京町家再生共同事業「紡 Machiya Innプロジェクト」 2020年度グッドデザイン賞受賞 京町家・歴史的景観の保全に貢献するビジネスモデルが評価
京都市内において不動産売買や宿泊施設の管理運営を行う株式会社レ・コネクション(京都市下京区:代表取締役 奥田久雄)は京阪電鉄不動産株式会社(大阪市中央区:代表取締役 道本能久、以下「京阪電鉄不動産」)と共同で京町家再生共同事業を行ってきました。この度、京町家の保全と承継に繋がるビジネスモデルが、2020年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
「紡 Machiya Innプロジェクト」第1号物件「紡 稲荷庵」
■“京都の未来を紡ぐ”想いを共に 京町家再生共同事業「紡 Machiya Innプロジェクト」
レ・コネクションは歴史ある京都の街並みを後世に繋いでいくことを使命とし、2016年起業時より「人を結び 街を紡ぐ」というコンセプトに、京町家を保存・再生、活用する事業を積極的に行っております。仕入から設計・施工、宿泊施設の運営管理まで一貫して行えることが当社の強みであり、京町家の一棟貸しを中心に京都市内で52棟の宿泊施設を展開しています。
一方、京阪電鉄不動産は京阪グループ中期経営計画(2018~2020年度)「くらし・まち・ときめき創造」を踏まえ、サステナビリティの観点からも京町家を含む既存ストックを活用したリフォーム・リノベーション事業を強化・良質な社会ストックの形成に寄与する方針を掲げております。
京町家の再生、京都の街並み保全への想いを共に、両社は2019年6月に京町家再生共同事業に関する包括協定を締結し、「紡 Machiya Innプロジェクト」を行って参りました。さらに再生共同事業の一環として2019年12月には「紡 稲荷庵」、2020年1月には「紡 八条源町」を相次いで完成させました。
■京町家を取り巻く課題
歴史ある京町家は所有者の高齢化・相続問題・独特な間取りなど多くの課題があり、維持管理していくのが困難と言われています。また、京町家は経年劣化のためその歴史文化的価値とは対照的に金融機関の評価額が低く、改修費用の融資が受けにくいため、空き家となり放置されたままになっている状況が多くあります。その結果、景観資産である街並みが急速に消失し続け、その保存、維持は深刻な問題となっています。
ここ数年のインバウンドによる宿泊需要の高まりにより、京都市内においてもいわゆるゲストハウスと呼ばれる簡易宿所が急増しました。しかし、その一方で不特定多数のゲストが滞在する宿泊施設に対し、近隣住民が快く思わないことが多く、地域コミュニティとの共存を目指した相互理解が必要とされています。
■町家再生技術の継承と投資家・ゲスト・地域を繋ぐ役割を担うビジネスモデルを構築
上記にあげた課題の解決策の一つとして、クラウドファンデングや不動産特定共同事業法に基づく小口投資を活用した新しい資金調達スキームを導入し、出資者の裾野を広げる取り組みを行っています。また、投資家にとっては京町家の保存・再生事業に投資することで、空き家問題の解決や地域社会へ貢献でき、投資以上の価値を実感できるのも大きな魅力だと言えます。
私どもが管理運営を行っている宿泊施設は近隣と密接した場所に位置しており、地域住民との調和が求められます。京都市条例の下、現在市内12カ所に設けている施設外玄関帳場(注1)にオフィスや飲食店等を併設、落語やワークショップなどのイベントを開催するなど、ゲストと地域住民の交流を積極的に促し、持続的な地域コミュニティの実現を図っています。
(注1)
施設外玄関帳場…京都市内では2020年4月の条例の改正に伴い、簡易宿所を営業する際には宿泊施設内または施設外に帳場(フロント)を設けることが必要となりました。適正な管理運営を行なっていく上で、施設外玄関帳場の重要性は今後ますます高いものとなります。
■京町家一棟貸しの事業スキーム
築100年以上経つことも多い「京町家」は現在の建築基準法に適合しないため、一度取り壊してしまうと二度と再建することはできません。多くの文化的価値を持つ京町家を次の世代に受け継ぐべく、外観や内観の意匠をできるだけ残し、一日一組限定の一棟貸しの宿泊施設として再生しています。国内外からのゲストには京町家に泊まるという特別な体験を、地域社会には街の再生や活性化という形で貢献しています。
また、活発な町家の再生により伝統構法の技術を承継、人材の枯渇を防ぎ、再利用可能な古材・建具などの確保にも努めています。
京町家再生事例の一つ「紡 八条源町」
施設外玄関帳場を併設した「紡 Dining」
子育てママに向けたワークショップ開催風景
施設外玄関帳場を併設した「紡 cafe」
■会社概要
社名 株式会社レ・コネクション
代表者 代表取締役 奥田 久雄
所在地 京都市下京区東塩小路町684
電話番号 0120-14-6200/075-352-8600
事業内容 不動産流通業
不動産総合コンサルティング
新築建築・リフォーム
宿泊施設の企画・販売・運営・飲食事業
ホームページ https://re-connection.co.jp/
自社宿泊施設ブランド「紡(つむぎ)」 https://tsumugi-kyoto.jp/
社名 京阪電鉄不動産株式会社
代表者 代表取締役社長 道本 能久
所在地 大阪市中央区大手前1-7-31 OMMビル15F
電話番号 06-6946-1341
事業内容 土地建物の売買、賃貸、仲介、管理
土木、建築工事の設計、施工、管理および請負業務
建設資材、設備機器、家具ならびに室内外装飾用品等の販売、斡旋
プレスリリース添付資料
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