熱中症対策には、適切なタイミングでの水分と塩分の補給がポイン...

熱中症対策には、適切なタイミングでの水分と塩分の補給がポイント! 4割以上の人が熱中症対策のための水分補給で 「水分と同時に塩分も補給する」ことが適切だと認識するも、 実践しているのはわずか1割に過ぎない! 【30代~50代の男女300人「夏場の水分補給」についての実態調査をご報告】

これからの季節、高温多湿になるに従い、脱水症や熱中症などの発生件数が増加していきます。
実際、今回の実態調査では、30代~50代の6割以上が、夏場に「めまい・たちくらみ」「倦怠感」「食欲不振」などの熱中症の症状に似たカラダの不調を感じたことがあると回答しています。熱中症対策は、高温多湿な環境を回避し、脱水症の進行を防ぐことです。特に、熱中症の重症度(軽度、中等度、重度)が進行するにつれて、脱水症も進行することを知ることが重要です。
熱中症対策には、置かれている環境や状況に合わせた適切な水分・塩分の補給が欠かせません。しかしながら、45%の人が「水分と一緒に塩分も補給する」ことが適切だと思っているにも関わらず、実施している割合はわずか13%に留まっている実態が浮かび上がりました。
味の素株式会社 ウェルネス事業部では、このような夏場の水分補給における課題とその実態動向を把握するため、30代~50代の男女300人を対象に、夏場の水分補給として飲んでいる飲料、および、夏場の熱中症対策として適切だと思う水分補給法や実際に実施している方法などを含む「夏場の水分補給」についてのアンケート調査を行いました。

夏場に感じたことがある症状
夏場に感じたことがある症状

【本調査の目的】
本調査を通し、年々増加傾向にある熱中症を起因とする体調不良の発生を低減するため、熱中症対策に役立つ夏場の適切な水分補給について、より多くの方に気づきとなる機会を提供し、理解を深め、実践の普及促進を図る。


▼調査概要
【調査概要】
調査期間  :2015年5月26日~5月27日
調査方法  :インターネットリサーチ(Qzoo会員)
調査対象  :30~59歳の男女
調査回答者数:300名(30代~50代 各100名、男性:158名 女性:142名)
調査タイトル:夏場の水分補給に関するアンケート
調査企画  :味の素株式会社


【夏場に感じたことのある体調不良について】
■1.30代~50代の6割以上が「めまい・たちくらみ」「倦怠感」「食欲不振」など夏場に不調を感じたことがある。

夏場に感じたことのある体調不良について質問したところ、「特にない」と回答したのは約3割に留まり、6割以上の人が何らかの体調不良を感じたと回答しました。その中でも、「めまい・たちくらみ」(40.0%)、「倦怠感」(36.3%)、「食欲不振」(33.3%)などの回答者が上位を占めていました。それぞれ不調を感じた時の対処法として共通して多かったのは、「涼む」「安静にする」「特になにもしない」という回答で、「水分補給」をしていた方はそれぞれの不調によりばらつきはありますが、1割程度の方が行っていました。「めまい・たちくらみ」「倦怠感」「こむらがえり」は体内の水分不足が進んだ状態に現れる不調でもあります。夏場に大量の汗をかいた際に、適切な水分・塩分補給を行えていないことも一因となって、体調不良を起こしている可能性があります。

夏場に感じたことがある症状
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《豆知識~熱中症の症状について~》
熱中症は、症状によって軽度から重度まで3段階で分類することが出来ます。
軽度の場合、最初に現れる症状は、「めまい」「大量の発汗」「立ちくらみ」といった脱水症状ですが、こうした症状を感じても、「なんとなく具合が悪いけれど、大丈夫だろう」と無理をしがちです。こうした脱水症のサインに気づいたら、すぐに涼しい場所に移動してからだを冷やし、適切な水分と塩分の補給を行うことです。これにより、たいていの場合は、症状の悪化を防ぐことができます。

熱中症について
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重症化する前に熱中症を防ぐ重要なポイントは、以下の通りです。
・暑さを避ける(暑い日は無理をしない、ブラインド・換気・冷房を活用する、吸汗・速乾素材の衣類を着る、日傘や帽子を使うなど)
・水分・塩分を適切に補給する(こまめに水分を補給する、発汗量にあわせてスポーツ飲料や経口補水液を使いわけるなど)


【夏場の熱中症対策としての適切な水分補給の認識について】
■2.「水分と一緒に塩分も補給する」ことを適切だと思っている割合が45.0%を占めているのに対し、実践している割合は13.3%と3割以上の乖離がある

また、夏場の水分補給方法として回答者が適切だと思った方法は、「こまめに」「朝起きたら」「夜寝る前に」といずれも推奨する方法が回答されていました。しかし、「喉が乾いたら」という、水分補給が遅れがちになる方法を回答した方が47.0%と多く見られました。さらには、夏の水分補給としては推奨されない、「ビール(アルコール飲料)」と回答した方も2.3%という結果になりました。また、実際に行っている水分補給方法についても聞いてみたところ、ほぼ同様の傾向が見られました。
その中で違った傾向を示したのが、「水分と一緒に塩分も補給する」「スポーツドリンクを飲む」で、水分と一緒に塩分も摂ることを適切だと思っている人の割合が45.0%を占めているのに対し、実際に行っている人の割合は13.3%と1割強に留まり、3割以上の乖離がみられました。
一般的に、「水分補給が大切です」と伝えられますが、水分は塩分と一緒に補給することが重要です。
今回の調査から、水分だけでは十分でないといった認識が半数程度浸透している実態がみられますが、認識していない方も含め実行に移せていない方が全体の9割にも上っています。この中には、実際に行えているにもかかわらず認識していない方、実際に行っていない方が含まれると思われます。この、水分・塩分補給が実行されていない理由を、今後明らかにしていく必要があると思われます。

