FDM株式会社が手がけた 個人邸[house T]が「2022年度グッドデザイン賞」を受賞
新築や分譲住宅の設計・施工、賃貸管理、リノベーションなど幅広い事業を展開しているFDM株式会社(代表取締役社長:高倉 潤 @juntakakura.fdm https://www.instagram.com/juntakakura.fdm/ )設計の個人邸[house T]が、この度2022年度グッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
【製品名称】
個人邸[house T]
【背景】
本敷地は、大分市内中心部の古い住宅密集地に位置してあり、近隣の住民は皆カーテンを締め切った生活をしています。南側斜面住宅の立ち並ぶ、自然エネルギー利用がほぼ望めないこの敷地条件下で、クライアントは開放的でプライベートな空間を望まれました。
私たちはこの住宅が北側斜面の密集市街地における、自然エネルギーを活用した明るく開放的な住宅の一つの型となるよう設計を進めました。
【施工内容】
具体的には、崖条例の制約から1階を鉄筋コンクリート構造、2階を木造とする構造を選択しました。1階の南側崖側には条例により開口部が設けられない為、2階リビングスペースの上部に連続するトップライトを設け、南側の隣接する民家を避け冬の直射日光を導光する計画とし昼間の照明利用を抑え、明るい広々としてリビング空間が得られる様に計画しました。
通風に関してもトップライトを通じた重力換気と、ルーバー内に仕込んだサーキュレーターにより、自然通風を促す断面計画としています。
連続するトップライト。建物中心に耐力壁を設け、それ以外の部分を開口部として、屋根勾配に垂直となる様開閉式のトップライトを連装させています。内部のブラインドで証明調整をする仕組み。水回りや寝室との仕切りは家具工事とし、部屋として独立させながら上部のトップライトが連続し開放的な空間としてデザインしました。
【審査員による評価コメント】
北側斜面の崖地という厳しい敷地条件に対して、南からのハイサイドライトとトップライト、吹き抜けの空間構成の採用によって、地形に呼応した良質な住宅デザインとなっている。変わらない本質的なもの(Fundamentals)をテーマに、内装・外装材への自然素材・地域素材の採用、日照シミュレーション・周辺環境との調和・温熱環境・構造計画など多様なアプローチでデザインをまとめている。地階はRC造による落ち着いたインテリア、上階は木構造による明るいインテリアというように、構造と光環境に応答してインテリアデザインを展開するなどデザインの軸がしっかりある。近年、地方を拠点とするハウスメーカー・工務店のインハウスのデザイン力の向上が目立つが、その流れをこのプロジェクトからも感じる。今後は一つの敷地にとどまらず、地域の面的な開発や拠点形成に対してもデザイン力の展開を期待したい。
【グッドデザイン賞】
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。
受賞のシンボルマークである、「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
【FDM株式会社】
Fundamentals for the public
住環境における本質の追求
私たちを取り巻く環境、働き方、価値観はかつてないスピードで変化し、住環境に求められるものも多様化しています。そのような中でも、変わらない本質的なもの(Fundamentals)が住環境にあり、その本質を備えたものこそが、将来へと残していける「永く続く器」になります。FDMは「永く続く器」を全ての人々と追求し、暮らし・文化・社会・地球をつくっていくハウジングサービス会社です。
(HP: https://fdms.co.jp/ Instagram: @fdm_inc https://www.instagram.com/fdm_inc/ )
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