~トレンド予測レポート~ 物価上昇・消費増税で、高まる「節約意識」 現代の主婦は、家計管理もスマホを活用! 進化する『節約アプリ』に注目 牛窪恵氏が語る、イマドキ主婦の「節約」事情
生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、現代の主婦たちの間におけるトレンドとして、「節約アプリ」に注目し、レポートします。
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グラフ1
7月21日の参議院選挙を目前に控え、「アベノミクス」の是非が問われている現在。円安・株高で、日本経済が活気づいたとする声もあれば、一般生活者、特に主婦の間では「恩恵を受けていない」という意見も耳にします。また、円安の影響による物価上昇や、消費税があがることへの不安で、むしろ節約傾向にあるという主婦も多いようです。
そこで今回、トレンド総研では、こうした主婦たちの「節約事情」に注目しました。その結果、9割以上の主婦が普段から節約を意識しているほか、最近ではスマートフォンを使って節約や家計管理をする人も増えているという実態が明らかに。無理に節約をするのではなく、楽しみながら家計を管理している主婦が多いことがわかりました。
本レポートでは、こうした主婦の節約事情を、専門家のコメントや調査結果などをもとにお伝えするほか、注目の「節約アプリ」についても紹介してまいります。
■レポート内容
1.【専門家インタビュー】トレンドの専門家に聞く、主婦たちの「節約」事情
トレンド評論家・牛窪恵氏に、現代主婦の「節約事情」についてコメントをいただきました。
2.【意識調査結果】主婦たちの「節約」に関する意識・実態
20~30代の主婦500名を対象とした「節約」に関する意識調査の結果についてレポートします。
3.【アプリ紹介】注目のスマートフォン向け「節約アプリ」
現代主婦たちのニーズを捉えた、注目の「節約アプリ」をご紹介いたします。
1.【専門家インタビュー】トレンドの専門家に聞く、主婦たちの「節約」事情
はじめに、世代・トレンド評論家である牛窪恵氏に、現代主婦たちの「節約事情」についてお話をお伺いしました。
■輸入品の価格高騰、消費税引き上げで、高まる節約志向
08年秋のリーマンショックや、11年春の東日本大震災の直後は、節約に力を入れる主婦が目立ちましたが、昨年12年に入ると「節約疲れ」も見られ、百貨店などで「高額商品」が売れる現象がみられました。
ところが今年4月以降日常的な消費は、アベノミクスによる大胆な金融緩和で「円安」が進んだ結果、燃料費(ガソリン・電気代など)や、小麦粉などの輸入品の価格が高騰しました。
さらに来年4月に予定されている「消費税引き上げ」を見据え、いま再び、一家の財布を握る主婦の間では、節約志向が高まっています。
■主婦たちにとって、節約は苦痛ではない!?
「節約ライフ」を楽しむ女性たち
しかしイマドキの女性にとって、節約は苦痛なのかといえば、決してそうではありません。若い世代はもちろん、バブル経済を多少なりとも体験しているアラフォー以降の世代でも、テレビやネットの節約ノウハウをマネしたり、アイディア調理器具や最新の節電グッズを取り入れたりと、楽しみながら節約に取り組む主婦が目立つようになりました。
また、特に最近は、スマートフォンを活用して、節約や家計管理に励む主婦も多いようです。実際に、スマホユーザーの主婦を対象にした調査(後述)でも、実に半数以上が「スマートフォンを節約や家計管理に利用した経験がある」と回答しています。日々のすき間時間にスマホを操作して、家計管理や節約情報の収集に役立てている主婦が増えているようです。
■主婦に人気の「節約アプリ」・・・
“励まし系”、“進化系”などさまざまなラインナップが
スマホユーザーの急増にともない、手軽に節約が実践できるスマートフォン向けアプリも続々と登場しています。節約ノウハウを伝える情報系アプリはもちろん、瞬時にローンの計算ができたり、買い物や光熱費の情報を時系列で入力できたりと、ラインナップも豊富。さらには、節約の頑張りや効果がひと目でわかる仕組みになっていたり、「よく頑張ったね!」などと励ましてくれたりするアプリも人気です。ダイエット同様、家計管理においても、こうした“励まし系”アプリは、「褒められると気分がアガる」「努力が報われる」など、主婦の心を捉えていると言えます。
