特集展示「仏教美術の精華 観音応現身像をまじえて」を開催 入場無料/2022年11月23日(水)~2023年3月12日(日)
所蔵の仏像、仏画、経典など計12点の美麗な仏教美術を展示
半蔵門ミュージアム(東京都千代田区、館長:山本勉)は、2022年11月23日(水)から2023年3月12日(日)まで、特集展示「仏教美術の精華 観音応現身像をまじえて」を入場無料で開催いたします。当館所蔵の仏像、仏画、経典など計12点の美麗な仏教美術を、間近でご覧いただければと思います。
【見どころ(1)】
●悩む人に応じて姿を変える「三十三応現身像」のうち梵王身を展示
観音菩薩は悩み苦しむ人々を救うため、相手や状況に“応”じて、“身”をさまざまに変化させて“現”れるとされ、その33の姿は「三十三応現身」と称されます。彫刻作品の遺例はあまり多くありません。今回の特集展示で紹介するのは、三十三応現身像のうちの1躯で会津の法用寺旧蔵と伝わります。「梵王」という墨書があり、「梵王身」の像であることもわかります。
【見どころ(2)】
●外部講師による講演を会期中に2本開催
講演会「仏都会津の仏たち」では、今回展示の三十三応現身像梵王身のふるさと、仏都会津の仏像の歴史について、長く福島県立博物館で調査研究にあたられた若林繁氏に語っていただきます。
また江戸歴史文化講座は《特別講座》として、江戸時代絵画史研究の第一人者である小林忠氏をお招きいたします。「江戸の浮世絵」と題し、鈴木春信・喜多川歌麿・葛飾北斎の優れた作品を中心に、浮世絵の魅力について語っていただきます。
◆12月18日(日)若林繁氏(元東京家政大学教授) 講演会「仏都会津の仏たち」
◆3月4日(土) 小林忠氏(学習院大学名誉教授) 江戸歴史文化講座 特別講座「江戸の浮世絵」
※どちらも、会場・オンライン併催(1週間の見逃し配信あり)/参加費無料/事前申込制
<参考資料>
■主な展示作品
≪特集展示≫
「仏教美術の精華 観音応現身像をまじえて」
・日吉山王十禅師曼荼羅図
日吉大社(大津市)の神や本地仏を北斗七星とともに描いた曼荼羅
・三十三応現身立像 梵王身
悩み苦しむ人々を救うために観音菩薩が変化した応現身のひとつ
・紺紙金字一切経(神護寺経)のうち仏説意経
紺紙に金字で経文が書かれ、金銀泥による見返絵も付された装飾経
展覧会名:特集展示「仏教美術の精華 観音応現身像をまじえて」
会期 :2022年11月23日(水)~2023年3月12日(日)
開館時間:10時~17時30分(入館は17時まで)
休館日 :毎週月曜日・火曜日
臨時休館(12月7日)、年末年始(12月29日~1月4日)
入場料 :無料
≪常設展示≫
常設展示は、《ガンダーラの仏教美術》と《祈りの世界》で構成されています。
《ガンダーラの仏教美術》のエリアでは、2~3世紀ごろ作られたガンダーラ仏伝浮彫を複数展示しており、釈尊の前世や誕生、成長から出家、悟り、説法、入滅といった釈尊の生涯をたどることができます。《祈りの世界》は、当館の中心となる展示エリアで、その中央に「大日如来坐像」を展示しています。「不動明王坐像」、「両界曼荼羅」とともに、静かに作品と向き合える展示空間です。
・大日如来坐像
運慶作と推定されている金剛界大日如来像
・不動明王坐像
醍醐寺中興の祖・義演と豊臣家にもゆかりの像
・説法印仏坐像
両手を胸前に上げ、説法印(転法輪印)を結んで結跏趺坐する釈尊像
■当館の大日如来坐像を神奈川県立歴史博物館に特別出品
11月8日(火)から12月4日(日)まで、大日如来坐像を神奈川県立歴史博物館に特別出品いたします。この期間、当館で大日如来坐像をご覧いただくことはできません。
展覧会名:特別展「源頼朝が愛した幻の大寺院 永福寺と鎌倉御家人
-荘厳される鎌倉幕府とそのひろがり-」
会場 :神奈川県立歴史博物館 1F特別展示室、コレクション展示室
会期 :2022年10月15日(土)~12月4日(日)
出品期間:2022年11月8日(火)~12月4日(日)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日 :毎週月曜日
■イベント
会場 :半蔵門ミュージアム3階ホール(定員40名)
対象 :中学生以上
参加費:無料
(1)講演会「仏都会津の仏たち」 ※会場・オンライン併催
日時:12月18日(日) 14時~15時30分
講師:若林繁氏(元東京家政大学教授)
会津の仏像の歴史は、平安時代前期の湯川村勝常寺の薬師如来坐像よりはじまるといえる。以後、各時代において中央の影響を受けつつ、在地の造像活動も活発化し、さまざまな仏像が生み出されていく。その中で尊像の種類は、ある程度限定される。薬師如来、観音菩薩、地蔵菩薩などが主流となっている。これらは現世では苦難救済、来世では極楽往生をそれぞれ約束してくれる尊像で、この地に生きた人々の心情を反映していると思われる。これらの尊像を中心として鎌倉から南北朝・室町時代と、各時代の代表的な遺品を通して時代とともに多様化していく様子を概観する。
