単館復活の兆し 公開中の映画『下衆の愛』が好調 インディーズ...

単館復活の兆し 公開中の映画『下衆の愛』が好調  インディーズ映画の聖地=テアトル新宿ブランドに注目 ~『百円の恋』『恋人たち』につづけ~

 東京・テアトル新宿で公開中の映画『下衆の愛』が好調です。映画界の底辺でのた打ち回るインディーズ映画人たちの“下衆”ぶりを容赦なく、しかし愛を籠めて描いた作品。カルト人気を誇る俳優の渋川清彦が“下衆”の極みとも言うべき映画監督を演じ、映画人たちの悲喜こもごもの描写は、映画スタジオなき時代の『蒲田行進曲』でもあります。

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【放送作家/映画活動家 松崎まこと氏のコメント】
 「日本映画に風穴を開けるこの映画館で、『百円の恋』、『恋人たち』に続き、『下衆の愛』でも風穴を開けたいと思います」
 公開初日。渋川清彦の舞台挨拶はまさに日本の今どきの“映画事情”“映画館事情”を端的に表していました。
 テアトル新宿は、現在シネコンで上映される作品の主流である、マンガ原作の“壁ドンもの”や“前後編もの”に背を向け、エッジの利いた非メジャー作品を次々とリリースし続けている映画館。新宿武蔵野館(現在休館中)やシネマカリテ、K's cinemaといった個性派揃いの新宿ミニシアター群の中でも、「“インディーズ映画”の聖地」とでも言うべき、独自の地位を占めています。
 この2年ほどの公開ラインアップを見ても、呉美保の『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』、安藤尋の『海を感じる時』、武正晴の『百円の恋』、橋口亮輔の『恋人たち』等々、実力派の監督たちの、決してシネコンでは掛からない作品が、次々とヒットを飛ばしています。安藤サクラが女性ボクサーを演じた『百円の恋』に関しては、先の日本アカデミー賞で並みいるメジャー系作品を押しのけて、“最優秀脚本賞”“最優秀主演女優賞”の2冠をさらったのも、記憶に新しいところです。
 「今の日本映画はつまらない」「シネコンのお子ちゃま向き映画にはもう飽きた」とお嘆きの貴方!是非テアトル新宿のラインアップに注目され、一度足を運んでいただきたい。気付く人は、もう気付いている。


 『下衆の愛』はテアトル新宿で4月22日まで公開。その後も順次全国上映されます。


【映画『下衆の愛』について】
 カルト俳優・渋川清彦を主演に迎え、映画シーンの底辺に巣食う下衆な人々の葛藤を描いたドラマ。ひとりの純真な新人女優が、ゲス監督やプロデューサー、ライバル女優たちに食い物にされながらも、のし上がっていく姿を描く。映画界に巣食うゲスの面々、自堕落な監督、すぐ裸にさせたがるプロデューサー、仲間を売る女衒俳優、枕営業の女優など、愛しくも悲しい日本映画界の底辺が描かれる。でんでん、木下ほうか、津田寛治ら日本映画界を支える個性派俳優たちが熱演。東京国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭で上映され、すでに世界10ヶ国での映画祭上映が決定している話題作。

映画『下衆の愛』URL: http://www.gesunoai.com/

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