企業の広告宣伝担当者200人超に聞いた 動画広告の活用実態アンケート調査 7割以上が動画広告の投資対効果の高さを実感 購買促進が目的の動画広告は2割に満たない
株式会社サイカ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:平尾 喜昭、以下 サイカ)は、独自の広告調査・研究レポートの第9弾として、「企業の広告宣伝担当者200人超に聞いた 動画広告の活用実態アンケート調査」を実施いたしましたので結果を発表いたします。
【調査結果サマリー】
● 動画広告を含めた広告戦略の全体設計に課題
動画広告の市場規模は年々拡大し、2024年には約5,000億円(*1)に達するとされ、企業の広告活動において動画広告は、今後ますます重要な役割を占めるようになると考えられます。
本調査においても、約半数の広告宣伝担当者が「今後1年間で動画広告への投資割合を増やす見込み(図表2)」と回答しております。また、増やす理由として「テキストや静止画像の広告よりも投資対効果が高いと思うため(図表4)」と7割以上の方が回答するなど、動画広告の効果の高さを実感している状況がうかがえました。
一方で、半数以上の方が「動画広告を含めた広告戦略の全体設計に課題を感じている(図表6)」とも回答しており、これらの結果から、動画広告が急速に普及していく反面、動画広告を活用するノウハウがまだ十分に蓄積されていない企業の実態がうかがえます。
上記の他、特徴的な結果として以下のような傾向が見られました。
・動画広告に期待する効果として、「製品のブランド価値向上・認知向上」を挙げる方が8割以上を占め、一方「製品の購買促進」を目的とする方は2割に満たない。
・動画広告の投資を増やす理由として、「投資対効果の高さ」を挙げる方が約7割いる一方で、単純に「広告のトレンドだから」という回答も半数を超えた。
【調査結果の概要】
1. 動画広告の活用状況
広告宣伝担当者に対し、過去1年間で広告予算全体の中で動画広告への投資が占める割合がどのように変化したか、また、今後1年間でどのように変化する見込みであるかを調査し、以下の結果を得ました。
図表1 過去1年間での動画広告への投資割合の変化
過去1年間の動画広告への投資状況においては「動画広告には投資していない」と回答した割合は17.3%で、8割以上の方が動画広告を活用していることが分かりました。また、そのうち42.1%が「過去1年間で動画広告への投資の割合が増加した」と回答したのに対し、「投資の割合が減少した」との回答は3.3%に留まり、動画広告の普及が進行している状況がうかがえます。
図表2 今後1年間での動画広告への投資割合の変化見込み
今後1年間の動画広告への投資見込みにおいても「割合が増加していく見込み(48.6%)」との回答が約半数を占め、市場規模の予測のとおり、今後も企業における動画広告の活用が加速していくことが予想されます。
2. 動画広告に期待する効果
動画広告を過去1年間で用いた、もしくは今後1年間で用いる見込みの広告宣伝担当者に動画広告に期待する効果について調査し、以下の結果を得ました。
図表3 動画広告に期待する効果
期待する効果として「ブランド価値向上(43.3%)」「認知向上(38.5%)」と回答した方が合わせて8割を超え、「購買促進(17.6%)」を期待する効果として挙げた方は2割に満たない結果となりました。
3. 動画広告への投資を増やす理由
動画広告への投資を過去1年間で増やした、もしくは今後1年間で増やす見込みの広告宣伝担当者に、投資を増やす理由について調査し、以下の結果を得ました。
図表4 動画広告への投資を増やす理由
もっとも多かった回答は「テキストや静止画像の広告よりも投資対効果が高いと思われるため(71.9%)」でした。動画広告の投資対効果の高さを挙げる回答が多かった一方で、「広告のトレンドであるため(52.9%)」との回答も多く、動画広告への注目が高まる中で対応に迫られている企業の実態がうかがえます。
4. 動画広告への投資増加に伴い、投資が減少する広告
動画広告への投資を過去1年間で増やした、もしくは今後1年間で増やす見込みの広告宣伝担当者に、動画広告への投資を増やすことに伴って投資を減らす広告について調査し、以下の結果を得ました。(*2)
図表5 動画広告への投資増加に伴い投資を減らす広告
「インターネット広告(*3)(75.2%)」が一番多い結果となりました。これは、他の広告出稿をやめて動画広告を出稿するよりは、たとえば通常のバナー広告を動画のインバナー広告に変えるなど、媒体は変えずにテキスト・静止画像の広告から動画の広告にシフトする形式で動画広告を取り入れている企業が多いのではと推察されます。
