積水ハウス、2021年度新築戸建ZEH比率、過去最高の92%達成 集合住宅も含めたZEHの普及とレジリエンス性強化で 温暖化対策を推進
積水ハウス株式会社は、2021年度の新築戸建住宅におけるネット・ゼロ・エネルギー・ハウス*1(以下、ZEH)の比率が92%*2と、過去最高となりました。累積は2022年3月末時点で69,163戸となりました。
また、当社は賃貸住宅や分譲マンションなど全ての集合住宅においてZEHを推進しており、ゼロエネルギーの賃貸住宅「シャーメゾンZEH」の2021年度受注戸数は、前年比約3倍の8,501戸、累積では12,307戸となりました。これらの取り組みにより、当社が2021年度に供給した住宅の年間CO2削減実績は2013年比で55%に達しました*3。分譲マンション「グランドメゾン」のZEH戸数は2021年度竣工ベースで160戸、累積で192戸になりました。
※(一社)環境共創イニシアチブ ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会 2021他
昨年、閣議決定された第6次エネルギー基本計画において「2030年度以降に新築される住宅についてZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」という目標が設定され、続いて住宅性能表示制度の「断熱等性能等級」「一次エネルギー消費量等級」にZEH基準相当の新たな最上位等級が新設されました。当社は2022年4月1日より戸建住宅と賃貸住宅においてこれらの最上位等級を標準仕様として採用しています。分譲マンションは2023年度には販売する全ての住戸をZEH仕様*4とする目標を設定していることから、当社は全ての主要な住まいにおいて、国が2030年度以降に目指す目標を先行して標準化したことになります。
また、当社では太陽電池・燃料電池・蓄電池の組み合わせによって、停電時でも一定レベルの暮らしができる住宅の販売など、災害時のレジリエンス性にも注力しています。2022年4月1日より、新築戸建住宅で新たに創エネシステムのレジリエンス性強化と床下浸水への対策強化を行いました。
温暖化対策には温暖化を抑制する「緩和策」と温暖化が進行した時の「適応策」という考え方があります。積水ハウスは国の新たなZEH目標の達成に貢献することによる温暖化への緩和策に加えて、レジリエンス性強化による適応策も講じることで、これからも業界をリードし、住まいの脱炭素化を推進してまいります。
【創エネシステムのレジリエンス性強化について】
停電時でも太陽電池・燃料電池・蓄電池の3電池連携システムであれば、日常に近い形で生活ができます。しかし、太陽電池と燃料電池のみの場合、従来は停電時に非常用コンセントしか使うことができず、機器の移動や延長コードが必要でした。今回新設した停電時電力供給盤を介することによって、蓄電池がなくてもあらかじめ設計した機器(冷蔵庫、テレビ、電子レンジなど)が普段のコンセントのまま使用可能になります。また、一部の天井照明も使用可能です。
【床下浸水への対策強化について】
地球規模の気候変動により、突発的な豪雨や長時間に及ぶ降雨、台風の大型化などが進み、浸水被害が年々増加しています。その中で最も多いのが床下浸水です。
当社では「(1) 設備機器の設置高さを上げる」「(2) 浸水危機時に玄関ドアに止水板を設置」「(3) 補強土間コンクリートの採用」「(4) 下水道からの空気圧を逃す開放蓋の採用」「(5) 基礎の高さを上げる」という5つの対策を組み合わせて床下浸水への対策を強化しました。
(1) 設備機器の設置高さを上げる
補修費用が高価な設備機器の水没対策
(2) 浸水危機時に玄関ドアに止水板を設置
玄関ドアからの浸水を抑制
(3) 補強土間コンクリートの採用
基礎下からの水の侵入を抑制
(4) 下水道からの空気圧を逃す開放蓋の採用
短時間のゲリラ豪雨時などのトイレの水の飛散対策
(5) 基礎の高さを上げる
基礎上からの水の侵入対策
*1 外皮の断熱性能等の向上や、高効率な空調・給湯・照明器具等の導入による省エネで使用エネルギーを減らしながら、太陽光発電パネル等の再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロ以下とすることを目指した住宅のこと
*2 2021年4月から2022年3月、北海道/A 登録:実績65%。北海道以外/B 登録:実績92%
*3 戸建住宅、賃貸住宅シャーメゾンの居住時におけるエネルギー消費に伴うCO2削減率の推計値
*4 ZEH Oriented以上
*5 同時使用できる機器の数には限りがあります。また、機種や使用環境によってお使いいただけない場合があります。
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