夏場の水分補給方法
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《豆知識~最適な水分補給について~》
熱中症は、発汗による「体内の水分・塩分バランスが崩れる」「体温調整機能が破たんする」等によって発症します。
それらを防ぐためには、発汗で失われた水分と塩分(電解質)を発汗量に合わせて補給することが重要です。

水分補給と体内の変化
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■3.夏場の水分補給で4割以上が飲んでいる飲料は「お茶」「炭酸水・ミネラルウォーター」「スポーツ飲料」

熱中症対策とは別に、実際に夏場にどんなものを飲んでいるか聞いてみたところ、緑茶・紅茶・コーヒーなどの「カフェイン入りのお茶」(50.3%)、麦茶などの「ノンカフェインのお茶」(46.0%)、「炭酸水・ミネラルウォーター」(45.7%)、「スポーツ飲料」(45.3%)が、「水道水」(37.0%)を押さえて上位を占めました。
夏場の水分補給で重視している点を聞いてみたところ、「どこでも買える」(49.7%)、「値段が安い」(48.3%)、「ミネラルと共に水分補給できる」(40.0%)が上位を占めました。どこでも買える便利さと値段の安さに加え、「ミネラルと共に水分補給できる」といった、水分補給効果を意識している実態があることがわかりました。

夏場の水分補給飲料
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一方で、食塩と砂糖(ナトリウムとブドウ糖)を混合し、水に溶かした「経口補水液」という存在を知っている方は、今回の調査では7割と高い認知度を示しましたが、夏場の飲料として飲んでいる方は4.7%と低い実態がわかりました。飲んでいる方の理由で最も多かったのは「水分補給の効果が高いから」(71.4%)と突出していましたが、飲んでいない理由として「病気や体調不良ではないから」(16.8%)といった、体調が悪くなったら飲む飲み物、という認識があることもわかりました。

熱中症対策として、こまめに水分補給することは重要ですが、発汗などにより体内の水分・塩分のバランスが崩れた状態で水分を摂りすぎると体液の電解質濃度が薄くなってしまい、かえって水分不足が進むことはあまり知られていません。夏場では水分と塩分をバランスよく補給することにも気を付けて、飲み物を選択する習慣をつけておくと安心です。


《豆知識~各日常シーン別の適した水分・塩分補給~》
<体の渇きのサイン>
各日常シーン別を参考に、からだの水分状態に合わせ、適切な水分・塩分補給で早目に対処していくことが重要です。

夏場の適切な水分補給飲料
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味の素株式会社 「上手に活用したい水分補給に最適な経口補水液」
*ナトリウムは食塩に含まれる成分の一部で、塩分量の換算には下記の計算式を使用します。
ナトリウム量(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)


正常 :健康時(日常生活)
境界域:体内の水分・塩分のバランスが崩れ始めている時
    (軽い運動、入浴、軽度暑熱下、発熱時)
脱水症:日常活動や生命維持活動に障害が生じている時
    (熱中症、下痢、嘔吐、発熱時)
出典 :味の素株式会社『熱中症対策を含めた日常生活における
    水分・電解質補給の重要性“前脱水ケアのすすめ”』


【まとめ】
熱中症のメカニズムを紐解くと、「高温多湿が原因で生じた脱水症に伴い出現する諸症状」と言うことができます。夏場の熱中症対策における適切な水分補給とは、脱水症を改善させるために適切なタイミングで水分と塩分(電解質)を速やかに確実に補うことです。

今回の調査では、「水分と一緒に塩分も補給する」ことを適切だと思っている割合が4割以上を占め、適切な水分補給の認識が浸透しつつある実態が見えてきましたが、一方で、実践に移している人はわずか1割程度という結果となりました。また、飲み物を選ぶ際の基準に、「ミネラルと共に水分補給できるもの」といった嗜好も働いていることがわかりました。

からだの中の水分が不足してくると、体に必要な栄養素や酸素を取り込めなくなったり、不要になった老廃物を排出できなくなったり、体温コントロールに支障を来したりします。また、適切な治療を受けないでいると、命に関わるような重篤な状態に陥ってしまう恐れがあります。特に普通に生活していても大量に発汗する夏場は、注意が必要です。おしっこの色の黄色が濃くなる、トイレに行く回数が減っている、暑いところでも汗をかけない、などの状態は脱水になっている可能性がありますので、早目早目に、普段から気を付けて水分と塩分を補給するよう、心掛けることが重要です。


<監修>神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 教授 谷口 英喜 先生
▼味の素株式会社 ウェルネス事業部 ニュートリションケアグループ について
「おいしさを実現する独自技術」、「100年以上にわたるアミノ酸の知見」、「栄養組成の医療分野での開発の知見」をベースに“少量で高栄養”、“おいしさ”を軸とした「栄養ケア食品」を提供している味の素株式会社 ウェルネス事業部 ニュートリションケアグループでは、夏場や日常での水分補給の重要性や経口補水液の理解を深めていただくために、様々なお役立ち情報の発信を行っております。
詳しくはこちらまで: http://www.ajinomoto.co.jp/nutricare/public/keikouhosui_list/


▼情報・画像の引用について
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