~今こそ知っておきたい 骨の知識~ 積極的に運動する子の母親 3割超が「子の適切な栄養補填がわからない」 骨の栄養素「ビタミンK2」の意識的摂取は1割未満
「子どもの骨の健康と食生活」に関する意識調査
食生活を中心とした正しい情報を発信し、効率的な骨作りを推進する「コツコツ骨(ほね)ラボ」は、部活や習い事など学校の授業以外で定期的な運動習慣のある子ども(小4~高2)の骨の健康について、食生活に関する意識調査を行いました。近年子どもの骨折やロコモティブシンドロームのリスクが高まっていると言われる中、丈夫な骨を作る知識や栄養素の意識的摂取が不十分な傾向にあることが分かりました。また、母親も子の食や栄養素に関する悩みを抱えている実態も明らかになりました。
運動習慣の有無に関わらず、屋外で過ごすことや日光を浴びる機会が減っている中、骨ラボでは今こそ知っておきたい、子どもの骨を丈夫にする「間食」の取り方やコンビニ食材で栄養が取れる簡単レシピを公開しています。骨に重要な栄養素を簡単に取り入れる“コツ”を紹介いたします。
https://5252hone-lab.com/recipe/
【調査概要】
調査主体:コツコツ骨ラボ
調査期間:2020年2月25日(火)~2月27日(木)
調査方法:インターネット調査
調査対象:部活や習い事など学校の授業以外で定期的な運動習慣のある子(小4~高2)をもつ25歳以上の母親1,000名
一生の健康を左右する最大骨量は、骨を作る働きがピークとなる14歳前後で決まります。この時期に骨量を増やしておくために、「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK2」の「骨のゴールデン・トライアングル」を日々の食生活の中で積極的に摂ることが大切です。「適切な栄養素がわからない」、「手軽にすませたい」など親の悩みはつきませんが、そんなときは間食を栄養を補うための「補食」と考えましょう。お菓子の代わりにビタミンKが豊富なわかめのおにぎりを食べるなど、「骨のゴールデン・トライアングル」も上手に取り入れながら“骨太”な成長を目指しましょう!
(監修:津川 尚子/コツコツ骨ラボ/大阪樟蔭女子大学健康栄養学部教授)
■子どもの食に関する悩み
子が積極的に運動に取り組む「本格派」の母親ほど、「緑黄色野菜」や「肉」、「魚」を意識して摂らせているものの、3割超が「子の適切な栄養補填がわからない」と悩む。
・子どもに意識して摂らせている食品では、「緑黄色野菜」が5割超で最も高く、次いで「肉」「魚」 も5割超と意識されていることが分かりました。
・子どもの1週間当たりの運動時間でみると、週7時間以上運動をする「本格派」の子どもの親では、全体に比べ意識して摂らせている食品が全般的に多いことが分かりました。
・一方、「子どもの運動量に対し、どのような栄養素をどのくらい補填したら良いかわからないい」と悩む「本格派」の母親は3割を超えることが明らかになりました。栄養以外にも「夕食の時間が遅くなりがち」、「間食の用意を負担に感じる」なども高く、母親の悩みが多岐にわたっている様子がうかがえます。
■子どもの間食
夕食が遅くなるときは「間食を取らせる」などの工夫を行っている。「間食」は栄養面を気にしつつも、6割が「手軽に準備できる」効率を優先。
・子どもが習い事や部活で夕食が遅くなる際は「間食をさせる」が最も多く、約3割となりました。なかでも「習い事や部活の日の夕飯時間がふだんより3時間以上遅くなる」人は、4割が間食を摂らせていました。
・間食は「栄養の偏り」や「栄養バランスを考えて用意する」人はそれぞれ約4割いるものの、6割が「手軽に準備できる」効率を優先する傾向にありました。子どもの運動時間が長くなると特に手軽さや腹持ちが重視される傾向があり、子どもの食に気を配りつつも効率が求められていることも伺えます。
■骨の意識・栄養認知
一生を左右する骨の成長期であっても、子どもの健康・体づくりにおいて「骨」の重要度は低い。骨の栄養素「ビタミンK2」を意識して摂らせている母親は1割未満。
・子どもの健康・体づくりで最も大切だと思うことは、学齢に差が無く「体力」が突出して高く、「筋力」の他、「免疫力」や「ストレス耐性」があがりました。四肢や体幹の軸となり運動をする上でも重要な「骨」は5番目と、あまり意識されていないことがわかりました。
・子どもの「骨」の成長のために意識的に摂らせている栄養素は「カルシウム」のみ5割を超えているものの、「ビタミンD(カルシウムの吸収を高める)」は約1割、「ビタミンK2(カルシウムの沈着を助ける)」 は1割未満しか意識的に摂らせている母親がいない実態が明らかになりました。
■コツコツ骨ラボとは
医学・栄養学などの有識者らを中心メンバーとし、健康な骨を作るための食生活を中心とした正しい情報の発信、調査、研究を通じ、効率的な骨づくりを推進します。日本では高齢化が進み、骨粗しょう症やロコモティブシンドロームが深刻な問題として顕在化してきました。日本人の骨粗しょう症の総患者数は推計約1,300万人※とされ、平均寿命の延びに伴い女性だけでなく男性でも骨粗しょう症のリスクが高まっている現状があります。また、子どもの骨折が近年増えていることなどを受け、当ラボでは、子どもから高齢者まであらゆる年代の人々に役立つ健康な骨づくりの情報を発信してまいります。(※日本骨粗鬆症学会2015発表)
プロジェクト名: コツコツ骨ラボ
設立年月日 : 2016年5月27日(金)
活動目的 : 骨の健康維持に大切な『骨のゴールデン・トライアングル』の認知向上
参画メンバー : 田中 清(コツコツ骨ラボ代表/神戸学院大学 栄養学部 教授)
林 泰史(原宿リハビリテーション病院 名誉院長/骨粗鬆症財団評議員)
佐藤 秀美(日本獣医生命科学大学 客員教授 栄養士)
津川 尚子(大阪樟蔭女子大学 健康栄養学部 教授)
石川 三知(Office LAC-U代表 管理栄養士 スポーツ栄養アドバイザー)
WEBサイト : http://5252hone-lab.com
主な活動概要 : - 各分野の専門家による骨づくりのための情報発信
- 『骨のゴールデン・トライアングル』および健康な骨づくりの啓発活動
- セミナー・講演の開催・実施
- 骨に関する意識・実態調査・発信
- 企業・団体との共同研究
※今後の検討や環境変化により変更する場合があります。
- カテゴリ:
- 調査・報告
- タグ:
- 健康・ヘルスケア 子育て・保育 その他ライフスタイル
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