ENEOS、「Cognite Data Fusion(R)」を活用した 「製油所のデジタルツイン基盤」構築を開始
~製油所の各種データの体系的な管理による エンジニアの生産性向上に向けた取り組み~
ENEOS株式会社(社長:山口 敦治、以下「ENEOS」)は、Cognite株式会社(社長:江川 亮一、以下「Cognite」)のデータプラットフォーム「Cognite Data Fusion(R)」を活用し、これまで分散していた複雑で多様なデータを一つの仮想空間に統合することで、製油所におけるエンジニアリング業務の効率化を図る「製油所のデジタルツイン基盤」構築に向けた取り組みを開始しましたので、お知らせいたします。
製油所設備の老朽化やエンジニアの世代交代が進むなか、製油所の各種データは個別の電子ファイルや紙媒体の資料として管理されています。また、現場情報は机上で得ることができないことから、製油所で働くエンジニアは「評価や分析に必要となる情報の収集に膨大な時間を要する」という課題を抱えております。
今般開始した本取り組みにより、体系的に整理された情報を瞬時に取得することができ、エンジニアの生産性を高め、業務効率化や信頼性向上へ繋がることに貢献いたします。具体的には、「Cognite Data Fusion(R)」を核とした独自のデータプラットフォームの導入を、2024年度下期から4拠点(仙台製油所、川崎製油所、堺製油所、水島製油所)に開始し、2026年度までにENEOS全製油所での運用開始を目指します。
将来的には、蓄積されたデータとAI機能を活用したエンジニアリング業務支援※1の業務プロセス自動化などを達成しつつ、製油所トラブル削減やエンジニアの技術伝承の一助になることを目標としております。
今後も、両社は、本取り組みを通じて、効率的で安定的なエネルギーの供給を維持してまいります。
※1 製油所設備の信頼性評価や効率的な運転計画を立案する際に必要となる各種データ(機器図面、配管図面、保全履歴、運転履歴、現場写真など)を取得し、一定条件下でのタスクを提案することなど。
ENEOS 技術計画部部長 寺嶋 文隆 コメント:
「ENEOSグループは、長期ビジョンとして、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向けた挑戦を掲げています。その実現に向け、第3次中期経営計画のデジタル戦略として「確かな収益の礎の確立」と「エネルギートランジションの実現」を掲げ、デジタルトランスフォーメーション(DX)を一層加速させていくことを重要施策と位置付けております。
製造部門においては、業務に必要なデータの一元管理や業務のシームレス化等による業務効率化、製油所トラブル未然防止による信頼性向上を実現できる、エンジニアにとってのコンシェルジュ的なソリューションを検討してきました。Cognite Data Fusion(R)(CDF)は、これらの実現を可能とするソリューションであると認識しており、取り込んだデータを活用し、高度な設備管理、技術・プロセス検討などを通じて、さらなる業務効率化・信頼性向上に寄与することを期待しております。」
Cognite 社長 江川 亮一 コメント:
「このたび、ENEOS製油所へのCognite Data Fusion(R)の導入を開始いただき大変光栄に思います。Cogniteはサイロ化された様々なデータを、AIを活用したソリューションで統合する産業用DataOpsプラットフォームを提供しています。Cognite Data Fusion(R)の強みであるデータ連携の柔軟さとデータ統合に必須であるコンテキスト化機能により、全製油所への展開を迅速に行うことが可能となります。Cognite Data Fusion(R)の採用により、ENEOSにおけるデジタルツイン構築が促進され、データの利活用による業務効率化、高度化に貢献できることを大変嬉しく思います。Cogniteは、これからもデータ基盤の提供を通じて企業のDX化促進をサポートし、企業活動の向上を支援してまいります。」
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