CBA、「優良広告基準」を全世界で展開

オンライン広告の消費者体験改善を図る団体のCBA オンライン広告のユーザー体験を改善する「優良広告基準」を全世界で展開

約7万人の消費者調査で最も迷惑な広告に対する認識が世界中でほとんど同じと判明


ワシントンDC、2019年1月9日 -  オンライン広告の消費者体験改善を目的とする団体のThe Coalition  for Better Ads(CBA)は本日、消費者のオンライン広告体験の改善に向けてデスクトップ版およびモバイル版のウェブ広告の新基準となる優良広告基準(Better Ads Standards)を世界中の全ての国と地域に展開すると発表しました。

同団体はこれまでに世界のオンライン広告支出の70%を占める国々で6万6000人超の消費者向け調査を実施し、それに基づいて「優良広告基準」を定めました。当調査により、最も好まれる、または最も嫌われるオンライン広告体験は国や地域を越えて強く一致しており、デスクトップ版およびモバイル版ウェブ広告の「優良広告基準」の世界的導入の妥当性が判明しました。「優良広告基準」に基づき、消費者の許容範囲を越え、広告ブロックツールをインストールされ得る広告が識別されるようになります。

WFA(World  Federation of Advertisers:世界広告主連盟)のCEOであるステファン・ロエク氏は「世界の消費者はオンライン上の広告について明瞭なメッセージを広告業界に送っています。消費者の嫌がる広告体験を回避する措置をマーケティング施策に取り込むブランドが成功することになるでしょう」と述べています。

2017年3月に「優良広告基準」が策定されて以降、北米と欧州のオンライン広告業界では同基準の導入が進んできました。本日の発表により、オンライン広告業界が消費者の好みを的確に把握することで広告制作に反映し、他の消費者にも役立つことになります。同団体ならびにそのメンバーは、世界中の業界団体や企業への関与を継続し、今後数ヶ月間、「優良広告基準」の啓蒙活動を推進し、ウェビナーや他のアウトリーチを介して、その広範な導入に向けた働きかけを続けることになります。

世界最大のメディアコミュニケーションエージェンシーであるグループエム(GroupM)のブランドセーフティに関するマネージングパートナーを務めるジョー・バローネ氏は「消費者に嫌がられる広告を提供し続ける広告主は、クリエイティビティの面で大きな失敗を犯すことになるでしょう。メディアパートナーやクライアントと協力して、この基準が世界的に採用されるよう努力して参ります。消費者にとって正しいことは、広告主にとっても常に正しい答えなのです」と述べています。

ネット広告業界団体IAB (Interactive Advertising Bureau)ブラジルでオペレーションディレクターを務めるレナート・ギラード氏は「IABとそのメンバーはブラジルの消費者向けオンライン広告環境の改善に向けて努力しており、世界の他の地域における同団体の活動を注視してきました。同団体の研究、そして優良広告基準の導入拡大により、私どものこの重要な活動が更に進展するでしょう」と述べています。

同団体の新しいアフィリエイトメンバーであるIABチリのゼネラルマネジャーであるロドリゴ・サーベドラ氏は「オンライン広告体験に関する消費者の見方、更にそうした見方が世界で共通する事を明らかにしたこの調査は素晴らしいと思います。この基準は、消費者に有益となる、オンライン広告業界の活性化を推進するという私どもの使命を後押ししてくれます」と述べています。

同団体の優良広告体験プログラム(Better Ads Experience Program)は、優良広告基準で特定されている、「消費者に混乱を招き得る広告を使用しない事」に同意するウェブサイト運営者を認定するものです。同プログラムが認定する企業のオンライン登録は、広告パートナーがこの基準を適用するサイト運営者を特定するのに役立ちます。認定された企業は、ブラウザ上で、基準を下回ると選定された広告は現れません。このプログラムには、ASRC(The Advertising Self-Regulatory Council:国際広告自主規制協議会)と協議した上でASRCが策定した独立した解決メカニズムを含んでいます。当プログラムは、2019年5月9日以降、北米と欧州以外の地域でデスクトップとモバイル上での広告の優良広告基準に関するコンプライアンスを評価します。

約300のドメインを使用する27か国の約70のサイト運営者が、同団体の基準と優良広告体験プログラムの参加要件を満たしています。参加企業は世界的に広がっており、オンライン広告体験と消費者の好みを一致させるという世界中のサイト運営者の決意が示されています。同団体はプログラムの要件を満たすサイト運営者の参加を募っています。

優良広告プログラムへの参加は、オンライン広告企業が消費者のために独自に基準を適用する方法のひとつです。個々の広告主、広告プラットフォーム、広告代理店、サイト運営者は、消費者と効果的につながるための取り組みの一環としてこの基準を取り入れました。北米と欧州の業界団体は、この基準を認定プログラムに組み入れ、参加団体にベストプラクティスを推奨しています。昨年秋、6つの主要な運用型広告エクスチェンジが優良広告基準に準拠した広告のみの配信を認可しました。グーグルクロームは基準に違反する広告の使用を審査し、30日以上基準を満たさないサイトの広告をすべて削除することで、基準の導入を推進しています。基準がすでに導入されている地域では、サイト運営者が続々と同基準を導入しています。

デスクトップ版のウェブ広告においては、下記の広告が優良広告基準を満たしていませんでした。ポップアップ広告、音声付きの自動再生ビデオ広告、カウントダウン付きのプレスティシャル広告、大型のスティッキー広告です。モバイル版のウェブ広告では、ポップアップ広告、プレスティシャル広告、画面の30%を超えるサイズの広告、点滅するアニメーション広告、音声付きの自動再生動画、カウントダウン付きポスティシャル広告、全画面スクロール広告、大型のスティッキー広告が優良広告基準に満たないと判別されました。


The  Coalition for Better Adsについて

「The Coalition for Better Ads」は、オンライン広告に関する消費者の体験を向上させるため、 国際的な広告業界団体やオンラインメディアに関わる企業により結成されました。同団体は広範な消費者調査を実施し、オンライン広告業界が消費者の好みに応えられるように「優良広告基準」を策定しました。同団体には、世界をリードする広告主、広告代理店、サイト運営者、テクノロジー企業等50社が加盟しています。世界各国の80の業界団体が同団体のアフィリエイトとなっています。同団体に参加希望の企業や業界団体はwww.betterads.orgからお申込みください。


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