PHP総研が2024年に日本が注視すべきグローバル・リスクを発表『2024年版PHPグローバル・リスク分析』
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)の政策シンクタンクPHP総研は、来たる2024年に日本が注視すべきグローバルなリスクを展望する『2024年版PHPグローバル・リスク分析』を2023年12月22日に発表しました。
第1回の2012年版以来、回を重ね、2024年版で13回目のレポート発刊になります。
第1回の2012年版以来、回を重ね、2024年版で13回目のレポート発刊になります。
ハマスによるイスラエル攻撃を契機に始まったガザ戦争により、国際政治の重心は再び中東に傾いています。米国は、ロシアによるウクライナ侵略に続き、中東危機への対応を余儀なくされ、最優先課題と捉える中国との戦略的競合に専念することは一層困難になりました。ロシアと中国が、先進国とそれ以外の対立という構図を創り出そうとする中で、ガザ戦争への姿勢が米国主導の既存秩序の正統性を揺らがせてもいます。米国主導の国際秩序への挑戦はいよいよ本格化していくことになりそうです。
しかし、米国は様々な分野で引き続き優位性を維持しており、既存秩序の帰趨は、むしろ米国自身のあり様によって決まる面が大きいものと思われます。トランプ氏が再登板することになれば、米国の対外関与は決定的な転換点を迎えるでしょう。同時に行われる連邦議会選挙とあわせて、2024年11月に行われる大統領選挙では、米国が国際秩序を主導する位置を持ち続けられるかどうかが鋭く問われることになります。
2024年は、米国だけでなく、インドネシア、ロシア、インドなど数々の主要国で国政選挙が行われ、史上最も多くの人が選挙に参加するとも言われる大型「選挙イヤー」です。なかでも、1月に行われる台湾総統選挙、立法議会選挙の結果は、米国の選挙とも共振しながら、米中台の微妙な均衡に揺らぎを与えることでしょう。
人類は、拡大する人為的活動の副作用にも直面しています。気候変動や生物多様性消失などの地球環境問題は、人間社会を脅かし、エネルギーやグリーン・シフトをめぐる状況は複雑化しています。サイバー領域の全面化やAIや自動化の進展もあらたなリスク要因を生み出しています。
こうした流動化する世界において、全体構造を捉え、変化を鋭敏に察知することの価値は一層高まっています。『2024年版PHPグローバル・リスク分析』が、国際政治・経済・社会に関心を持ち、本物の知見を求める若者や、歴史的な転換期の本質を捉えようとする方々にとって有用な視座を提供する一助となりましたなら幸いです。
しかし、米国は様々な分野で引き続き優位性を維持しており、既存秩序の帰趨は、むしろ米国自身のあり様によって決まる面が大きいものと思われます。トランプ氏が再登板することになれば、米国の対外関与は決定的な転換点を迎えるでしょう。同時に行われる連邦議会選挙とあわせて、2024年11月に行われる大統領選挙では、米国が国際秩序を主導する位置を持ち続けられるかどうかが鋭く問われることになります。
2024年は、米国だけでなく、インドネシア、ロシア、インドなど数々の主要国で国政選挙が行われ、史上最も多くの人が選挙に参加するとも言われる大型「選挙イヤー」です。なかでも、1月に行われる台湾総統選挙、立法議会選挙の結果は、米国の選挙とも共振しながら、米中台の微妙な均衡に揺らぎを与えることでしょう。
人類は、拡大する人為的活動の副作用にも直面しています。気候変動や生物多様性消失などの地球環境問題は、人間社会を脅かし、エネルギーやグリーン・シフトをめぐる状況は複雑化しています。サイバー領域の全面化やAIや自動化の進展もあらたなリスク要因を生み出しています。
こうした流動化する世界において、全体構造を捉え、変化を鋭敏に察知することの価値は一層高まっています。『2024年版PHPグローバル・リスク分析』が、国際政治・経済・社会に関心を持ち、本物の知見を求める若者や、歴史的な転換期の本質を捉えようとする方々にとって有用な視座を提供する一助となりましたなら幸いです。
■Global Risks 2024
