~地域の安全と安心を包む~ 学生団体発案の「防災観光ふろしき」が完成
芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)の学生プロジェクト団体「すみだの'巣'づくりプロジェクト」が地域内外のボランティアやNPOとの共同アイディアで発案した「防災観光ふろしき」が2018年6月に完成しました。このふろしきは、防災マップが印刷され災害時に活用できるよう超撥水・防炎の布を使用しており、クラウドファンディング「WonderFLY」(全日本空輸株式会社運営)でCreative Awardを受賞しました。防災観光ふろしきプロジェクト(ふじのきさん家)やNPO「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」とともに協力企業を募り、完成に至りました。今後は、墨田区北部地域にある小学校全生徒に「防災観光ふろしき」を配布することを目指し、積極的な活動を続けます。
6月29日には、墨田区北部地域在住の子どもと防災意識啓発・交流を進めるため「防災観光ふろしき」を使った特別授業を第一寺島小学校で開催し、防災教育のモデルケースとしての活動を開始しました。授業では超撥水性を活かしてバケツに水を運ぶリレーや、防災に関するクイズも行うなど防災に関する知識を深めました。
■「防災観光ふろしき」とは
避難経路、避難場所などが記載されている防災マップが日常的に活用されていない点に着目し、超撥水・防炎の布を使った風呂敷に防災マップを印刷。日常で風呂敷として使いながら、非常時は避難の道しるべとなるほか、超撥水性を活かしてバケツになったり、防炎性を活かして火の粉から身を守ったりすることができます。防災情報だけではなく、観光・文化資源も記載し地域の魅力を詰め込みました。
今回商品化したのは撥水性と防炎性の2種類(約70cm四方)。風呂敷のイラストは江戸の浮世絵師、葛飾北斎が絵手本として発行した「北斎漫画」をモチーフとしており、生活の必需品だった風呂敷を使う様子も描かれています。また発災時の活用ガイドブックも同包されています。
(一般向け販売は未定)
■第一寺島小学校で特別授業を開催
防災の知識を子どもの頃から定着させたい。その思いに共感した東京都墨田区立 第一寺島小学校 近藤幸弘校長の協力の下、同校で特別授業を開催しました。約60人の児童が晴天の下、元気な声を上げながら「防災観光ふろしき」で水をくんでリレーを行いました。リレーの合間には、防災関連のクイズで得点を競うゲーム感覚を取り入れ、子どもたちに防災に関する正しい知識を楽しく知ってもらう機会にもなりました。
「すみだの'巣'づくりプロジェクト」代表の渡部雄貴さん(環境システム学科3年)は、「イベントという形にできた経験を元に、これからもふろしきを使った活動を継続的に行っていきたい」と今後に向けた意欲を見せました。
「防災観光ふろしき」の説明を行う学生メンバー
小学校での特別授業の様子
■「すみだの'巣'づくりプロジェクト」について
学生が企画運営し、大学が資金援助をする芝浦工業大学の取り組み「学生プロジェクト」に、2018年度採択。木造密集市街地が広がる墨田区の地域住民と連携し防災に強いまちづくりを提案するため、地域イベントの実施や防災ものづくりを行っています。
毎年10月には、墨田区住民を対象に避難場所まで実際に歩く「防災遠足」を実施し、まち歩きを楽しみながら実際に自分が歩いて避難できるか確認し、防災意識の向上に貢献しています。
学生プロジェクトの活動
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