プラスプーン・フォークの有料化「賛成」66.1% 昨年のレジ袋有料化よりも10.8ポイント下回る いくら払ってもいい? 「有料ならいらない」33.4%
シリーズ「みんなのSDGs」
くらしに身近な問題として、社会的関心も高いプラスチックごみ。国や企業でも、削減に向けた取り組みを始めています。そのひとつが、2022年の施行に向け、国会で審議されている「プラスチック資源循環促進法案」。コンビニなどで提供されるプラスチックスプーンの有料化を含む、プラごみの削減へ向けた施策です。そこで「オレンジページくらし予報」では、国内在住の20歳以上の女性を対象に、プラスプーン・フォーク有料化について調査。「有料化」には多くの人が賛成としつつも、プラスチックごみ削減に対する有効性については、疑問を抱いている人が少なからずいることがわかりました。
【ダイジェスト】
プラスプーン・フォークの有料化「賛成」66.1%、「レジ袋有料化」よりも10.8ポイント下回る
「有料ならいらない」3割超。レジ袋に続くさらなる負担増にうんざりモード!?
ほかに減らすべきだと思うプラ製品1位は「食品トレー」
プラスプーン・フォークの有料化「賛成」66.1%、「レジ袋有料化」よりも10.8ポイント下回る
7割近い人が有料化を「賛成」と回答。理由としては、「プラスチックごみの削減につながるから」65.1%、「必要がなくてもついもらってしまう行動を減らせる」63.6%、「プラスチックスプーンなどの使い捨てはもったいないから」59.9%などが挙がっています。
しかし、昨年の「レジ袋の有料化」についての調査では、「賛成」が76.9%。それと比較すると、「プラスプーン・フォークの有料化」に賛成する人の割合は、10.8ポイントも低い結果となりました。「レジ袋の有料化」は、買いたくない人はエコバッグを持ち歩けばよく、やむなく買った場合でもゴミ袋などに再利用できることから、消費者側の抵抗感が小さかった面があります。一方、プラスプーンの場合は、代わりとなるマイスプーンは「持ち歩くには不衛生」(20代・パート)であるうえに、「レジ袋とは違い再利用しにくい」(50代・パート)ため、抵抗感のある人が少なくないことが読み取れます。そうした不満感が、この数字に表れているのかもしれません。
「有料ならいらない」3割超。レジ袋に続くさらなる負担増にうんざりモード!?
プラスプーン・フォークを有料化した場合、何円までなら払うか聞いたところ、1位はダントツで「有料ならいらない」33.4%で、2位の「5円まで」21.0%を大幅に上回る結果に。「ほぼ家で食べるので、必要ないと感じていた」(30代・専業主婦)のように、なんとなくもらっていたけれど断るという声もあり、ある程度の抑止力になりそうです。
また、実際にはどのぐらいの人がスプーンやフォークをもらっているか聞いたところ、1位は「ないと食べられないときだけ、もらう」45.7%、2位は「ほとんど辞退している」35.3%。両方を合わせると、そもそも8割以上の人は必要なときだけしかもらっていませんでした。現時点で、できる範囲のプラスチック削減に努めているだけに、今回のプラスプーン・フォークの有料化を「負担増」「うんざり」と感じる人は多く、「さすがにやりすぎ。購買意欲が落ちる」(40代・専業主婦)といった意見もありました。
ほかに減らすべきだと思うプラ製品1位は「食品トレー」
今回の調査や、昨年のレジ袋有料化のときの調査で目立っていたのが、「資源の問題ならほかにやれることがありそう」(40代・専業主婦)という声。そこで、減らしたほうがいいと思うプラスチック製品について質問したところ、1位「肉や魚の食品トレー」63.5%、2位「市販の食品の容器」56.4%、3位「プラスチックのストロー」46.3%、4位「お菓子の個包装」45.4%が上位で、「スプーン・フォーク」43.7%は5位どまり。プラスチック製品を「減らすほうがいい」というのが、みんなの共通認識であることは間違いありませんが、「プラスチックスプーン・フォークの有料化よりも、先にやるべきことがあるのでは」という思いも見て取れます。より効果的な方法は何か、消費者が参加しやすい方法はないか、議論を深めていくことが必要なのかもしれません。
プラスチック製品を提供する企業側も、さまざまな削減策に取り組んでいます。最近では、繰り返し使える専用容器を使った循環型ショッピングサービス「Loop」や、国産じゃがいものでんぷんを原料にした食べられる飲料容器「もぐカップ」(アサヒビール)、100%再生プラスチックボトルの「アタック ZERO」(花王)など、さまざまな取り組みの事例があります。こうした製品を選ぶことも、プラスチックごみの削減に向けた一歩になることは間違いありません。
日常生活にあふれるプラスチック製品。すぐになくすのは難しくても、私たち一人一人ができることをコツコツ積み重ねていくことが、社会全体の大きな流れになるかもしれません。
アンケート概要
●調査対象:オレンジページメンバーズ・国内在住の20歳以上の女性(有効回答数1474人)
●調査方法:インターネット調査
●調査期間:2021年3月27日~3月31日
●「オレンジページくらし予報」について
読者モニター「オレンジページメンバーズ」には、さまざまなくらし情報・くらし体験によってはぐくまれた“くらしの目利き”たちが数多く所属しています。そんなメンバーたちの声を集めて<次のくらし>を読み解いていくのが「オレンジページくらし予報」です。WEB上でのアンケート調査、座談会など、ご相談に応じて展開いたします。
●『オレンジページ』について
失敗なくおいしく作れるレシピ情報が支持され、創刊35周年を迎えた生活情報誌。30~40代の主婦を中心に幅広い読者層を誇ります。発行部数=283,167部(2020年印刷証明付発行部数)。
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