嵐電に奄美大島・龍郷町(たつごうちょう)PR電車が登場

嵐電に奄美大島・龍郷町(たつごうちょう)PR電車が登場

電車で初めて! 客席の座席シート背もたれを、大島紬(つむぎ)の生地張りに

 京福電気鉄道株式会社(本社:京都市中京区、社長:大塚憲郎)と鹿児島県龍郷町(所在地:鹿児島県大島郡龍郷町、町長:竹田泰典)は、2022年12月1日(木)~2023年2月28日(火)の期間、嵐電の嵐山本線・北野線で奄美大島・龍郷町のPR電車を1両運行します。

 龍郷町のイメージロゴなどを車体にラッピングし、車内には龍郷町の紹介ポスターを掲出。客席の座席シート背もたれ(片側)を、「世界三大織物」のひとつとされる奄美大島の伝統工芸品・大島紬の生地張りにします。なお、電車のシートに大島紬生地を使用するのは初めての試みです。

 同町は、幕末・維新に活躍した西郷隆盛の子で、第2代京都市長・西郷菊次郎翁の出身地です。同町が、縁のあるまちとして京都市内でのPR活動を企図する中で、嵐電にお声がけいただき、今回の期間限定・特別運行の実施となりました。


<嵐電 龍郷町のPR電車>

 1.運行期間:2022年12月1日(木)~2023年2月28日(火)

        ※他の営業車と同様、通常の営業車として嵐山本線・北野線を

         不定期運行します。

 2.PR電車概要

   (1)車体に龍郷町イメージロゴの龍などをデザインしたパートラッピングを

      実施します。

   (2)龍郷町PRロゴと、西郷菊次郎元京都市長の肖像写真をヘッドマークに

      掲出します。

   (3)客席の座席シート背もたれ(片側)に、大島紬の生地を張ります。

      生地の柄は伝統的な「龍郷柄」と「秋名(あきな)バラ」の柄を使用

      します。

      ※繊細な生地であるため、生地張りの背もたれはビニールシートで保護

       します。

   (4)龍郷町や西郷菊次郎翁を紹介する車内ポスターを掲出します。

車体ラッピングイメージ


ヘッドマークイメージ

※西郷菊次郎翁の肖像写真は龍郷町提供


以 上


<ご参考>

■鹿児島県大島郡龍郷町

 龍郷町が位置する奄美大島は沖縄本島と本土との中間に位置し、かつては黒潮文化の中継地としての役割を果たし、近世では、西郷隆盛が上陸したことで知られる阿丹崎湊(あたんざきみなと)が、本土とのさまざまな面においての窓口となっていました。

 気候は亜熱帯の海洋性気候で年平均気温は21度ほど。降水量は年間3,000ミリ近くあり、湿度が年平均75%と高いのが特徴的です。この特異な気候により、奄美固有の動植物が育まれています。

 伝統産業大島紬の代表的な柄である「龍郷柄」、「秋名バラ」発祥の町であり、これまで大島紬のまちとして発展してきました。                          (龍郷町公式ホームページより引用)


 「龍郷柄」は奄美の植物アダンの葉でつくったガジモシヤ(風車)を図案化した細かい連続模様で、娘を嫁がせる時に持たせたと言われています。秋名の伝統柄「秋名バラ」の「バラ」は琉球語でザルを意味し、全体に黒っぽいザルの格子柄に赤や青の十文字が交差した模様で、全体的に落ち着いた雰囲気ですが、近づくとアクセントの十字が、味わい深い華やかさをかもし出します。

龍郷町嘉渡の夕暮れ



座席シートで使用する「龍郷柄」(左)と「秋名バラ」(右)



■西郷菊次郎(1861~1928)

 西郷隆盛の子として奄美大島龍郷で生まれ、政治家・外交官として活躍しました。初代京都市長・内貴甚三郎の後任として1904年から1911年まで京都市長を務め、「第二琵琶湖疏水開削」「上水道整備」「道路拡築と市電敷設」を「京都市三大事業」と呼び、「京都百年の計」として推進しました。


■京福電気鉄道嵐山線(嵐電)

 西郷菊次郎市長の在任最後期の1910年、嵐山(らんざん)電車軌道(株)が四条大宮~嵐山間に開業させた電気鉄道で現在の嵐山本線。その後同社は、琵琶湖疏水蹴上水力発電所から電力供給を受けていた電力会社・京都電燈(株)に合併されました。京都電燈の鉄道事業は1942年に京福電気鉄道(株)に引き継がれ、現在に至っています。



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