魚料理を食べる頻度は「週1回以下」47.1%! 「魚焼きグリ...

魚料理を食べる頻度は「週1回以下」47.1%!  「魚焼きグリルを洗うのがめんどう」87.5%  魚の調理はグリルよりもフライパン

シリーズ「食の未来」

 さまざまな変化の途上にある日本の食事情を掘り下げる、「食の未来」シリーズ。オレンジページでは、「これからの魚事情」について国内在住の成人女性1203人に調査しました。

 魚料理を作る頻度は、週2~3回と回答した人が一番多いものの、週1回以下の回答を合計すると47.1%と半数近くに上ります。また、魚料理をする際に、フライパンを多く利用している人が48.0%、魚焼きグリルを多く使用している人が32.1%と、フライパン派が優勢。「魚焼きグリルを洗うのがめんどう」という人が87.5%いることからも、魚焼きグリルがめんどうだから、魚の調理を避けている実態が浮かび上がりました。


【ダイジェスト】

魚料理を作る頻度「週1日以下」が47.1%。調理はフライパン派が優勢!

登場回数が多いのは塩焼きと刺し身。「もっと魚を食べたい」人は69.8%

認知率は39.1%。海の恵みを未来へ残す「サステナブル・シーフード」

 

魚料理を作る頻度「週1日以下」が47.1%、調理はフライパン派が優勢!

 水産庁によると、日本人1人あたりの魚介類の消費量は、2001年の40.2kgをピークに減少に転じ、2016年には24.6kgと半減しています。今回の調査では、魚料理を食べる頻度として最も多いのは「週2〜3回」の41.4%。5年前に行った同じ調査と比べると、4.4ポイント減っていました。また、食べる頻度が週1回以下の回答を合計すると47.1%で、1位の「週2〜3回」より多ことが明らかになりました。魚を食べる頻度は、やはりじわりと減っているようです。

 また、魚焼きグリルを使うことが多い人は32.1%に対し、フライパンを使うことが多い人は48.0%。「魚焼きグリルをほぼ使わない」34.3%、「魚焼きグリルを洗うのがめんどう」87.5%という結果を踏まえると、魚焼きグリルは手間がかかる……と、調理を避けている人が多いのかもしれません。


登場回数が多いのは塩焼きと刺し身。「もっと魚を食べたい」人は69.8%

 食卓によく登場する魚料理は、1位が塩焼き75.2%、2位は刺し身65.2%。理由は、塩焼きは「焼くだけで簡単だし、おいしい」(30代・専業主婦)、刺し身は「買ってきたらそのまま食卓に出せて時短になる」(50代・フルタイム)など、手間がかからない点を挙げる人が多数。加えて、刺し身の場合は豪華に見えることから、「家族みんなが喜ぶ」(50代・専業主婦)という点も支持される理由のよう。消費量は減っているものの、〈手軽なおかずの一品〉として活用されている側面もあるようです。

 また、約7割の人は今より魚を「もっと食べたい・家族に食べさせたい」という気持ちがあり、実際に「魚が苦手な家族のために調理法や味つけを変える」(50代・専業主婦)や、「骨を取って子どもも食べやすくする」(30代・フルタイム)などの工夫をしている人も少なくありません。消費量が減っているとはいえ、これだけ多くの人がもっと食べたいと思っていることからも、やはり日本人は魚好きといえそう。一方で、「子どもが喜ぶレシピがわからない」という声も多く、魚料理の登場回数が増えない壁になっている一面も垣間見られました。


認知率は39.1%。海の恵みを未来へ残す「サステナブル・シーフード」 

 日本での魚介類の消費は減っていますが、世界的に見ると、水産資源の34%はとりすぎといわれています。そのおもな原因は、気候変動や人口増による過剰漁獲。そこで、将来も魚を食べつづけられるようにするために、国際的な取り組みが行われています。そのひとつが「サステナブル・シーフード」。環境や社会への配慮など、国際的な認証規格の厳しい基準をクリアした漁業、あるいは養殖場で生産された魚介類のことをさします。そうした商品には認証ラベルが付与され、他の製品と見分けることができます。「サステナブル・シーフード」という言葉の認知率は39.1%ですが、取り扱うスーパーなどが徐々に増えていることから、今後のさらなる広がりに期待が持てそうです。

 ほかにも、環境に左右されることなく、安心・安全な魚を安定的に供給できる「陸上養殖」や、温暖化の影響で増えてしまったものの、調理法が知られていない「未利用資源」を活用するなど、新たな動きにも注目が集まっています。


 今や水産資源は世界各国で奪い合いとなり、漁獲量の減少は国際的な問題の一つに。次の世代に魚を食べる食文化を残すために、これまでにない発想で、「作る」「守る」工夫が必要になっています。魚を買うときは、珍しい魚も食べ方を工夫して取り入れてみる、養殖のものやサステナブル・シーフードを選ぶなど、私たち消費者にも、これまでとは違う視点で魚料理を取り入れることが求められているのかもしれません。


アンケート概要

●調査対象:オレンジページメンバーズ・国内在住の20歳以上の女性(有効回答数1203人)

●調査方法:インターネット調査

●調査期間:2022年5月31日~6月4日

●「オレンジページくらし予報」について

読者モニター「オレンジページメンバーズ」には、さまざまなくらし情報・くらし体験によってはぐくまれた“くらしの目利き”たちが数多く所属しています。そんなメンバーたちの声を集めて<次のくらし>を読み解いていくのが「オレンジページくらし予報」です。WEB上でのアンケート調査、座談会など、ご相談に応じて展開いたします。


●『オレンジページ』について

失敗なくおいしく作れるレシピ情報が支持され、今年創刊35周年を迎えた生活情報誌。30~40代の主婦を中心に幅広い読者層を誇ります。発行部数=249,627部(2021年印刷証明付発行部数)。

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