1. 選挙と戦争の嵐の中を漂流する「卓越後の米国」の国際指導力
2. 権力闘争の激化が招く習近平政権の統治能力低下と対外強硬姿勢
3. 分断化と内向き姿勢が招く高コストで低成長の世界経済
4. ガザ戦争を契機として複雑化する中東に翻弄される世界
5. 世界秩序変革の一環としてウクライナ戦争を継続するロシア
6. 北朝鮮による核実験に端を発する核危機ドミノ
7. 移民急増で極右が再台頭し不安定化する欧州政治
8. エネルギーを巡る理想と「新しい現実」の乖離で高まる不確実性
9. 外交や軍事に大きな影響を及ぼす新段階のサイバー脅威
10. 自律型アンドロイド兵士の戦場出現
2. 権力闘争の激化が招く習近平政権の統治能力低下と対外強硬姿勢
3. 分断化と内向き姿勢が招く高コストで低成長の世界経済
4. ガザ戦争を契機として複雑化する中東に翻弄される世界
5. 世界秩序変革の一環としてウクライナ戦争を継続するロシア
6. 北朝鮮による核実験に端を発する核危機ドミノ
7. 移民急増で極右が再台頭し不安定化する欧州政治
8. エネルギーを巡る理想と「新しい現実」の乖離で高まる不確実性
9. 外交や軍事に大きな影響を及ぼす新段階のサイバー脅威
10. 自律型アンドロイド兵士の戦場出現
2024年版PHPグローバル・リスク分析【全文(PDF)】
■2024年版PHPグローバル・リスク分析 代表執筆者
畔蒜泰助(笹川平和財団主任研究員)
飯田将史(防衛研究所地域研究部中国研究室長)
池内 恵(東京大学先端科学技術研究センター教授)
大場紀章(エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表)
柿原国治(航空自衛隊航空開発実験集団司令官 空将)
金子将史(政策シンクタンクPHP総研代表・研究主幹)
菅原 出(政策シンクタンクPHP総研特任フェロー)
田島弘一(株式会社日本格付研究所調査室長)
中島精也(福井県立大学客員教授)
名和利男(サイバーディフェンス研究所専務理事・上級分析官)
馬渕治好(ブーケ・ド・フルーレット代表)
保井俊之(広島県公立学校法人叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部学部長・教授)
飯田将史(防衛研究所地域研究部中国研究室長)
池内 恵(東京大学先端科学技術研究センター教授)
大場紀章(エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表)
柿原国治(航空自衛隊航空開発実験集団司令官 空将)
金子将史(政策シンクタンクPHP総研代表・研究主幹)
菅原 出(政策シンクタンクPHP総研特任フェロー)
田島弘一(株式会社日本格付研究所調査室長)
中島精也(福井県立大学客員教授)
名和利男(サイバーディフェンス研究所専務理事・上級分析官)
馬渕治好(ブーケ・ド・フルーレット代表)
保井俊之(広島県公立学校法人叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部学部長・教授)
■PHP総研グローバル・リスク分析プロジェクト
PHP総研グローバル・リスク分析プロジェクトは、国際政治、地域情勢、国際金融、国際経済、エネルギー、サイバーなど様々な分野の専門家が、日本が注視すべきグローバルなリスクについて集中的な検討を行い、日本に影響するグローバルなリスク要因を検討した結果を年末に公表するプロジェクトです。
【政策シンクタンクPHP総研について】
「政策シンクタンクPHP総研」は、松下幸之助が設立した株式会社PHP研究所(京都市南区、代表取締役社長 瀬津要)の政策シンクタンクです。
政策シンクタンクPHP総研(担当:坂田、大久)
E-mail:think2@php.co.jp
「政策シンクタンクPHP総研」は、松下幸之助が設立した株式会社PHP研究所(京都市南区、代表取締役社長 瀬津要)の政策シンクタンクです。
政策シンクタンクPHP総研(担当:坂田、大久)
E-mail:think2@php.co.jp
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