5)

自転車を週3~5回以上利用している人のうち、最も多かったのは20代で76.0%と突出していました。また、20代の自転車利用の場面を見ると、「通勤・通学」(48.6%)、「業務・仕事での移動」(38.5%)となっており、仕事に関連する利用が87.1%と他の年代を大きく引き離している実態がうかがえました。


<自転車事故を防ぐために気をつけたいことは…>

■ヘルメット着用率は約3割(Q6)

2023年4月のヘルメット着用努力義務化後、今回の調査で「着用している」割合は30.1%と昨年比で約5ポイント増加しましたが、一方で「着用せず、今後も着用しない」割合も40.8%(昨年は42.4%)と依然として4割を超える結果となりました。


■危ないと感じる「ながら運転」(Q7)

昨年の調査で1位であった「自転車の急な飛び出し」に代わり、今回の調査では「スマートフォン・携帯電話のながら運転」(59.9%)が1位となりました。「傘を差しながらの運転」(43.5%、同3位)や「片手に荷物を持ちながらの運転」(29.9%、同10位)といった状況からも、自転車運転中の「ながら運転」に対する危険性の認識が高まっていることが示唆されます。


■自転車の交通違反に対する反則金(青切符)導入の認知度は約7割に(Q9)

自転車の交通違反への反則金(青切符)について、全体の68.5%が「知っている」と回答しており、「知らない」を大きく上回りました。年代別に見ると、20代と60代が約8割と認知度が高い一方、40代は約6割に留まりました。


<自転車保険の加入実態は…>

■自転車保険の加入者は66.6%、加入のきっかけは年代で分かれる(Q11、Q12、Q13)

自転車保険の加入状況は66.6%で、年代別では「加入している」と「加入を検討している」を合わせた割合が最も高かったのは60歳以上(85.5%)との結果となりました。

加入のきっかけで最も多かったのは「自治体で法制化され、保険加入が義務付けられたため」(49.1%)で、次いで「自分(もしくは家族)が加害者になった時に備えて」(45.6%)との結果となりました。若年層は保険加入の義務化を理由とする割合が高く、高年齢層は加害者となってしまった時への備えを重視する傾向が見られました。



【調査概要】

名称  :自転車ユーザーにみる「自転車の利用実態と安全運転に関する意識調査」

実施時期:2025年3月21日~22日

調査方法:インターネットを通じてのWEB調査

調査対象:全国にお住まいの20歳以上の男女で、月に1回以上自転車を利用する方

調査人数:1,065名(有効回答数)


調査対象者の内訳

調査対象者の内訳


Q1. 設問の中から、あなたが最も高い頻度で乗る1台をお選びください。

今回の調査では、昨年の調査と同様に「一般車・シティサイクル」が56.1%と過半数を占めました。また、「電動アシスト車」の利用率も21.9%と高く、この2種類を合わせると全体の約8割を占める結果となりました。

年代別に見ると、「スポーツ・競技用自転車」の利用率は、これまでの調査では若年層ほど高い傾向にありましたが、今回の調査では60歳以上が15.5%と最も高い結果となりました。この背景には、昨今の「健康志向」や、趣味としてスポーツ・競技用自転車を利用する方が増えていることがうかがえます。


最も高い頻度で乗る自転車

最も高い頻度で乗る自転車


<Q1で「電動アシスト車」を選択した方への質問>

Q2. 電動アシスト車をご利用になられたきっかけは何ですか?

最も多かった回答は「坂道などの運転の補助」(55.8%)でした。この傾向は過去の調査でも同様で、年々増加傾向にあります。

年代別に見ると、30代の36.0%が「子どもの送迎」をきっかけとして挙げており、昨年の調査と同様に全世代の中で最も高い割合となりました。このことから、子育て世代である30代が子どもを送迎する際に、電動アシスト車を活用している状況がうかがえます。


電動アシスト車を選ぶ理由

電動アシスト車を選ぶ理由


Q3. 電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」として、新たな交通ルールが適用されていますが、ご存知のものをお選びください。(複数回答)

最も認知度が高かったのは「飲酒運転の禁止」(56.1%)でした。次いで「ナンバープレートの装着義務」(47.9%)、「ヘルメット着用の努力義務」(46.9%)といった結果となりました。

年代別に見ると、60歳以上は全ての項目において全体平均を上回る認知度を示す一方で、40代は全ての項目で全体平均を下回る結果となりました。


電動キックボードの交通ルール認知度

電動キックボードの交通ルール認知度


Q4. あなたが自転車を利用される頻度はどのくらいですか?

自転車の利用頻度を見ると、週3~5回以上利用する人の平均は61.7%でした。年代別に見ると、20代が76.0%と最も高く、30代では68.3%、40代では62.1%と、年齢層が上がるにつれて減少傾向となりました。


自転車を利用する頻度

自転車を利用する頻度


Q5. あなたはどのような時に、自転車を利用されていますか?該当するものをすべてお選びください。(複数回答)

最も多かった回答は「生活圏内での利用」(73.6%)でした。次いで「通勤・通学」(42.3%)となり、昨年の調査と同様の順位となりました。

年代別に見ると、20代では「通勤・通学」(48.6%)に加えて「業務・仕事での移動」も38.5%と多く、日々の業務や仕事において自転車が活用されている実態がうかがえました。同様に30代では、「通勤・通学」が50.0%、「業務・仕事での移動」が21.1%といった結果となりました。


自転車を利用するシーン

自転車を利用するシーン


Q6. 自転車を利用するときにヘルメットを着用されていますか?