また最近は、レシートを撮影するだけで情報を読み取ってくれたり、SNSとの連携で節約情報を誰かと「シェア」できるなどの“進化系”アプリまで登場。賢くハッピーに節約を楽しみたい主婦たちの間でクチコミが広がり始め、市場はどんどん拡大しています。共働きや子どもの送り迎え、ママ友づきあいなどで忙しい主婦が増える中、すき間時間で、しかもレジャー感覚で節約や家計管理ができるアプリは、今後もさらに進化しながら、普及し続けていくでしょう。
[牛窪 恵(うしくぼ めぐみ)]
世代・トレンド評論家 マーケティングライター
1968年東京生まれ。財務省財政制度等審議会専門委員。
日大芸術学部映画学科卒業後、大手出版社に入社。5年間の勤務の後、フリーに。
2001年4月には、マーケティングを中心に行う有限会社インフィニティを設立。
現在、『日経ウーマンオンライン』、『プレジデント』、『AERA』などに連載、または定期寄稿中。
7月中旬、「アラフォー独女あるある!図鑑」(扶桑社)が発売に。
「おひとりさま(マーケット)」「草食系(男子)」は05年、09年の新語・流行語大賞に最終ノミネート。
現在、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)、「キャスト」(朝日放送)などにも出演中。
牛窪恵オフィシャルブログ「気分はバブリ~♪」
URL: http://ameblo.jp/megumi-ushikubo/
有限会社インフィニティ ホームページ
URL: http://www.hachinoji.com/
2.【意識調査結果】 主婦たちの「節約」に関する意識・実態
続いて20~30代の主婦500名を対象に、「節約」に関する意識・実態調査をおこないました。
■物価上昇、消費税引き上げ・・・主婦の94%が「節約を意識」
まず最初に、「日々の生活で節約を意識していますか?」と聞いたところ、94%もの主婦が「意識している」と答えました。[グラフ1] これについては、物価上昇や増税に対する不安が背景にあるようで、「普段の買い物において、物価の上昇を感じることがありますか?」という質問には73%が「ある」と答えたほか、「今後、消費税の引き上げにより、家計に影響が生じることを不安に感じますか?」という質問には95%が「そう感じる」と回答しています。
[グラフ1]: http://www.atpress.ne.jp/releases/37255/1_1.jpg
また現在、安倍晋三政権が掲げる経済・金融政策「アベノミクス」によって国内景気が回復したという声もありますが、「あなたはアベノミクスの恩恵を受けていると思いますか?」という質問には、87%が「そう思わない」と回答。景気回復を実感している主婦はさほど多くはないようです。
物価上昇や、消費税の引き上げに関する報道が続き、景気回復も実感しづらい現在、多くの主婦たちが、日々の生活において「節約」を心がけている様子がうかがえます。
■スマホユーザーの主婦、半数以上が「節約」や「家計管理」に利用
こうした中で、現在主婦たちの関心を集めているのが「スマートフォン」を活用した節約です。実際に、「スマートフォンを節約や家計管理に利用したことがありますか?」という質問には、51%と半数以上の主婦が「ある」と答えています。[グラフ2] 具体的には、「家計簿アプリを使って家計管理をしている。(27歳・東京都)」、「近所のスーパーのチラシ情報をアプリでチェックしている。(37歳・北海道)」、「買い物の内容をアプリで管理し、余計な物を買わないようにしている。(35歳・兵庫県)」など、スマートフォン向けの「節約アプリ」を活用している人が多いようです。
中でも、「家計管理」ができるアプリは特に人気が高く、15%と2割近くが「すでに利用している」と回答しているほか、73%が「今後利用してみたい」と答えました。
[グラフ2]: http://www.atpress.ne.jp/releases/37255/3_2.jpg
[調査概要]
・調査期間 :2013年7月2日~7月4日
・調査方法 :インターネット調査
・調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
・調査対象 :20代~30代 主婦500名(※スマートフォンユーザー)
3.【アプリ紹介】注目のスマートフォン向け「節約アプリ」
最後に、現代主婦たちのニーズを捉えた、注目の「節約アプリ」をご紹介いたします。
■「レシーピ!」
大日本印刷株式会社が2013年7月1日に配信を開始した「レシーピ!」は、スマートフォンでレシートを撮影するだけで日々の支出記録ができるほか、購入した食材を無駄なく使い切るお得なレシピも提案する、レシート読み取り家計簿アプリです。配信開始直後から、App Storeのファイナンス(無料)カテゴリで1位を獲得するなど、早くも人気を集めています。
