ワークマンが来期の5.0%の賃上げを決定 中期計画の社員年収100万円アップの目標を達成
作業服・作業用品のフランチャイズ小売店を全国に815店展開する株式会社ワークマン(本社:群馬県伊勢崎市、代表取締役社長:栗山 清治)は、売上と税後利益を7期連続で伸ばしています。2018年3月期は期首予想通りの売上772.6億円(前期比4.0%増)、税後利益73.9億円(同3.6%増)の達成をめざしています。
12月中旬までの順調な実績を踏まえて、来期は定期昇給分2.0%にベースアップ分3.0%を加えた5.0%の賃上げを決定しました。ベア対象者は240人で約20万円の年収増加になります。3%の賃上げと減価償却費の9割以上の設備投資などの「2018年度与党税制改正大綱」で決まった法人税減税の条件をすべてクリアして、来期も法人税減税の適用を受けることにしました。
これまでベースアップ分は「特別賞与」として支給して、特別賞与は減額することなく毎年累積してきました。特別賞与の比率が上がってきたため、来期は特別賞与を月例給に組み込みます。2015年3月期にも過去2回の特別ボーナス分の月例給化を行っています。今回の賃上げで累積90万円のベースアップと、期間中の「期末ボーナス」の増加分の10万円で中期経営計画の目標である在籍社員の年収100万円アップが実現できます。
■ワークマンの業績の好調さの原因
1) 海外生産しているPB比率が30%近くまで高まったこと
機能性の向上と圧倒的な低価格が実現でき、主力の建設、土木、製造、電気、サービス業などのプロ顧客向けの販売が順調に推移しています。
2) 客層拡大のための新PBブランドが絶好調なこと
アウトドア系「FieldCore」、スポーツ系「Find-Out」、レインスーツ系「AEGIS(イージス)」の新PBブランドを立ち上げて、一般客の取り込みを計っています。当初はFieldCoreとFind-Outは当社のプロ顧客の普段着として売れましたが、最近は一般客のお買い上げが20%を超えています。バイク、釣り、アウトドア用の防水ウェアAEGISシリーズはブログやYouTubeへの投稿で評判になり、大半が一般客になっています。アウトドア系3ブランド全体で今期は60億円の売上規模に育っています。
3) 店舗経由の小規模法人への営業を開始したこと
法人向けに機能と価格で競合先の追随を許さない自社製品を開発しています。先行した作業服(上下で税込3,000円)G-Nextシリーズの3種類は各々40-50万着も販売して好スタート切っています。セーフティシューズ(税込980円)・軍手(10双組税込178円)など法人営業用に業界最低価格の製品を揃えています。
法人向け製品は10年間の継続供給と99.9%のサービス率を保証して、在庫を切らさないことを約束しています。このため、法人製品の保管用に群馬県伊勢崎市に新流通センター(床面積1万坪、投資額43億円)を建設して2017年2月16日から稼働しています。西日本をカバーする滋賀竜王センターも保管能力を増強しています。
中期計画に基づき社員の年収が継続的に伸びていることにより、社員の士気と業績の達成意欲が飛躍的に高まり、ここ数年マネジャー以上の社員の退職は1人もありません。
■参考
1. ワークマンの中期計画の達成目標は下記で、来期までに全てを達成できる見込みです。
・データ経営の強化により全国ドミナント化を完成させる
・新業態のメドをつける(現業態が2025年までには1,000店舗を超えて飽和するため)
・社員一人あたりの経常利益を上場小売業でNo.1にする
・上記の達成と増収増益の継続を条件に在籍社員の年収を100万円アップする
2. ワークマンの過去のベースアップの状況(別途、2%の定期昇給があります)
2014年3月期 :3.0%
2015年3月期 :2.0%
2016年3月期 :0%―消費税の影響で定昇のみ
2017年3月期 :3.2%
2018年3月期(今期):3.0%
2019年3月期(来期):3.0%
その他、毎年3月に業績に連動して支給される「期末ボーナス」は7期連続で増収増益のため増加し続けています。
3. ワークマンの好調な新PBブランドの代表的製品
(1) アウトドア系ブランド【FieldCore】
「Strechブルゾン」2,900円(税込)はミリオンセラーです。
(2) スポーツ系ブランド【Find-Out】
「クロスシールドブルゾン」はスポーツ用に動きやすい軽量防寒ウェアです。
(3) 防水ウェア【AEGIS(イージス)】
「イージスオーシャン」は釣り用ですが、バイクやアウトドア用にも大人気です。
<ワークマンの概要>
社名 : 株式会社ワークマン
所在地 : 東京本部 東京都台東区上野7-8-20
高崎本部 群馬県高崎市高関町380
業種 : ワーキングウェア、ワーキング用品、
アウトドア・スポーツウェアを販売する
専門店フランチャイズチェーンの運営
店舗数 : 815店舗(2017年12月20日現在)
グループ: ワークマンは年商8,500億円のベイシアグループのべイシア、
カインズと並ぶ中核メンバーです
上場 : 東証JASDAQ(7564)
業績(単位:百万円)
<2013年3月期>
チェーン全店売上:63,858
営業総収入 :45,057
当期純利益 :5,044
<2014年3月期>
チェーン全店売上:68,801
営業総収入 :48,138
当期純利益 :5,586
<2015年3月期>
チェーン全店売上:69,185
営業総収入 :48,426
当期純利益 :5,876
<2016年3月期>
チェーン全店売上:71,465
営業総収入 :49,577
当期純利益 :6,233
<2017年3月期>
チェーン全店売上:74,291
営業総収入 :52,077
当期純利益 :7,142
<2018年3月期(予想)>
チェーン全店売上:77,260
営業総収入 :54,249
当期純利益 :7,397
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