2023年4月よりヘルメット着用の努力義務が課せられましたが、今回の調査では「着用している」と回答した割合が30.1%となり、昨年比で約5ポイント増加しました。一方で、「着用していないし、今後も着用しない」と回答した割合も依然として4割を超える結果となりました。


自転車利用時のヘルメット着用について

自転車利用時のヘルメット着用について


Q7. 自転車の運転で、「危ない」と感じたことは何ですか?該当するものを以下からお選びください。(複数回答)

最も多かった回答は「スマートフォン、携帯電話を使用しながらの運転」(59.9%)で、次いで、「自転車の急な飛び出し」(57.4%)、「傘を差しながらの運転」(43.5%)となりました。これらの項目は過去の調査でも上位に挙げられており、年代による顕著な差は見られませんでした。


自転車の運転で危ないと感じたこと

自転車の運転で危ないと感じたこと


Q8. 自転車や電動キックボードのシェアリングサービスが普及していますが、利用したことがありますか?

自転車のシェアリングサービスを利用したことがある人は、全体の27.9%となり、昨年の26.9%から1ポイント増えました。

年代別に見ると、20代の利用経験は約6割(59.1%)と昨年の51.4%から大きく増加しました。一方で、年代が上がるにつれて利用経験が減少する傾向に変わりはありませんでした。


自転車等のシェアリングサービス利用率

自転車等のシェアリングサービス利用率


Q9. 改正道路交通法においては、自転車の交通違反に対して反則金を納付させる、いわゆる「青切符」による取締りの導入が規定され、2026年までに施行予定であることをご存知ですか?

自転車の交通違反に対する反則金(青切符)による取締りの導入の認知について調査した結果、全体の68.5%が「知っている」と回答しており、「知らない」(31.5%)を大きく上回る結果となりました。

年代別に見ると、20代と60代の認知度が高い一方で、40代の認知度は59.7%に留まりました。


自転車の交通違反に対する青切符の認知度

自転車の交通違反に対する青切符の認知度


Q10. お住まいの地域で、自転車保険の加入が義務(努力義務を含む)づけられているかご存じですか?

自治体ごとの自転車保険加入義務化に関する認知度については、全体の66.0%が「知っている」と回答し、昨年の調査から大きな変化は見られませんでした。

年代別に見ると、20代の認知度が最も高く、76.9%が「知っている」と回答しました。これは、昨年の調査(67.1%)から約10ポイントの増加となりました。一方、50代(56.7%)と60歳以上(68.5%)は、今回の調査ではいずれも昨年を下回る結果となりました。


お住まいの地域の自転車保険加入義務の認知度

お住まいの地域の自転車保険加入義務の認知度


Q11. あなたは現在、自転車で人にケガをさせたり、物を壊した場合の保険(自転車損害賠償責任保険等)に加入していますか?

自転車保険の加入状況について調査した結果、「加入している」と回答した人は66.6%となり、昨年の調査から大きな変化は見られませんでした。

年代別に見ると、「加入している」と「加入を検討している」を合わせた割合が最も高かったのは60歳以上で85.5%、次いで20代が85.1%となりました。


自転車保健の加入率

自転車保健の加入率


<Q11で「加入している」を選択した方への質問>

Q12. あなたが自転車保険に加入したきっかけは何ですか?きっかけとして最もあてはまるものをお選びください。

最も多かった回答は「自治体で法制化され、義務付けられたため」(49.1%)で、次いで「自分(もしくは家族)が加害者になった時に備えて」(45.6%)との結果となりました。

年代別に見ると、若年層ほど「自治体で法制化され、義務付けられたため」と回答する割合が高く、年代が上がるにつれて「自分(もしくは家族)が加害者になった時に備えて」と回答する割合が高くなる傾向が見られました。


自転車保険の加入理由

自転車保険の加入理由


<Q11で「加入していない(今後も加入しない)」を選択した方への質問>

Q13. あなたが自転車保険に加入していない理由は何ですか?理由として最もあてはまるものを

お選びください。

自転車保険に加入しない理由として最も多かった回答は、「保険料が負担になるから」(50.2%)で、次いで「義務化されていないから」(21.7%)との結果となりました。

年代別に見ると、30代は「保険料が負担になるから」と回答した割合が63.5%と最も高く、60歳以上は「義務化されていないから」と回答した割合が35.5%と高くなるなど、年代によって意識の違いが見られました。また、「その他」では「利用頻度、利用距離が短いから」(40代男性)、「きっかけがないから」(30代女性)などの個別理由による回答がありました。


自転車保険に加入しない理由

自転車保険に加入しない理由

すべての画像

調査対象者の内訳
最も高い頻度で乗る自転車
電動アシスト車を選ぶ理由
電動キックボードの交通ルール認知度
自転車を利用する頻度
自転車を利用するシーン
自転車利用時のヘルメット着用について
自転車の運転で危ないと感じたこと
自転車等のシェアリングサービス利用率
自転車の交通違反に対する青切符の認知度
お住まいの地域の自転車保険加入義務の認知度
自転車保健の加入率
自転車保険の加入理由
自転車保険に加入しない理由