同アプリにおいては、スマートフォンのカメラでレシートを撮影するだけで、日付・店舗・品名・価格・合計金額などの情報を自動で読み取ることが可能。また、食材・日用品・衣料品といった費目の仕分けや編集が簡単にできるほか、当月の収支もグラフでわかりやすく表示します。さらには、アプリのキャラクターによる応援・励ましコメントなども表示され、毎日楽しみながら家計管理を続けることができます。
さらに、「レシーピ!」には、レシートに記載された各食材、またはそれらの組み合わせで作れるレシピを自動的に提案する機能が盛り込まれています。レシピは、株式会社NHKエデュケーショナルのレシピサイト『みんなのきょうの料理』が提供する8,000点以上の中から提案。冷蔵庫の“在庫”の効率的な消費につながるため、献立の悩みを解決するだけでなく、食材費の節約にも役立ちます。
なお、同アプリは現在、リリース記念として、2013年8月31日までダウンロード無料で提供されています。
▼「レシーピ!」 iOS/Android端末対応、無料(2013年8月31日まで)
iOS版(iTunes App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/id660231447
Android版(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.receipi.pakayo
■「シュフモ」
「シュフモ」は、ニフティ株式会社、株式会社サンケイリビング新聞社が運営する、会員数178万人(2013年6月末現在)のチラシ検索アプリです。
全国9,800店舗のスーパーのチラシ情報が掲載されており、いつでもどこでも近所の特売情報がチェック可能。また、特売情報から料理レシピやお弁当の献立が簡単に検索できます。
さらには、スーパーのチラシを見て、メダルがゲットできる仕組みになっており、貯めたメダルでクイズに挑戦し、見事全問正解すると豪華賞品がもらえます。
また、チラシや料理のレシピだけでなく、ダイエットに役立つコラム、生活や家計に優しいプレゼントやサンプル情報、家事やお掃除など生活に役立つ情報が盛りだくさんです。
▼「シュフモ」 iOS/Android端末対応、無料
iOS版(iTunes App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/chirashi-reshipi-jian-suo/id523012472?mt=8
Android版(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.shuf.shufmo.android
■「enervo(エネル簿)」
株式会社デジタルアドバンテージが提供する「enervo(エネル簿)」は、毎月の電気料金・ガス料金・灯油代を入力し、光熱費を記録、管理するための無料アプリです。
同アプリでは、簡単な操作で、毎月の光熱費をインターネット上に記録することができます。また、昨年の光熱費との比較もできるため、自分が試した省エネ努力の効果があらわれているかどうかをひと目で把握することが可能です。
また、他の家庭との光熱費の比較も可能なため、自分の家の光熱費の水準がどれくらいなのかを知ることができます。自分と似た条件の人と比較して、自分の光熱費を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
▼「enervo」 iOS端末対応、無料
iOS版(iTunes App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/enervo-eneru-bu-for-iphone/id414604656?mt=8
~ トレンド総研の「マーケティングリサーチ」とは ~
トレンド総研の「マーケティングリサーチ」は、クライアントの依頼のもと、市場における生活者の意識・実態に関する調査を行っています。また、調査結果にもとづき、各業界におけるトレンドの予測・分析、トレンド商品の人気の背景などに関する情報を発信し、企業と生活者のコミュニケーションを後押しすることにより、経済の活性化を目指します。
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