民間NPOが高い専門性で JST研究開発成果実装支援プログラムに採択
特定非営利活動法人ADDS(所在地:東京都新宿区、共同代表:竹内 弓乃・熊 仁美)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の平成28年度 戦略的創造研究推進事業における採択組織の「研究開発成果実装支援プログラム」において、同法人の「エビデンスに基づいて保護者とともに取り組む発達障害児の早期療育モデルの実装」(実装責任者:熊 仁美)が採択されまた。3年間の支援を受け、横浜市や千葉市、香川県などにある既存の療育施設に、開発した支援プログラムを実装します。組織主体がNPO法人で、実装の根拠となる研究開発成果がJST/RISTEXの助成によるものでない点が稀で、2009年の制度発足以来最年少の実装責任者となります。
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療育支援の様子
http://www.jst.go.jp/pr/info/info1215/besshi1.html
<ADDSについて>
特定非営利活動法人ADDS(共同代表 熊 仁美/竹内 弓乃)は、「日本中の発達障害児が早期の適切な支援によって可能性を最大限に広げられる社会の実現」を目指し、自閉症などの発達障害がある幼児への早期支援を保護者が主体となり家庭で実践できるプログラムを独自に開発・提供しています。研究機関と連携し効果研究を行い、データの規模・効果ともに国内でも高い水準の成果をあげています。
<今回の実装の根拠となる研究開発成果>
発達障害児への早期集中療育である米国のモデルは、効果を上げるために週20時間以上の指導時間を要し(Dawson et al, 2010; Sallows & Graupner, 2005)、時間、経済的コストが多大です。より短い時間で最大限の効果を得る方法が模索される世界的動向の中で、同法人は低コストで効果を最大化でき、かつ国内で運用可能な療育プログラムを開発しました。70名の未就学児に対し、週1回のOJT型ペアレントトレーニングと週10時間の家庭療育を組み合わせた支援を1年間行った結果、参加児の知能指数は平均19.61の有意な上昇を示しました。また、参加時に発語の無かった幼児のうち約8割が支援終了までに意味のある発語を獲得しました。
<研究開発成果社会実装支援プログラムとは>
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業において社会技術開発センター(RISTEX)が行う助成プログラム。研究開発成果の社会への適用の迅速化を目的としており、過去の採択事例として「津波災害総合シナリオ・シミュレータを活用した津波防災啓発活動の全国拠点整備」などが有名です。
<参考文献>
Dawson G, Rogers S, Munson J, Smith M, Winter J, et al. (2010) Randomized,controlled trial of an intervention for toddlers with autism: the Early Start Denver Model. Pediatrics 125: e17-23.
Sallows, G. O., & Graupner, T, D.(2005). Intensive behavioral treatment for children with autism: four-year outcome and predictors. American Journal on Mental Retardation, 6, 417-438.
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