今年多くの人が決断した9つの「コト」ランキング All About「国民の決断2015」を発表! 1位は「がん検診を受ける決断」 相次ぐ著名人のがん報道に衝撃 タレント・北斗晶氏の乳がん告白を受け“3割”の女性が決断
総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:江幡哲也)は、2013年より実施しているアワード企画「国民の決断」において、今年も全9部門のランキングを決定いたしましたので発表いたします。
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国民の決断アワード2015
「国民の決断」は、その年、生活者の身の回りで特徴的だったと思われる“コト”とそれに対する「決断」について、住まい/マネー/転職・起業/妊娠・出産/老後/消費・購買/健康/進学・就職/結婚・離婚・再婚の計9部門において、約900名のガイド(専門家)のアンケート結果をもとにAll About編集部が審議を行い、総合ランキングと部門別ランキングを発表するアワード企画です。
人は、生まれてから死ぬまでに多くの「決断」の場面に遭遇します。このアワードを通じて、多くの人が直面した人生の様々な「決断」を明らかにし、All Aboutおよびガイドが解決の糸口を提供していくことで、生活者にとって後悔のない「決断」ができるよう支援していきます。
■「国民の決断2015」の特設サイト:
http://allabout.co.jp/award/2015_kokumin/
【総合ランキング】
<順位:項目(部門)>
1位:相次ぐ著名人のがん報道に衝撃 がん検診を受ける決断(健康部門)
2位:都会を捨て、田舎に向かう若者が急増 地方移住する決断(住まい部門)
3位:子育てもオトコの人生の一部 パパが育休を取る決断(妊娠・出産部門)
4位:個人向け「ラップ口座」残高が3兆円超え 貯めるより投資する決断(マネー部門)
5位:企業・自治体によるLGBTへの受入体制も充実 “性”の多様性を尊重する決断(結婚・離婚・再婚部門)
6位:2枚目の名刺を忍ばせよう 複業を持つ決断(転職・起業部門)
7位:ノーリタイヤシニアが急増 一生働く決断(老後部門)
8位:会社探しの猶予期間が激減 “待ったなし”の入社決断?(進学・就職部門)
9位:音楽・映画は定額利用が当たり前 所有せずに楽しむ決断(消費・購買部門)
【総合ランキング詳細】
■1位 がん検診を受ける決断(健康部門)
今年は有名人の相次ぐがん報道に衝撃が走りました。オールアバウトが今年11月、20代から50代の女性を対象に行ったインターネットリサーチ(有効サンプル数2,200)の結果、タレントの北斗晶さんが乳がんであることを告白した報道を見て、「乳がん検診をすぐ予約した」と回答した女性の割合は7.9%。「検診を受けようと思った」と回答した女性(21.0%)と併せると、3割近くの女性がこの報道に影響され、乳がん検診を受ける決断をしたことがわかりました。
年齢別では30代の意識が最も高く(34.0%)、次いで20代となり(31.8%)、これまで危機感が薄かった若い世代の意識を変えるきっかけとなったようです。
■2位 地方移住する決断(住まい部門)
都市から田舎へ移住したい人が9年前に比べ11ポイントも増加しています(内閣府調べ)。年齢別に見ると、若者は田舎暮らしに憧れ、高齢者ほど医療機関へのアクセスなどの利便性を求めて都市部に住みたがる姿が浮き彫りになりました。また、徳島県、長野県、高知県などが企業のサテライトオフィスを積極的に誘致しています。このような動きについて「最新住宅キーワード」ガイドの山本久美子氏は、「若い子育て層が、豊かな自然の中で子育てをしたいとか、ストレスのない生活をしたいなどの理由で地方移住を選ぶ傾向があります。一方、平日は都市部に勤務し、週末は田舎で家族とゆっくりと過ごす『二地域居住』といった移住スタイルもあり、多様なライフスタイルを実現する手段も増えています。」とコメントしています。
■3位 パパが育休を取る決断(妊娠・出産部門)
厚生労働省が昨年実施した調査によると、男性の育児休暇取得率は前年度の調査よりも0.27ポイント高い2.30%でした。一方、オールアバウトが今年11月中旬に実施した独自調査の結果では、2014年10月以降に配偶者が出産した男性291人の育休取得率はじつに10.65%に上りました。政府が目標に掲げる「2020年の男性の育休取得率13%」に一歩近づきましたが、会社に遠慮して育児休暇ではなく有給休暇を取得する「隠れ育休」なるワードも登場。このような状況に対して、「男の子育て」ガイドのおおたとしまさ氏は「男性の育休取得率の向上には、企業による福利厚生ではなく、国による社会保障の範疇であるという認識のもとで議論を深めていく必要があります。目標数字だけが企業に押し付けられれば、イクメンになりそうな男性をそもそも雇用しないという動きが強まる可能性だってあります。つまり企業へのサポートも必要ということです。」とコメントしています。
■4位 貯めるより投資する決断(マネー部門)
