<自転車の安全利用促進委員会レポート> 長崎県教育委員会主催「令和6年度学校安全教室推進研修会」にて 「自転車通学指導セミナー」を8月1日(木)に開催 長崎県の教職員約40名が参加
自転車の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会は、2024年8月1日(木)に長崎県教育委員会主催の県庁で行われた『令和6年度学校安全教室推進研修会』にて自転車通学指導セミナーを実施し、長崎県内の幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の教職員約40名が参加されました。
長崎県の中学生、高校生は、自転車事故件数、第一当事者件数は少ないものの(当委員会調査による)、自転車通学する生徒が多い地域では事故が発生しており、引き続き注意が必要です。本講演では、小・中・高校生の自転車事故の傾向や特徴、事故データに触れ、自転車を取り巻く法律、学生のリスク予測・技術力の向上のポイント等を挙げ、全国の学校で実際に行われている交通安全の取り組み事例を具体的に紹介しました。
講師の遠藤 まさ子(自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト)は、「車の運転免許を持っていない学生は、道路標識等を正しく理解できておらず、青切符導入に際し改めて交通ルールを確認し、指導が必要です。また、低年齢は経験値が少ないため、危険予測能力が低下しているのが近年の特徴です。繰り返し丁寧に教えることが必要です。」と説明しました。さらに、見落としがちな自転車自体の安全性に触れ、「90項目以上の厳しい検査に合格した自転車にのみ交付されている、安全基準をクリアしたBAAマークの貼られた自転車を選ぶことで、製品不良による事故を未然に防ぐことができます。また、日ごろのメンテナンスを指導していくことも重要となります。」と説明しました。
また、「万が一事故が起きた際には、ヘルメットの着用有無が被害の大きさの分かれ目になり、保険加入の有無がその後の生徒や家族の人生を左右します。事故に遭わない・起こさないための教育のほか、事故に遭ってしまった・起こしてしまった時のことを考え、ヘルメット着用や自転車保険の加入はしっかりと指導していきましょう」と強調しました。
【参加した教職員の感想】
・保護者、学生にも自転車そのものの安全性についても伝えていきたい。
・すぐ活用できる資料などがあり、大変参考になったので活用していきたい。
■参考資料
≪講師略歴≫
遠藤 まさ子
自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト
自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い各誌に寄稿。自転車の中でも子ども乗せ自転車、幼児車、電動アシスト自転車を得意とし、各種メディアで自転車の利活用、安全指導等解説を行う。
≪自転車の安全利用促進委員会≫
自転車の安全利用促進委員会とは、一般社団法人自転車協会の協力を受け、安全安心な自転車利用のための啓発活動を行う団体です。自転車の利用者の方々に快適な自転車生活を送って頂くため、購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報発信を行っています。また、活動の一環として教職員や学生を対象とした、自転車通学指導セミナーも全国で開催しています。
≪BAAマーク≫
BAAマークは、一般社団法人自転車協会が定める自転車安全基準に適合した自転車に貼られています。自転車安全基準には全部で約90項目の検査項目があり、ブレーキ制動性能、フレーム・駆動部の強度、ライトの光度、リフレクターの反射性能などの検査に合格する必要があります。
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