【大和文華館】 特別展 天之美禄(てんのびろく)酒の美術
美しさに宿る神と酒と人のつながり ~中国から日本へ、酒をめぐる美の世界~
近鉄グループの文化事業である大和文華館では、2021 年10 月9 日(土)から11 月14 日(日)まで、特別展 「天之美禄 酒の美術」を開催いたします。
「天之美禄」とは酒を指す言葉で、天からの素晴らしい授かりものという意味です。酒は人の歴史とともに文化や信仰の重要な要素となってきました。酒は神と人を繋ぐものとされて神事や直会(なおらい)などの場に供えられ、様々な宴では酒を飲み交わすことで人々のつながりが深められました。
花見や月見など季節に応じた宴会や家族や友と設ける宴席など、現在でも飲酒の風習は生活に深く根付いています。
人々が酒を尊び、深く親しんで愛してきた歴史は、酒にまつわる美術からうかがうことができます。酒を入れ、注ぎ、供え、そして嗜むための酒器は、神に供する青銅器、漆器、美しく装飾された陶磁器、ガラス器など、場にふさわしいものが誂えられました。また、奈良は日本酒発祥の地とされ、京都の伏見や兵庫の灘五郷とともに、酒造の地として知られています。本展覧会では、酒の場で用いられた趣向を凝らした酒器や宴を描く絵画など、酒にまつわる多様な美術作品によって、古代から近世の東アジアにおける酒の文化を紐解きます。
<1> 特別展について
1.名称 特別展 「天之(てんの)美禄(びろく) 酒の美術」
2.会期 2021年10月9日(土)~11月14日(日) ※展示替があります
【前期】10月9日(土)~10月27日(水)
【後期】10月28日(木)~11月14日(日)
3.開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで) 月曜日休館
4.入館料 一般 950円、高校・大学生 730円 小学・中学生 無料
5.主催 公益財団法人 大和文華館
共催:読売新聞社
助成:芸術文化振興基金
広報協力:奈良県みんなでたのしむ大芸術祭・奈良県酒造組合
広報連携:奈良県立万葉文化館
開館20周年記念特別展「うま酒の国 大和」
10月9日(土)〜11月23日(火・祝)※入館料を相互に割引
6.出陳品数 90件
代表的な展示作品 ◎重要文化財 ○重要美術品
【第一章 神・祖先に捧げる――神と人をつなぐ酒:中国】
○戈卣(かゆう) 中国・商時代後期 泉屋博古館
人物神獣図石棺床(屏部分) 中国・北魏時代 和泉市久保惣記念美術館
◎鍍金銀製狩猟文六花形盃 中国・唐時代 白鶴美術館
○青磁多嘴壺(たしこ) 中国・北宋時代 大和文華館
【第二章 酒に酔い、酒を詠う:中国の酒器と詩】
五彩牡丹文高足杯 中国・金―元時代 東京国立博物館
五彩金襴手婦女形水注 中国・明時代 大阪市立東洋陶磁美術館
青花捻文(ねじもん)瓢(ひさご)形徳利 中国・明時代 MOA美術館
青花詩文面取瓶 朝鮮・朝鮮時代 京都国立博物館
【第三章 神に捧げる酒、仏と酒:日本】
春日宮曼荼羅 鎌倉~南北朝時代 大和文華館
◎漆塗太鼓形酒樽 日本・室町時代 堺市博物館
◎光明真言功徳絵詞 日本・室町時代 滋賀・比叡山 葛川明王院
※前後期で巻き替え
◎能面 猩々(しょうじょう) 桃山時代・天正19年(1591) 奈良・天河大辨財天社
【第四章 宴――人と人をつなぐ酒:日本】
○色絵酒宴図大平鉢 江戸時代 MOA美術館
酔客図巻 小田海僊筆 江戸時代・文政七年(1824) 泉屋博古館
※前後期で巻き替え
東山三絶図 円山応挙筆 日本・江戸時代後期 大和文華館 ※前期展示
赤絵龍文盃 青木木米作 日本・江戸時代後期 大和文華館
【第五章 宴を彩る名脇役――酒器】
○黒釉葫芦(ころ)瓶 朝鮮・高麗時代 大和文華館
色絵樽乗西洋人酒器 日本・江戸時代
粉彩梅花文盃 中国・清時代 大和文華館
色絵花鳥文盃 オランダ・1730年頃 大和文華館
東印度会社帆船図硝子酒盃 オランダ・18世紀 大和文華館
<2> 特別展会期中のイベントについて
1.シンポジウム「酒の美術-日本・中国から西洋まで-」 共催:美術史学会
(1)日時・場所 2021年10月10日(日)午後1時から午後4時30分 講堂にて
(2)発表者 福島県立美術館学芸員 坂本 篤史氏
白鶴美術館学芸副主任 田林 啓氏
兵庫県立美術館学芸員 安永 幸史氏
当館学芸部課長 瀧 朝子
当館学芸部部員 仁方越 洪輝
※往復ハガキにて事前申込制。締切は9月24日(金)消印有効。
詳細は順次HPに掲載します。
2.講演会
「天野酒と金剛寺」
(1)日時・場所 2021年10月24日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 天野山金剛寺座主 堀 智真氏
3.日曜美術講座
「美術でたどる日本と中国の酒文化」
(1)日時・場所 11月7日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 当館学芸部課長 瀧 朝子
4. 列品解説
(1)日時 毎週土曜日 午後2時から
(2)解説 大和文華館 学芸部
※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、状況によってはシンポジウム、
講演会、日曜美術講座、列品解説は変更あるいは人数制限を設ける場合がありま
す。
※各イベントに関して、詳細は順次、大和文華館ホームページに掲載いたします。
http://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/
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