『CEATEC AWARD 2023』の アドバンストテクノロジー部門 グランプリを受賞

「高品質なGaN系微小光源を作製するための micro-LED/micro-レーザー用独自基板と新工法」

京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、本年10月17日(火)から幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「CEATEC 2023」において、当社開発品の「高品質なGaN系微小光源を作製するためのmicro-LED/micro-レーザー用独自基板と新工法」がアドバンストテクノロジー部門のグランプリを受賞しましたので、お知らせいたします。

「micro-LED/micro-レーザー用独自基板と新工法」


「CEATEC AWARDロゴ」


■micro-LED/micro-レーザー用独自基板と新工法について

当社が開発した「micro-LED/micro-レーザー用独自基板と新工法」は、当社独自の3次元横方向成長技術により、低コストなSi(シリコン)基板やサファイア基板などの異種基板上に、超低欠陥なGaN層(独自EGOS基板※1)を形成することを可能にしたもので、世界で初めて※2 100マイクロメートル長レーザーの発振を実現しました。この超低欠陥のGaN層を用いて、微小光源(短共振器レーザー・マイクロLED)を作製するための異種基板をベースとした独自基板と、その基板を用いたGaN系微小光源を作製することで、高信頼の発光素子を作製できます。

これらの微小光源は高精細、小型軽量という優位性から、次世代の車載用ディスプレイやスマートグラスへの活用、また、通信や医療分野への応用も期待されています。


※1 Epitaxial lateral overgrowth GaN on silicon  substrate

※2 Si基板上に形成した100マイクロメートル以下のGaN系端面発光レーザーにおいて(2023年9月京セラ調べ)


■受賞理由

次世代光源として期待されているmicro-LED は、現時点において製造難易度やコスト高などの課題もあり普及には時間がかかるとされています。京セラは、新しい専用独自基板を開発することで低欠陥、低コストでの製造を可能としました。100マイクロメートル共振波長レーザー素子にも応用可能で、車載用の透明ディスプレイやAR/VR用スマートグラスの微小光源などにも活用できます。自動車のヘッドライトに使用すると、対向車のドライバーが眩しいと感じる光源だけを消灯するなどきめ細かな制御もできるなど、幅広い応用例が示されました。

ディスプレイ用途においては有機ELがまだ主流ですが、品質や寿命などの面でmicro-LED  に期待が集まっているほか、他分野においてはmicro-LED の可能性がきわめて高いと考えられます。かつては日本が独占していたLEDパネル製造は価格競争にさらされ苦戦していますが、高付加価値な素子製造は新たな日本の産業基盤としても期待されると評価されました。


<ご参考>

■CEATEC AWARD 2023

CEATEC AWARD 2023は、展示される技術・製品・サービスなどの中から、出展者が事前に応募した出展品・案件について、「CEATEC AWARD 2023 審査委員会」が学術的・技術的観点、市場性や将来性などの視点から、イノベーション性が高く優れていると評価できるものを審査・選考し、表彰するものです。


■京セラブース

当社ブースは、『“we connect new stories”わたしたちは、未来を紡ぐ。物語を紡ぐ。』をコンセプトに、豊かな未来に向けた私たちの想い・挑戦・技術が織りなすさまざまな製品・ソリューションを、デモ展示やプレゼンテーションを通して紹介します。また、ステージでは、豊かな未来に向けた先進技術やソリューションなどに関するプレゼンテーションを行います。


■詳細:「CEATEC 2023」出展のご案内

https://www.kyocera.co.jp/newsroom/news/2023/002271.html

 


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