※事前申込制(申込期間:10月26日~12月2日)
(2) 江戸歴史文化講座 特別講座「江戸の浮世絵」 ※会場・オンライン併催
日時:2023年3月4日(土) 14時~15時30分
講師:小林忠氏(学習院大学名誉教授)
現在国際的にも評価の高い浮世絵は、江戸時代の江戸(現在の東京)に生まれ発展した、庶民による庶民のための絵画(主として木版画)でした。実は江戸っ子だけでなく、江戸に参勤交代のために集まった諸藩の武士や天領(幕府の直轄地)から訴訟のために長期滞在した人々によって、全国各地に土産物として運ばれ、「江戸絵」とも称されて親しまれました。約2世紀の長きにわたって繁栄した浮世絵の歴史の中から、鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎の、代表的浮世絵師3人を選び、その優れた作品の魅力を美しい映像とともに紹介します。
※事前申込制(申込期間:1月5日~2月17日)
申込方法 :公式サイトの「お知らせ」または「講演会/イベント」の
申込みフォームからお申込みください。
お問合わせ先:講演会事務局
TEL:070-4369-8162(受付時間10時~18時 ※土日祝日を除く)
Eメール: hanzomon-seminar@tts.co.jp
(3)スライドレクチャー「展示品の見どころ紹介」 ※会場のみ
日時:12月3日(土)、1月15日(日)14時~14時40分(受付開始 13時30分)
講師:吉田典代(当館客員研究員)
特集展示作品の特徴や見どころを、スライドを用いて分かりやすくお話しします。
※事前申込不要(当日先着順)
【半蔵門ミュージアム 基本概要】
半蔵門ミュージアムは、真如苑が所蔵する仏教美術を一般に公開するために設立した文化施設です。
中核となる地下展示室は、運慶作と推定される真如苑真澄寺蔵「大日如来坐像」(重要文化財、鎌倉)や上醍醐普門院の旧本尊で醍醐寺中興の祖・義演ゆかりの「不動明王坐像」(平安)、ガンダーラ仏伝浮彫などを紹介する常設展示と、テーマを変えて仏教絵画や経典などを紹介する特集展示で構成されています。また3階シアターでは映像「大日如来坐像と運慶 祈りと美、そしてかたち」などを高精細映像でご覧いただけます。
都内で唯一、運慶作と推定される重要文化財「大日如来坐像」を常設展示している文化施設「半蔵門ミュージアム」では、落ち着きのある空間で、静かに仏像や仏画と向き合い、仏教の歴史や多様性のある文化にふれていただける時間と場所を提供しております。なお、11月8日(火)から12月4日(日)まで、神奈川県立歴史博物館の特別展「永福寺と鎌倉御家人」に「大日如来坐像」は出品のため、常設展示しておりません。
■地下展示室 :常設展示《ガンダーラの仏教美術》《祈りの世界》
特集展示「仏教美術の精華 観音応現身像をまじえて」
■1Fギャラリー :笹島喜平氏の版画
■2Fマルチルーム:「大日如来坐像」「不動明王坐像」と
「ガンダーラ仏伝浮彫」の解説パネル
■3Fシアター :「大日如来坐像と運慶 祈りと美、そしてかたち」
「曼荼羅 描かれた密教世界」
「ガンダーラの仏教美術 ~釈尊の生涯を辿る~」の
3作品を上映
場所 : 〒102-0082 東京都千代田区一番町25
<交通のご案内>
東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」下車 4番出口(地上1階)左すぐ
東京メトロ有楽町線「麹町駅」 下車 3番出口から徒歩5分
JR「四ツ谷駅」下車 徒歩15分
開館時間 : 10時~17時30分(入館は17時まで)
休館日 : 毎週月曜日・火曜日
臨時休館(12月7日)、年末年始(12月29日~1月4日)
入場料 : 無料
館長 : 山本勉(鎌倉国宝館 館長、清泉女子大学 名誉教授)
問合わせ : TEL 03-3263-1752
公式サイト : https://www.hanzomonmuseum.jp
公式Twitter: https://twitter.com/hanzomon_museum
<感染症対策について>
当館は、新型コロナウイルス感染症の拡大予防に努めております。混雑時は入場制限をさせていただく場合がございます。最新の開館情報、イベント情報、感染防止対策については、公式サイトをご確認ください。
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