NOSTER、京都産業21の「産学公の森」推進事業に採択
「革新的リピドーム解析技術による新たな研究支援サービスの構築」
Noster株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役CEO:北尾 浩平、以下「NOSTER」)は、公益財団法人京都産業21の「令和3年度「産学公の森」推進事業補助金<III 本格的事業展開コース>」に「革新的リピドーム解析技術による新たな研究支援サービスの構築」のテーマにて、慶應義塾大学薬学部の有田 誠教授と共同で申請し、7月20日付けで採択されました。
私たちが食事から摂る脂質[*1]は自身の持つ酵素によって代謝されるだけでなく、腸内細菌によっても代謝され、様々な脂質代謝物として産生されます。この多様な脂質代謝物の質の違いや代謝バランスの変化が、様々な炎症・代謝性疾患に関わることが示唆されています[*2]。これまでの脂質研究や健康診断等において中性脂肪量やコレステロール値など、脂質の「量」を重視してきた傾向にありましたが、脂質分子の多様性、つまり「質」を把握することで、疾患の発症メカニズムの解明に繋がり、予防医学の発展にも貢献することが期待されています。
NOSTERでは独自の腸内細菌培養・合成技術により、腸内細菌の脂質代謝を活用した、HYA[*3]をはじめとするオリジナルの脂質代謝物ライブラリーの構築をすすめてきました。本事業において、脂質を網羅的に解析するリピドーム解析[*4]の第一人者である慶應義塾大学薬学部の有田 誠教授と共同で、NOSTERの腸内細菌脂質代謝物ライブラリーをもとに、腸内細菌代謝物のリピドーム解析技術を確立させ、これを研究支援サービスとして立ち上げます。我々が提供する研究支援サービスは腸内細菌が産生する生体内の多様な脂質代謝物を網羅的に捉えることを可能とし、創薬シーズの探索から臨床検体の解析など、幅広く研究に活用されることで、健康社会の実現に貢献します。
■注釈・参考
[*1] 脂質:
炭水化物、たんぱく質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつ。
体内のエネルギー源、細胞膜を構成する成分や生理活性物質として働く。
[*2] 参考文献:
「医学のあゆみ」第5土曜特集第269巻13号 脂質クオリティ研究の基礎と臨床
[*3] HYA:
NOSTERが、世界で初めて食品向けとして製造に成功した、腸内細菌による脂質代謝物。10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid。
[*4] リピドーム解析:
細胞中の脂質の総体であるリピドームを網羅的に把握するための解析手法。
■会社概要
名称 : Noster株式会社
代表者氏名 : 代表取締役CEO 北尾 浩平
所在地 : 京都府向日市上植野町南開35-3
事業内容 : バイオ医薬品・機能性食品の研究開発および販売
関連URL : https://www.noster.inc/jp/
プレスリリース添付資料
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