大企業の人事担当368名に聞いた 副業・兼業に関する意識調査 人事担当の副業・兼業への理解進む、 働き方改革の最大のカベは「経営陣」にあり!?
社員の副業・兼業 「認める」約4割、今後の制度見直しも「必要あり」約7割 制度改革に最も必要なのは、経営陣や人事・労務部門の理解
NPO法人二枚目の名刺 (本部:東京都渋谷区、代表:廣優樹)は、国内の大企業(従業員1,000名以上)に勤務する人事系正社員368名に対し、副業・兼業に対する企業の意識や実態についてインターネット調査を行った「平成29年 大企業人事の副業・兼業に関する意識調査」を実施しました。
調査では、副業・兼業を認める企業が34.8%という結果となり、3社に1社の企業が容認していることが分かりました。また、会社規則の整理が必要と回答したのは66.0%という結果となり、大企業の人事担当者が考える副業・兼業に対する意識の高さが明らかになりました。さらに、会社規則の整理を進めるうえで、約7割が経営陣の理解が障害となっていることが分かる結果となりました。主な調査結果は以下のとおりです。
◆社員の副業・兼業、「認める」が4割
-副業・兼業を「一定の基準を設け届出制・許可制にて認める」企業は32.6%、「基準を設けず認めている」企業は2.2%と、計34.8%、3社に1社の企業が容認。
-「基準を設け禁止している」企業は、61.9%と過半数を超える。
◆副業・兼業解禁に向けた会社規則の整理、「必要あり」が約7割
-「人事担当者として制度見直しが必要」としたのは66.0%と、人事担当の意識の高さがうかがえる。
-人事担当の中でも役員クラスでは81.8%と、正社員の人事担当よりも必要性を強く感じている。
◆制度改革の障壁1位経営陣の理解、2位業務部門の理解、3位人事部内の関心の低さ
-会社規則の整理を進めるうえでの障害は、「経営陣の理解」が66.6%とダントツ1位。
-一方で、「部内での関心が低い」「業務繁忙で時間がない」等、人事担当の現場の苦労もうかがえる。
◆実態として認めている副業・兼業は、1位講演、2位執筆、3位非営利活動(NPO等)への支援
-講演、執筆は、社の規定で明記されていない、あるいは禁止されていないため容認されている。
-非営利活動は、ボランティア・プロボノ以外に団体の代表や職員としての支援も認める傾向あり。
<調査概要>
・調査目的 : 従業員1,000人以上の企業にお勤めの人事系の正社員の方の「副業・兼業」に
対する意識や、会社の実態把握
・調査対象 : 従業員1,000人以上の企業にお勤めの人事系の正社員
・調査地域 : 全国
・調査方法 : インターネットリサーチ
・調査時期 : 2017年1月20日(金)~2月17日(金)
・有効回答数: 368サンプル
<調査詳細>
Q1. 会社における副業・兼業の扱いについて教えてください。(単一回答)
副業・兼業を「一定の基準を設け届出制・許可制にて認める」企業は32.6%、「基準を設けず認めている」企業は2.2%となり、合計34.8%という結果になりました。全体として3社に1社の企業が容認していることが判明しました。なお、「基準を設け禁止している」企業は、61.9%と過半数を超える結果になりました。
Q2. 人事担当者として、副業・兼業解禁に向けた会社規則の整理を進める必要があると思いますか?(単一回答)
副業・兼業解禁に向けた会社規則の整理を進める必要性について聞いたところ、「必要がある」と回答したのは66.0%と、約7割の人事担当者が回答し、人事担当者の意識の高さがうかがえる結果となりました。
一方で、「必要ない」と回答したのは16.6%と、約2割の人事担当者は現状維持の意向があることが分かりました。また、人事担当者の中でも役員クラスのみでは81.8%※と回答し、正社員の人事担当者よりも副業・兼業解禁に向けた会社規則の整理を進める必要性を強く感じていることも分かりました。
(※回答者数が11名のため参考値)
Q3. 会社規則の整理を進めるうえで、障害があるとすれば何ですか?(複数回答可)
会社規則の整理を進めるうえでの障害について聞いたところ、「経営陣の理解という回答が66.6%と、2位以下を大きく引き離して1位となりました。次いで「事業部門の理解」(37.2%)、「人事部内での関心が低い」(32.9%)という結果となり、社内でも部内外での認識に温度差があると考えられます。
その他には、「法規制の問題」(31.5%)や「制度設計が煩雑」(29.1%)の社内の規定、「忙しく検討時間がない」(27.2%)、「ガイドラインがない」(23.1%)等、人事担当が現場で直面する課題もうかがえる結果となりました。
Q4. 以下、現在の副業の容認状況としてそれぞれ近い内容をお答えください。(複数回答可)
現在の副業の容認状況を聞いたところ、最も多いのは、講演(61.1%)、執筆(56.3%)という結果になりました。また、NPO等非営利活動については、ボランティア・プロボノ以外に団体の役員や代表、業務委託や職員としての支援も認める傾向あることが分かりました。
※この設問での「容認」は、「就業規則・規程・通達に明記されていないので容認」または「就業規則・規程・通達で禁止されて
いないことが明記されているのみ」を示す
<団体概要>
団体名称:特定非営利活動法人 二枚目の名刺
設立:2009年9月(2011年2月 東京都の認可を受けてNPO法人化)
代表理事:廣 優樹
事業内容:NPO法人へのサポート事業 企業・行政との連携による普及事業 ネットワーキングの促進
Facebook:https://www.facebook.com/Nimaimenomeishi
メディア:2枚目の名刺 Webマガジン http://magazine.nimaime.com/
◆NPO法人 二枚目の名刺とは
NPO 法人二枚目の名刺は、人が組織や立場を超えて 2 枚目の名刺を持つことが当たり前の社会になることを目指しています。お金を得るための副業ではなく、自分のためだけの趣味でもない、一人ひとりの「こんな社会になったらいいな」という思いを実現するために持つ名刺を、"2 枚目の名刺"と考えています。
NPO や地域活動等の「社会を創る活動」と社会人が出会う場「Common Room」の開催や、社会人がチームを組んで取り組む「サポートプロジェクト」を通じて2枚目の名刺を持つきっかけを提供し、また多様な2枚目の名刺の持ち方を企業・行政等と連携して社会に提案しています。2枚目の名刺というアイテムで、人の変化と社会の変化をうみ出していきます。
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