今年もアベノミクス相場により、引き続き投資商品に注目が集まりました。特に証券会社などの金融機関に資金を預けて運用を一任する「ラップ口座」の残高は、2014年末時点で3兆円超えを記録。同様にNISA(少額投資非課税制度)を通じた投資信託の買い付け額も昨年1月の制度開始から今年6月までの累計で3兆円に達したと言われます。NISAやラップ口座を使った個人の投資が定着してきた模様ですが、「投資信託」ガイドの深野康彦氏は「日経平均株価が15年ぶりに2万円台を回復するなど、アベノミクスに半信半疑の人も株価の上昇を無視できなくなったようです。2016年からジュニアNISAが始まることを考えれば、“○○ショック”が起こらない限り緩慢な速度ながらも貯蓄から投資への流れは続くでしょう。」と予想しています。
■5位 “性”の多様性を尊重する決断(結婚・離婚・再婚部門)
今年は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどセクシュアル・マイノリティ)のカップルを、渋谷区や世田谷区といった自治体が結婚に相当する関係と認める動きが相次ぎました。一部の日本企業でもLGBTフレンドリーな制度の見直しが起き始めています。「同性愛」ガイドの林康紀氏は、「セクシュアル・マイノリティの人を認めようという動きが、特に2015年に入ってから社会全体で高まってきています。現状、多様な性を認め応援したいという思いがありながらも、具体的にどうやるのか?という点において企業も自治体も手探りのまま進んでいます。LGBTが本当に必要としていることは何か?という議論が、今後求められていくのではないでしょうか。」とコメントしています。
■6位 複業を持つ決断(転職・起業部門)
大手企業が相次いで年功給の廃止を打ち出すなどで賃金の個別化が進んだ今年。雇用形態にこだわらず複数の仕事をし、それぞれの仕事でやりがいを得たり、経済状況の変化によるリスクを回避したりする「複業(パラレルキャリア)」といった働き方が注目されています。従来でいう副業を容認する企業は全体の3.8%とまだ少ないですが、「本業とは異なるスキルが身に着くから」という理由で、積極的に推進する企業も現れてきました。「企業の人材採用」ガイドの本田和盛氏は、「パラレルキャリアは、収入源をマルチ化する、自分らしい働き方を追求するという就労スタイルの変化として語られますが、1つの会社で働くだけでは得られない能力が開発できるメリットも見逃せません。」とコメントしています。
■7位 一生働く決断(老後部門)
公的年金の受給開始年齢が引き上げられ、定年退職から年金受給開始までに空白期間が発生するようになりました。こうした事態を受け、原則65歳までの雇用を企業に義務づける「改正高年齢者雇用安定法」が実施されて2年。実際に定年後も働き続ける人が増えています。そういったノーリタイヤシニアの働く理由のトップは「現在の生活のため」。しかし、50代のときに比べると収入は激減するのが実情のようです。「生命保険」ガイドの小川千尋氏は「寿命が延び続ける一方で、公的年金は減り、義務的負担(税金、社会保険料)が増えていくことを考えると、ノーリタイヤシニアが増えるのは自然の流れと言えそうです。今後、ノーリタイヤシニアをスタンダードにするには、官(国)・民(企業)・個(シニアとその予備軍)の三つ巴の意識改革と働く場の提供が課題となるでしょう。」とコメントしています。
■8位 “待ったなし”の入社決断?(「進学・就職」部門)
今年の就活は会社説明会および面接の解禁日が以前よりもそれぞれ3~4カ月後ろ倒しになりました。真夏にスーツ姿で就活しなくてはいけないことや、卒業論文の妨げになったことを理由に、学生からは不満の声が続出。一方の企業側でも、内定辞退者の比率が前年より上がるといった採用効率の低下がみられるなど、学生だけでなく企業にとっても、マイナスの影響が大きかった模様です。「大学生の就職活動」ガイドの小寺良二氏は、「学生たちは『8月前の中小企業への就活』と『8月以降の大手企業への就活』という『2つの就活』を経験せざるを得なくなり、それが原因で8月以降に大量の内定辞退が出たことは多くの企業を悩ませました。」とコメントしています。
■9位 所有せずに楽しむ決断(消費・購買部門)
これまで音楽や動画のオンライン配信は、作品毎に課金し、視聴やダウンロードをするのが一般的でした。最近では、毎月500~1,000円程度の定額制で(=サブスクリプション)好きなだけ楽しめるサービスが注目され、今年は音楽配信サービスにも続々と定額制のものが登場しました。このような消費動向に対して「マーケティング」ガイドの安部徹也氏は「最近はモノの所有に執着せず、利用に価値を見い出す消費者が益々増えていく傾向にあります。かつては、ブランド品などを所有することによって自身のステータスを誇示する風潮がありましたが、今では効率を考え“持たない生活”を重視するライフスタイルが定着してきたのです。」とコメントしています。
【ランキングの決め方】
(1) ガイド約900名に「今年生活者にとって特徴的だったこと」についてアンケートを実施
(2) アンケート結果をもとに編集部で審議会を開催し、9部門別にベスト3(全27項目)を選出
(3) 各部門の1位を集めて総合ランキングを決定(※)
※ランキングの基準…「ニュースとして大きかったもの」、「多くの生活者に関係があるもの」、「動いた人数・金額規模が大きかったもの」、「未来への影響力が大きいもの」の4項目から決定
■「All About」について URL: http://allabout.co.jp/
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