5. 動画広告における課題
動画広告の出稿や、出稿後の効果測定において広告宣伝担当者が課題に感じている領域についても調査し、以下の結果を得ました。
図表6 動画広告の出稿・効果測定における課題
もっとも多かった回答が「動画広告を含めた広告戦略の全体設計(51.9%)」で、次いで「動画広告のクリエイティブ制作(45.5%)」「動画広告を出稿する媒体の選択(43.9%)」が多く挙げられました。この結果からは、動画広告が急速に普及していく反面、動画広告を活用するノウハウがまだ十分に蓄積されていない企業の実態がうかがえます。
【調査の概要】
調査名 :企業の広告宣伝担当者200人超に聞いた
動画広告の活用実態アンケート調査
調査対象期間:2019年5月
調査方法 :Webアンケート調査
調査対象 :以下の条件を満たす214人の広告宣伝担当者
・インターネット広告を出稿している企業の勤務者
(インターネット広告のみを出稿している企業に限定せず、
並行してオフライン広告を出稿している企業も含みます)
・その企業にて、広告出稿業務、ならびに
出稿した広告の効果測定業務に現在従事している者
【本ランキング作成の背景】
テレビCMなどのオフライン広告(*4)は、国内で1年間に約5兆円(*5)の費用が使われながらも、効率的な広告出稿や効果測定の手法が確立しておらず、情報も得にくい領域です。
そのような現状に対し、インターネット広告とオフライン広告の統合的な分析を可能にするマーケティングツール「XICA magellan(マゼラン)」を提供するサイカは、オフライン広告領域の実態を明らかにすべく、調査・研究を行っています。
その調査・研究結果の第9弾として、「企業の広告宣伝担当者200人超に聞いた 動画広告の活用実態アンケート調査」レポートを作成いたしました。
●株式会社サイカについて http://xica.net/
サイカは、“すべてのデータに示唆を届けすべての人に幸福を届ける”というミッションのもと、2012年の創業以来、統計分析システムの企画・開発・提供分野において急成長を続けているITプロダクト開発企業です。創業当時より「分析のプロ」ではなく「現場のプロ」であるビジネスパーソンをユーザー対象としており、その独自戦略のもとに鍛え上げられた、プロダクトの操作性と直観性が高く評価されてきました。
●XICA magellanについて http://xica.net/magellan/
インターネット広告(リスティング広告、動画広告など)、テレビCM、交通広告など多種多様な広告の効果を統合的に分析し、広告予算の最適な配分案を算出することで、企業の全体最適なマーケティング活動を支援します。2016年9月の販売開始から約1年で、すでに国内の広告宣伝費トップ100企業(*6)の1割の企業で広告分析にマゼランが利用され、高い評価を得ています。
*1 出典:2018年、国内動画広告の市場調査を実施|株式会社サイバーエージェント|2018年11月30日
( https://www.cyberagent-adagency.com/news/454/ )
*2 図表5中の「マス広告」とは、テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどに出稿する広告のことです。また「セールスプロモーション広告」とは、ダイレクトメール、店頭プロモーション、キャンペーン、屋外広告、交通広告などの広告や販促施策のことです。
*3 インターネット広告とは、インターネット上で出稿される広告のことで、リスティング広告、動画広告、メール広告、SNS広告などが含まれます。
*4 オフライン広告とは、インターネットを介さない広告のことで、テレビCM、ラジオ、新聞、雑誌、チラシなどが含まれます。
*5 出典:2017年(平成29年)日本の広告費|株式会社電通|2018年2月22日
( http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0222-009476.html )
*6 出典:「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング|東洋経済オンライン|2017年09月10日
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- 調査・報告
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